目の前にあるものを当たり前と思い、ないものばかりを数えていないでしょうか。他人が持っているものを羨み、自分にないことを嘆いても、何も得るものはありません。それよりも、自分が与えられているもの、恵まれていることに目を向けることです。家族や友人、住む場所や着るもの、毎日健康にすごせること……。あなたのまわりには何があるでしょうか？

「本当はこうしたい」という願いがあるにもかかわらず、「～だから」と理由をつけて、心にブレーキをかけていませんか。子どもの頃は「お姉ちゃんだから」「親が忙しいから」と我慢をしていた方も、大人になった今は、自分の力で何とでもできるのです。心のブレーキをゆるめて、もっとやりたいことをやっていいと自分自身に声をかけてあげましょう。

ここでは、身のまわりにある「小さな幸せ」に気付くための練習をご紹介します。その方法はいたって簡単で、「小さな幸せ」リストを“書く”だけです。書くためには、意識して探す必要があります。最初は二つ、三つしか書けなくてもOK。練習を重ねていくうちに、心がやわらかくなって、自然と「あれもこれも」と見つけられるようになります。

好きなことに没頭している時間はあっという間、という経験が誰しもありますよね。夢中になっていると、嫌なことや辛いことなんて考える隙もありません。そんな「小さな幸せ」を感じる時間を増やすために、夢中になれることリストを作りましょう。趣味や習い事などいろいろなシーンで、どんなことをしていると楽しいか思いをめぐらせてみましょう。

毎日忙しすぎてクタクタ、仕事や家事を優先して自分のことは後回し……。そんな頑張り屋さんの方は、自分をいたわることリストを作ってみませんか。「おいしいコーヒーを飲む」といったささやかなことはもちろん、「きれいな景色を見に行く」といったちょっと特別なことまで、「小さな幸せ」を自分にプレゼントする気持ちでリストアップしてみてくださいね。

夢中になれることリスト、自分をいたわることリストと併せて作りたいのが、ワクワクすることリストです。やってみたいこと、チャレンジしたいこと、行ってみたい場所などを思い浮かべていると、ワクワクしてきませんか？このように、「小さな幸せ」は新たに作り出すこともできるのです。楽しみながらリストを作ってみましょう。

いつでも、どんな状況でも、「小さな幸せ」を見つけられる、感じられやすくなる「幸せ体質」に変われたら素晴らしいと思いませんか？ ここでは、「幸せ体質」になるための習慣をご紹介します。朝起きたとき、身支度をしながら、あるいは夜寝る前のリラックスタイムに。日常生活にちょこっとプラスするだけの、簡単な習慣ばかりです。

アファメーションとは、自分自身にポジティブな宣言をすること。たとえばあなたが「幸せ体質」になりたいとしたら、毎日「わたしは幸せを感じることができます」と宣言するのです。初めは半信半疑かもしれませんが、続けていくうちにその効果をじわじわと感じられるようになります。一日の始まりに、その日をどのように過ごしたいかを宣言するのがおすすめです。

「小さな幸せ」リストをご紹介した中で、“書く”ためには意識して探す必要があるとお伝えしました。その仕組みを利用して、ハッピーログを習慣にしてみませんか。一日の終わりに、その日にあった良かったこと、嬉しかったこと、心が和んだことなどを手帳やノートに記録するのです。意識して探すうちに、「小さな幸せ」を見つける感度が高まり、自然と「幸せ体質」へと変わっていきます。

ハッピーログと併せて習慣にしたいのが、一日の終わりに感謝をすることです。感謝の気持ちは自分自身だけでなく、まわりの人にも「小さな幸せ」をもたらします。最初は「平凡な毎日に感謝することが見つからない」と感じるかもしれませんが、当たり前の日常はたくさんの人の支えがあってこそ。「おいしいごはんが食べられること」「電車で安全に通勤できること」など、身のまわりにある感謝したいことに気付いてくださいね。

今日から始められる「小さな幸せ」の見つけ方をご紹介しました。
大きな幸せを追っては挫折し、心傷つくのはもうやめませんか？ すでに身のまわりにある「小さな幸せ」に気付くことができれば、心穏やかに毎日をすごせるようになります。どれか取り入れられそうなものから、試してみてくださいね。