コーヒーフィルターがコーヒーの味を左右する
気分転換の一杯。
丁寧に淹れたドリップ式のコーヒーは、格別の味。
でも、「コーヒー豆も、道具も、淹れ方も、それなりに気を遣っているのに、どこか違う、何か物足りない……」と感じるのであれば、それは自分の舌に合う味を出す“フィルター”を使っていないからなのかもしれません。
今回ご紹介するのは、一般的にドリップコーヒーに用いられる3種のフィルターとそれぞれの特徴について。また、いつものコーヒーライフを彩るおすすめのアイテムも幅広く集めました。
ぜひこの機会にフィルターの特徴を知って、自分好みのドリップスタイルを見つけてくださいね。
- 寒さに負けない体を目指す!ゆらぎがちな冬のご自愛ケアキナリノ編集部
何を基準に選ぶ?コーヒーフィルターの種類
・フィルターを通過するコーヒー豆の成分量:金属 > ネル > ペーパー
・手軽さ:ペーパー > 金属 > ネル
・価格:ペーパー > ネル > 金属
そして冒頭にも書いたように、味わいも大きく変化します。
価格、手軽さ、味わい、デザイン…みなさんは、何を基準にコーヒーフィルターを選びますか?次の項目から、好みやライフスタイルに最適なコーヒーフィルターを見つけてみましょう!
1.ペーパーフィルター:雑味がなくスッキリとした味わい
ペーパーフィルターの特徴
ペーパーフィルターの最も大きな特徴は、「スッキリとした味わい」と「手軽さ」です。
メリット
・他のフィルターと異なり、使い捨てなので手入れの面倒要らずで手軽。
デメリット
・再利用ができず消耗品なので、ランニングコストがかかる。
ペーパーフィルターの種類と選び方
台形型ペーパーフィルター/Melitta(メリタ)
円錐型ペーパーフィルター/KINTO(キントー)
こちらは「KINTO(キントー)」の円錐型のペーパーフィルター。口当たりがまろやかで、スッキリとした透明感のある味わいを楽しめます。コーヒー豆の挽き方は「やや細挽き」から「中挽き」がおすすめです。
バスケット型ペーパーフィルター102/Kalita(カリタ)
こちらは「Kalita(カリタ)」のバスケット型コーヒーフィルター。ウェーブしているため、ドリッパーとの接触面が少なく、すみやかにドリップされるのが特徴です。
ちなみに102とは、2~4人用サイズのこと。101だと1、2人用、103だと4~6人用のサイズです。購入の際は間違えないようチェックしてくださいね。
「漂白タイプ」と「無漂白タイプ」の違い
現在はエコな意識から、無漂白タイプのペーパーフィルターの方が多く流通しているようです。
*漂白タイプのフィルターは以前漂白剤の危険性が問われましたが、現在は酵素による漂白となり安全とされています。
その他に、コットンや竹等の繊維を用いたフィルターもあります。紙なのにネルドリップで淹れたような味わいが楽しめるため、少しのコクや香りの違いを楽しみたい方におすすめです。
どれを使うかについては、環境問題に対する意見や価格などで選んでみてくださいね。
「紙臭さ」が気になる時の対処法
風味が損なわれる原因になってしまうので、気になる場合は以下の方法を試してみてください。
購入したら袋から出して保管
袋から出したら少し広げて(干すような感じで)しばらく置いておくと臭いが逃げていきます。袋に戻すとまた臭いが移ってしまうので、専用のコーヒーフィルターホルダーなどに収納しておくと◎
※ホルダーについては、後半で詳しく紹介しています。
フィルターをお湯で濡らす
袋から開けてすぐに使用したい時は、たっぷりとお湯を沸かして2〜3回フィルターを濡らす(湯通し)ことで臭いが和らぎます。ただし、破れてしまわないように注意してくださいね。
2.金属フィルター:ダイレクトなコーヒー豆の味わい
金属フィルターの特徴
金属フィルターの最も大きな特徴は、「風味が強い味わい」と「環境に優しい」という2点です。
メリット
・半永久的に使い回しができるので、ペーパーレスで地球環境にも優しい。
デメリット
・ろ過できなかった微細な粉が混じることにより、少しザラつくような舌触りを感じることも。
・毎回洗浄する手間かかることと、高価格であることは多少デメリット。
※しかし他の道具も洗う必要があり、半永久的に使えることを考慮すれば、ダイレクトな風味を味わいたい方にとっては欠点とはならないはず。
金属フィルターの種類と選び方
金属フィルターの形状は、台形型と円錐型に分けられます。それぞれの形状と同じドリッパーや専用の台にセットして使用しますが、単体で使える金属フィルターもあります。
円錐型・ステンレス(1層メッシュ構造)/ LHS
LHSのステンレスフィルターは1層メッシュ構造なので、二重構造との隙間に粉が詰まってしまうという心配はありません。
さらに1層構造の場合、非常に洗いやすく楽に手入れできるのも魅力のひとつ。手軽さと濃い味わいの両側面を兼ね備えた円錐型フィルターです。
円錐型・ステンレス(チタンコーティング)/KINTO(キントー)
おしゃれさを求めるなら、ゴールドが映える「KINTO(キントー)」のスローコーヒースタイル スペシャルティがおすすめ。円錐型のステンレスタイプに、チタンコーティングが施してあります。
チタンコーディングされたステンレス素材のフィルターは、匂い移りが少ないのも嬉しいポイントです。
台形型・純金メッキ/ cores(コレス)× 丸山珈琲
コレスと丸山珈琲が共同開発した純金メッキの台形型フィルターです。こちらは1年ほど前に発売された新しいモデルで、濃厚な味わいが楽しめるとコーヒーファンの中でも注目のアイテム。
メーカー曰く、コク深い仕上がりのコーヒーはミルクとの相性も抜群なんだとか。
金属フィルターのお手入れ方法・洗い方
購入の前に、普段のお手入れ方法と洗い方を確認しておきましょう。
普段のお手入れ方法
目詰まりの解消法
3.ネルフィルター:深みを感じる本格的な味わい
ネルフィルターの特徴
“ハンドドリップにおける究極の抽出方法”ともいわれ、「深み」と「本格派な味わい」が特徴です。
メリット
・自由度が高く、ペーパーや金属に比べて自分好みのコーヒーを探求することができる。
・金属フィルターと同様に何度も使い回しできるので、ペーパーフィルターよりもエコロジカル。
デメリット
・勢いよく湯を注いでしまうと、コーヒーの味が薄くなってしまう。(粗めに挽いたコーヒー豆で、ゆったりと淹れるのが大切。)
・使用前の煮沸、使用後の洗浄、水に浸けて冷蔵庫で保管するなど、多少面倒な手入れが必要。
ネルフィルターの種類
フィルターの大きさは、1杯用から100杯用まであり、20杯用までは持ち手が付いています。(業務用の大人数分用のフィルターはリングが付き、やぐらを立てて使います)
ネルドリッパー/HARIO(ハリオ)
「HARIO(ハリオ)」の1、2人用のネルドリッパーです。手頃な価格ながら本格的な味わいが楽しめると人気。はじめてネルドリップに挑戦する方は、まずこちらを選んでみるのが良いでしょう。起毛が少ないので、比較的お手入れもしやすいですよ。
リネンコーヒーフィルター/IFNi ROASTING&CO.(イフニロースティングアンドコー)
「IFNi ROASTING&CO.(イフニロースティングアンドコー)」のリネン100%で作られたコーヒーフィルター。繰り返し洗って使えるのはもちろん、リネンは通気性もよく通常のネルドリップよりも早く乾くので、菌の繁殖を心配する人でも安心して使えます。
ネルフィルターを使ったコーヒーの淹れ方
ネルフィルターをセット
準備ができたら、早速以下の手順でフィルターをセットしていきましょう。
1.フィルターを手洗いして2、3回すすぐ。
2.水気がなくなるまでキュッと絞る。
3.ハンドルにフィルターをセットする。
4.縫い目が外側になっているのを確認して豆を入れる。
ここまでのステップで気をつけたいのは、フィルターの水気がしっかりと絞れているかということ。ネルの起毛面が毛羽立っていたら水気が抜けたサインです。
コーヒーを抽出
抽出する前に、サーバーやカップやなどの器具を温めておきましょう。サーバーのお湯を捨てたら、抽出スタートです!
1.はじめのお湯を入れる
中央からゆっくりとお湯を注ぎ、コーヒー粉全体を蒸らすようにお湯を染み込ませる。
2.ネルを覗き、ぷくぷくと泡が出てきたら蒸らし完了
3.2回目のお湯を入れる
ケトルの注ぎ口を上下させるように中央からお湯を注ぎ、次第に「の」の字を描くように1、2周。
4.もこもこと膨らんだ泡が凹んだ時に次のお湯を注ぐ
あと2、3回に分けてお湯を注ぐ。仕上がり量まで達したら、抽出完了。
ネルフィルターのお手入れ・保管方法
保管方法
ライフスタイルに寄り添う、おしゃれなコーヒーツール
気軽な趣味から本格派まで!フィルターの違いを楽しもう
有田焼ニューセラミックフィルター / 東洋セラミック
浄水器のような役割のある有田焼などの陶器フィルター。カルキ臭や不純物をろ過して雑味の無いコーヒーを淹れることができるため、自宅でも口当たりまろやかな喫茶店の味を再現できます。
目詰まりしたらガスコンロなどの直火で焼けば元どおり。使えば使うほど愛着がわく、コーヒー好きにはたまらないアイテムです。
カフェオールドリッパー 1人用 / HARIO
フィルター部分にステンレスメッシュを採用したハリオの1人用ドリッパーは、しっかりと旨味成分を抽出できる優秀アイテム。ドリッパーの内側には目盛りがついているため、初心者の方でもとても扱いやすいのが嬉しいポイント。
見た目もスタイリッシュでコンパクトなので、収納スペースにも困りません*
専用ケースで収納すればキッチンもすっきり
コーヒーフィルターホルダー / YARN
ラタンと無垢な木で作られたYARNのコーヒーフィルターホルダーは、キッチンに置いておくだけで温かみを感じるデザイン。シンプルで取り出しやすい形状もとても魅力的ですよね。
こちらは「Melitta(メリタ)」の台形型のペーパーフィルター。メリタ製のものは多少サイズが異なるので、メリタ製のドリッパーを使用しているのなら純正品を使うことをおすすめします。