コーヒーミルの選び方をプロ目線でレクチャー!
自宅で至福の一杯を用意する時に、コーヒー豆を挽いて粉にする「コーヒーミル」は欠かせません。自分に合ったコーヒーミルを選ぶために、UCCコーヒーアカデミーの宮前さんに、2022年おすすめのコーヒーミルを教えていただきました。
この記事の監修者

①:手動 or 電動?欲しいミルのタイプを決めよう
それぞれメリットが異なるため、まず最初にどっちが欲しいのか決めましょう。商品選びがスムーズになりますよ。
「手動コーヒーミル」について
手動コーヒーミルの「メリット」「デメリット」
☑ ハンドルを回して豆を挽く作業が心地よく、癒される
☑ 摩擦熱を抑えられるため、コーヒー豆の風味を損なわずに仕上がる
☑ アンティーク調など、インテリア性の高いデザインが多い
☑ コンパクタイプが多く携帯しやすい
【デメリット】
☑ 豆を挽くのに時間がかかる
☑ 一度に挽ける量は少なめ
☑ 手動の為、挽きムラが生じやすい
「リラックスして味わいたい」「アウトドアでコーヒーを楽しみたい方」におすすめ
また、「手動コーヒーミル、熱湯、コーヒー豆」の3点があれば、お出かけ先で美味しいコーヒーを味わえます。持ち運びやすい小型のコーヒーミルがあれば、登山やキャンプ、野外フェスなどのアウトドアシーンで大活躍しますよ。
「電動コーヒーミル」について
電動コーヒーミルの「メリット」「デメリット」
☑ スイッチ一つで手早く挽ける
☑ 一度に挽ける量が多い
☑ 電動の為、挽きムラが生じにくい
【デメリット】
☑ 設置できるのは、電源供給可能な、コンセントコードが届く場所に限られる
☑ 商品によっては作動音がうるさい
☑ 摩擦熱が生じやすい為、手動に比べ挽き粉の風味は劣りやすい
「ムラなく均一に挽ける」「安定した味でたくさん飲みたい方」におすすめ
また「時間がかからない」ので、手で挽くのが面倒な方や、忙しい朝でもコーヒーを楽しみたい方におすすめです。
比較的設定通りの仕上がりになるため、毎日安定した一杯を楽しみやすいです。味の再現性が高いため、コーヒー通の方にとっては、“理想のコーヒー”を求めて試行錯誤するのに役立ちます。
小型の電動式は安い商品も多く出回っており、「コーヒーミルデビューの最初の一台」として人気が高いです。
②:ミルの「刃」は3種類。自分好みの刃を見つけよう
そこで、納得のいくコーヒーミル選びができるように、電動コーヒーミルの刃を例にタイプの別の特徴をご説明します。
プロペラ式
「プロペラ式」の刃による挽き粉の特徴
コニカルタイプ(コーン式)

「コニカルタイプ(コーン式)」の刃による挽き粉の特徴
ちなみに、本格派向けの電動コーヒーミルやハンドル(手回し)タイプの手動コーヒーミルのほとんどが、このコニカルタイプ(コーン式)を採用しています。
フラットタイプ(フラットディスク)

「フラットタイプ(フラットディスク)」の刃による挽き粉の特徴
③:電動コーヒーミルは+αの機能もチェックしよう
「ミルの機能だけ」欲しいか、「ミル+コーヒーメーカーの両方の機能」欲しいのか…。あなたはどちらを重視しますか?
後者は、豆の挽きから抽出まで全自動で行うため、いつでも手軽に安定した美味しい一杯を楽しめるがメリット。平日は全自動のコーヒーメーカーで、休日はこだわりのコーヒーミルと、ライフスタイルに合わせて使い分けしてもよいでしょう。
プロが推薦!タイプ別コーヒーミルおすすめ22選
【定番人気】木製・手動のおすすめコーヒーミル
【カリタ】コーヒーミル KH-90 BR
コーヒー器具専門メーカーの【カリタ(Kalita)】は、コーヒーミルの定番ともいえるブランド。初めてコーヒーミルを購入する方にぴったりです。
「KH-90 BR」は豆の投入口がオープンタイプで、挽いている時からコーヒー豆のいい香りをダイレクトに感じられるのがポイント。ロストワックス製法によって作られた臼刃を採用し、精度の高い挽き目を実現しています。
☑刃:コニカルタイプ(コーン式)
☑一度に挽ける豆の量:30g
【カリタ】コーヒーミル KH-10
【カリタ】の「KH-10」はくびれのあるおしゃれなボディが手にフィットして、持ちやすさも兼ね備えています。
豆の投入口はフラットで、半分だけ開閉できるデザイン。硬質な鋳鉄製の刃がしっかりと豆を挽き、切れ味を長く保ちます。
☑刃:コニカルタイプ(コーン式)
☑一度に挽ける豆の量:20g
【カリタ】ドームミル
昔ながらのアンティークなデザインのコーヒーミルがお好みなら、【カリタ】の「ドームミル」がおすすめです。半球型の投入口は上品なアンティーク調。ふた付きなのでホコリが入る心配がありません。
四角いボディは安定感もバッチリ。挽いた粉を引き出しから取り出す作業も、豆を挽く際の楽しみの一つです。
☑刃:コニカルタイプ(コーン式)
☑一度に挽ける豆の量:25g
【ハリオ】コーヒーミル コラム
耐熱ガラスメーカーの【ハリオ(HARIO)】はコーヒー器具も人気。手動コーヒーミルは全てセラミック製の臼を採用。摩擦熱が起こりにくいため、熱によって味が変化するのを防ぎます。
こちらの「コーヒーミル コラム」は、投入口がふた付きのドーム型で豆の飛び出しやホコリの侵入を防ぎます。クラシカルなデザインに、ころんと丸いつまみがチャームポイントです。
☑刃:コニカルタイプ(コーン式)
☑粉受けの容量:40g
【ハリオ】セラミックコーヒーミル・ウッドN
「セラミックコーヒーミル・ウッドN」は、すっきりと無駄のないフォルムと、オリーブウッド×セラミックの異素材の組み合わせが洗練された雰囲気です。
セラミック製の臼が摩擦熱による粉への影響を防ぎ、コーヒー本来の風味を逃しません。また、【ハリオ】には他にもオリーブウッドのコーヒー器具があり、セットで揃えるとさらにおしゃれです。
☑刃:コニカルタイプ(コーン式)
☑粉受けの容量:30g
【スタイリッシュ】手動のデザインコーヒーミル
【ハリオ】コーヒーミル セラミック スリム MSS-1TB
「セラミック スリム MSS-1TB」は,、粉受けの部分が透明で目盛り付きなので粉の量が一目で分かり、計量も楽ちん。
摩擦熱が発生しにくいセラミック刃を使用し、分解してパーツを水洗いできるという利用者のニーズにまるっと応えてくれるコーヒーミル。挽き目を調節できるのも、嬉しいポイントです。
☑刃:コニカルタイプ(コーン式)
☑粉受けの容量:24g
【ハリオ】セラミックコーヒーミル スケルトン MSCS-2B
一度にたくさんの粉を挽きたい方におすすめなのが、こちらの「セラミックコーヒーミル スケルトン MSCS-2B」。なんと粉受けの容量は最大約100g。底面にシリコン製の滑り止めが付いているので、安定した状態で豆を挽けます。
さらに、ガラス製の粉受けは専用のふた付き。粉が残ってしまった時はそのまま保存容器として使えます。
☑刃:コニカルタイプ(コーン式)
☑粉受けの容量:100g
【ハリオ】 コーヒーミル スマートG クリア MSG-2-T
「スマートG クリア MSG-2-T」は、ボディ全体が透明な素材でできているスタイリッシュなデザイン。豆や粉の量も挽いている様子もよく見えるため、手動コーヒーミルの醍醐味をじっくり堪能できます。
ハンドルは取り外し可能で、バンド部分に縦にして差し込めます。一人暮らしで自分用にコーヒーを楽しみたい方や、キッチンの収納場所が少ない方などに良さそうですね。
☑刃:コニカルタイプ(コーン式)
☑粉受けの容量:24g
【ボンマック】セラミックハンドコーヒーミル CM-02S
おしゃれなサイフォンなど、業務用のコーヒー器具メーカーとして知られる【ボンマック(BONMAC)】。こちらの「セラミックハンドミル」は、新潟県燕三条の職人技が光る逸品です。
耐久性の高いセラミック刃を採用しており、コンパクトながら一度に約30gの豆を挽け機能性抜群。凹凸のないステンレスの本体もスタイリッシュな印象です。
☑刃:コニカルタイプ(コーン式)
☑一度に挽ける豆の量:30g
【アウトドア向け】軽量・小型のおすすめコーヒーミル
【ハリオ】V60 メタルコーヒーミル
プロのバリスタにも愛される【ハリオ】の「V60」シリーズから、アウトドアシリーズとして登場した「ハリオ アウトドア」。ステンレスボディにアースグリーンがアクセントになったデザイン性と耐久性を兼ね備えています。
「V60 メタルコーヒーミル」はコーヒーの香りや味を損なわないセラミック製の臼を採用。使用後は水洗いでき、ハンドルをコンパクトに収納できます。同シリーズのドリッパーやケトルなどをセットで揃えると、おしゃれなアウトドアコーヒーを楽しめますよ。
☑刃:コニカルタイプ(コーン式)
☑重量:223g
☑粉受けの容量:17g
【ポーレックス】コーヒーミルⅡ
すっきりとしたコンパクトデザインで、お一人様用・アウトドア用としておすすめの【ポーレックス(PORLEX)】のコーヒーミル。「アウトドアで挽きたてコーヒーを飲むなら、ポーレックスのミル!」というファンの方も多いんです。
軽量なのに豆の粗さが調整可能。メーカーオリジナルのセラミック刃を採用し、なめらかな挽き心地を実現しています。
☑刃:コニカルタイプ(コーン式)
☑重量:322g
☑一度に挽ける豆の量:30g
【ポーレックス】コーヒーミルⅡ ミニ
上記の「コーヒーミルⅡ」のミニサイズで、コンパクトですっきりとしたデザイン。アウトドア用のみならず、一人暮らしのご自宅用、会社で一人用の、マイコーヒーミルとして使うのもおすすめです。
ハンドルホルダー付きでハンドルをコンパクトに収納できます。錆びる心配がないので、長く愛用できるのも嬉しい点です。
☑刃:コニカルタイプ(コーン式)
☑重量:250g
☑一度に挽ける豆の量:20g
【リバーズ】コーヒーグラインダー グリット
ドリンクウェアブランド【リバーズ(RIVERS)】のコーヒーグラインダー。錆びる心配がないセラミック刃で、上刃を固定して粒度のバラつきを軽減する構造です。パーツを分解できるので、お手入れも簡単。
同シリーズのタンブラーやドリッパーなどを組み合わせれば、どこでもコーヒータイムを楽しめるおしゃれなセットになりますよ。
☑刃:コニカルタイプ(コーン式)
☑重量:220g
☑一度に挽ける豆の量:20g
【電動】機能性に優れたおすすめミル&コーヒーメーカー
【ハリオ】V60 電動コーヒーグラインダーコンパクト
エスプレッソ用の極細挽きからコーヒープレス用の粗挽きまで、39段階もの粒度の調節が可能。ステンレス製のコニカルタイプの刃で挽き、粒度のバラつきを抑えます。
粉受けにふたが付いており、粉が飛び散る心配がありません。また、A5サイズの範囲内に置けるコンパクトサイズなので、あまり場所を取りたくない方にもぴったりです。
☑刃:コニカルタイプ(コーン式)
☑粉受けの容量:100g
【ハリオ】スマートG電動ハンディーコーヒーグラインダー EMSG-2B
【ハリオ】のスマートG電動ハンディーコーヒーグラインダーは、Amazonランキング1位のベストセラー商品です。リムな形状と、電動・手動を使い分けできるのが大きな特徴。
自動スティックorハンドルの交換も簡単に行えます。お好みで粗さの調節ができ、丸洗いも可能。コンパクトで場所を取らず、手挽きのような感覚もあり手動と電動の魅力を兼ね備えたコーヒーミルです。
☑刃:コニカルタイプ(コーン式)
☑粉受けの容量:24g
【カリタ】電動コーヒーミル CM-50
【カリタ】の電動コーヒーミル「CM-50」は、置き場所に困らないほど小さいのに性能も良し。プロペラ式の刃を採用しており、約50gの豆を15秒ほどで中挽きに仕上げます。
慌ただしい朝も、この一台で時短に。初めての電動コーヒーミルにちょうどいい手頃なお値段も魅力です。
☑刃:プロペラ式
☑一度に挽ける豆の量:50g
【デロンギ】コーン式コーヒーグラインダー KG366J
粒度の均一性が高いコーン式のグラインダーです。低速回転のため摩擦熱が少なく、コーヒーそのものの風味をキープ。中細挽きから極細挽きまで調節でき、ご家庭でエスプレッソを抽出される方にもおすすめです。
ホッパー(豆を入れる部分)が大容量で、16段階の粒度設定と12杯までの杯数選択が可能。家族みんなでコーヒーを味わいたい時にもぴったりですね。
☑刃:コニカルタイプ(コーン式)
☑一度に挽ける豆の量:310g
【ボダム】ビストロ コーヒーグラインダー10903-01JP
【ボダム(BODUM)】といえばフレンチプレスで有名ですが、電動式コーヒーミルも手掛けています。赤がアクセントの個性を感じさせるデザインで、インテリア性も抜群◎。
12段階の粒度調整と20秒までの挽き時間タイマー付きなので、豆の挽き方に細かいこだわりがある方でも至極の一杯を実現できます。ホッパーとコンテナは丸洗いOKでお手入れも簡単です。
☑刃:コニカルタイプ(コーン式)
☑一度に挽ける豆の量:220g
【デバイスタイル】コーヒーグラインダー GA-1X
【デバイスタイル(deviceSTYLE)】はカジュアルで気負わない価格帯の家庭用電化製品を展開する日本のメーカーです。こちらのグラインダーは無段階で調整できる挽き目ダイヤルを搭載し、フレンチプレスからエスプレッソまでの挽き方に対応。
また、回転数を下げて摩擦熱を減らす手挽きモードがあり、手動コーヒーミルのような味わいの再現も可能。1万円以内の価格でデイリーユースにぴったりなので、コーヒーグラインダーデビューにいかがでしょうか?
☑刃:コニカルタイプ(コーン式)
☑一度に挽ける豆の量:140g
【ブルーノ】 電動ミルコーヒーメーカー BOE080
ブルーノの電動ミル付きコーヒーメーカーは、おしゃれなカラーが目をひくコンパクトなデザイン。ミル・ドリッパー・カップが一体型なので、挽きたてのコーヒー豆にお湯を注ぐだけで淹れたての一杯を気軽に楽しめます。
USB充電式のコードレスなので場所を問わず使用でき、キャンプやピクニックに持ち運びにも重宝します。
☑刃:コニカルタイプ(コーン式)
☑一度に挽ける豆の量:15g
【シロカ】コーン式全自動コーヒーメーカー SC-C121
【シロカ(siroca)】といえばホームベーカリーで知られていますが、実はコーヒーメーカーも販売しています。こちらは豆の計量・挽き・蒸らし・抽出までこなして、極上の一杯を作ってくれる至れり尽くせりの全自動コーヒーメーカー。
粒度の調整は無段階、淹れ方はマイルドとリッチの2種類から選べます。全自動コーヒーメーカーとしては比較的お手頃価格です。
☑刃:コニカルタイプ(コーン式)
☑一度に挽ける豆の量:100g
【カリタ】NEXT G コーヒーグラインダー (北海道限定カラー)
《お役立ちコラム》コーヒーミルを使いこなす3つのコツ
1.プロが教えるコーヒー豆の美味しい挽き方
コーヒー豆の挽き方の手順
② コーヒーを淹れる時に使う抽出器具に合った粒度(挽いた粉の粗さ)になるように、コーヒーミルを調節する。
(たいてい手動ミルの場合はレバー中心にある調整ネジ、電動式ミルの場合は調整ダイヤルを回します。)
③ 必要な分量だけ、コーヒー豆をコーヒーミルにセット。抽出器具に合った粒度になるように挽く。
☑風味豊かなコーヒーを抽出するためには、飲む直前に挽くこと。
☑挽く時に刃の過度な回転による摩擦熱が生じないように注意する。
☑劣化を軽減させるためにも、ミルの刃の大きさに合った適切なコーヒー豆の量を守る。
☑抽出にムラ出ないよう粒の大きさを均一にし、雑味の原因になる微粉末を最小限にする。
※ペーパードリップの器具(ドリッパー)、フレンチプレスの器具、ネルドリップの器具など、
それぞれ細挽き~粗挽きまで適した粒度が異なりますので以下を参考に。
・フレンチプレス⇒粗挽き~中細挽き
・ペーパードリップ・コーヒーメーカー・サイフォン⇒中細挽き
・エスプレッソ⇒極細挽き
2.「コーヒー豆」と「挽いた後の粉」の鮮度を保つ保存方法
「保管場所」は、温度が低めで日の当たらない場所に。冷蔵庫は湿気のリスクが高く、他の食材の匂いが移る可能性があるので避けるのが無難です。
保存に適したおすすめの容器
ふたのダイアルを回すと中が真空になる保存容器。コーヒー豆なら約150~200g、挽いた粉なら約100g入ります。
3.コーヒーミルのお手入れ方法・洗い方
お手入れ用のおすすめブラシ
ミルに残った粉はとても細かいため、掃除しようとしても静電気でくっついたり、刃の部分がきれいにならなかったりします。
こちらのおしゃれな「エスプレッソブラシ」は毛の長さが柔らかさがちょうどよく、豆を挽いた後に残った粉を隅々まで掃除できます。
お気に入りのコーヒーミルで上質なカフェタイムを
コーヒーミルの上手な使い方、正しいお手入れ方法もマスターして、朝食やランチ、アウトドアなど、ほっと一息つくカフェタイムを上質なものにしましょう。
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