本を通して自分らしさを見つめて
82年生まれ、キム・ジヨン
ヒロインズ
様々なモダニズム作家や男性文学者の陰で自分自身を奪われてしまった知的な女性たちについてケイト・ザンブレノがブログを書き始めた…。読み進めていくうちに声を抑えられてしまったかつての女性たちと、生きづらさを感じている現代の女性たちとがリンクしていることに気づきます。自分の言葉で何かを発信し、表現していきたいと突き動かされてしまうような一冊です。
日本のヤバい女の子
昔話に出てくるような「女の子」たちも、現代を生きる私たちと同じように理不尽で抑圧された中で生きてきた…。とても読みやすい文体のこの本は、昔話のエキセントリックなヒロインたちから自分らしく生きるヒントと勇気をもらえます。
美容は自尊心の筋トレ
"反骨の美容ライター"長田杏奈さんによる著書。いわゆるスタンダードな美容本とは異なり、綺麗になろうとも書いてないまったく新しい美容本。誰もが抱いている「美」に対するコンプレックスを優しく解きほぐしてくれる本です。これを読んだら見て見ぬふりしていた自分のコンプレックスが愛しく思えるようになり、新しい自分を発見することができるかも。
凪のお暇
連続ドラマとして人気を博した「凪のお暇」の原作漫画。可愛らしいタッチの絵とは裏腹に、読み進めるにつれて自分らしい人生の意味を考えさせられたり、大切な何かに気づかせてくれます。そして、主人公の凪ちゃんのように、自分が変わろうと思えばいつだって変わることができると勇気をもらえる漫画です。
「違うこと」をしないこと
タイトルの通り”その人の生き方の中で、今ここでするべきではない”ことについて、吉本ばななさんの語り口で優しく時に鋭く書かれた本。”今ここでするべきことではないこと”を続けていくと本来の持つ自分らしさから逸れていってしまいますよね。そうならないためにはまずは自分に正直になること。でもそれってなかなか難しい。自分らしさをなかなか見つけられないあなたに贈る処方箋のような本です。
石垣りん詩集
戦争を乗り越え、生活を支えるために懸命に働いた詩人石垣りん。自分という存在を世界で一番知らなければいけないのは自分自身。さまざまな肩書にとらわれずにいつの時代でも自分を楽しむことを忘れてはならないなどといった、力強い彼女のメッセージは現代の女性たちに深く突き刺さるはず。
人生は美しいことだけ憶えていればいい
軽妙でユーモアあふれる語り口が人気の作家佐藤愛子さんによるエッセイ。なんと御年96歳で新刊発行といったパワフルな女性です。なんといってもタイトルからして元気をもらえますよね。難しいことは考えずに美しいことだけ憶えていればいい、その他のことは自分にとって必要のないこと。叱咤激励も痛快で読んでいるだけで自分らしく頑張ろうと思える本です。
富士日記〈上〉
大正14年生まれの随筆家武田百合子さんによる、13年間の富士山麓での暮らしについて描かれた日記集。夫・武田泰淳氏に「どんな風につけてもいい何も書くことがなかったら、その日に買ったものと天気だけでもいい。面白かったことやしたことがあったら書けばいい(略)」と言われ淡々と日々を綴ったもの。ひたすら生活を重ねる彼女の毎日に共感を覚え、毎日の派手さのないささやかな生活こそが自分らしさそのものだということにふと気づきます。日々追に追われ自分を見失いそうになるときに手を取りたくなる一冊です。
ただの私
今からおよそ40年前のオノヨーコさんが書かれた本。ですが、今読んでもとても心打つ記述が多く、現代を生きる女性におすすめしたい一冊です。というのも40年以上前からオノヨーコさんは自分らしさを勝ち取るために表現し活動してきた方であることがわかります。彼女の力強いメッセージを読むと女性であることをより誇らしく感じ、前に進む勇気をもらえるはず。
「限りなく少なく」豊かに生きる
『シンプルに生きる』の著者ドミニック・ローホーの集大成ともいえる本。ミニマリスト的な内容で人気な著者ですが、この本は物質的なことではなく心の断捨離について多く書かれています。実践的な内容なので、ちょっと自分を見失いがちのとき試してみると自分らしさを少し取り戻せるかも。読んでるだけでも心がシンプルになり癒しをもたらしてくれる本です。
おしゃれの幸福論
「人生を変えたければ、まずは服を変えてみる!」ファッションジャーナリストでありエッセイストの光野桃さんによるファッションエッセイ。自分らしいおしゃれを楽しむ気持ちを奮い立たせてくれます。難しいことは何も書いていません。ただ美しいと思う気持ちに忠実であること、そしてライフスタイルが変わったり年齢を重ねても、おしゃれを楽しむことで自分の人生を自由に生きることができると光野さんは教えてくれます。手元に置いておきたくなる本です。
女性なら誰でも感じる理不尽な出来事、立ちはだかる困難や性差別について描かれ、多くの女性から共感を得て韓国では社会現象を巻き起こした話題本。今一度女性である自分を見つめなおし、女性としての自分に降りかかる違和感に対して声をあげたくなるような一冊。