人生をより楽に、豊かにしてくれる習慣化
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そもそも「習慣化」とは、特に意識をすることなく、決まった物事を繰り返し行えるようになること。アメリカ・デューク大学の研究によれば、日々の人間の行動の40%以上が習慣によって構成されているそうです。つまり悪い習慣を辞め、良い習慣を取り入れることができれば、私たちは考えたり悩んだりする労力をかけずに、毎日の40%をよりよいものにすることができます。内容にもよりますが、習慣化には次のようなメリットがあります。
・時間が短縮できる
・タスクを効率的にこなせる
・毎日のストレスや労力を減らせる
・自分の成長や健康の維持につながる
・習慣化を達成できれば自信が生まれる…etc.
・タスクを効率的にこなせる
・毎日のストレスや労力を減らせる
・自分の成長や健康の維持につながる
・習慣化を達成できれば自信が生まれる…etc.
毎日の習慣の積み重ねは、重ねれば重ねるほど大きくなり、私たちの人生さえも左右する可能性があります。難しいと思っても、暮らしをもっと楽に・豊かにするためには、やはり良い習慣を意識的に根付かせたいものですよね。この記事では、習慣化のために今すぐにできる具体的なヒントをお伝えしています。習慣化が上手くいかなかった、続けられなくて挫けてしまったと悩む方は、まずなぜ上手くいかないかを知ったうえで、ぜひ新しい習慣にチャレンジしてみてくださいね。
あなたの習慣化がうまくいかない3つの理由
1.目標が高すぎて長く続けられない
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何かを習慣化させようとするとき、「こうしよう」「ああしよう」とまず目標を立てる方が多いのではないでしょうか。目標を高く設定すれば、確かに習慣化が上手くいったときのリターンは大きいものになります。しかし、高すぎる目標は続けることを難しくし、挫折につながり、習慣化が失敗に終わってしまう可能性もあります。
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また同研究の中で、簡単なことであれば早く習慣化できる一方で、内容が難しければ難しいほど習慣化に時間がかかることも明らかになりました。新しい習慣を始める時には、そもそも習慣化には長い時間がかかるということを心にとめ、習慣の難しさを考慮に入れて、できるだけ長く続けられそうな範囲で目標を設定することが大切です。
2.頻度が少なすぎてモチベーションが保てない
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習慣化をさまたげる大きな要因の一つは、モチベーションの維持。たまたま一度休んでしまっただけで「もういいや」となったり、「今日は雨だから」「今日は寒いから」と何かと理由をつけてお休みの日が増えていったりと、休む日が増えるとどんどんモチベーションは下がっていってしまいます。それでは、一体どのくらいの頻度にすれば、そのモチベーションを保つことができるのでしょうか。
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2015年にヴィクトリア大学が行った研究によれば、ジムに新しく入会した111人を12週間にわたって追いかけたところ、次のようなことが分かりました。多くの人は6週間までは続けることができましたが、それ以降は通う頻度により、続けられたかどうかが異なりました。その頻度とは、週4日以上。週3日以下では辞めてしまう人が多く、週4日以上通っていればその後も続けられた人が多かったそうです。
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つまり挫折するかしないかの境目は6週間目であり、期間中にジムに行く頻度が高かった人ほど、その後もジムに通い続けることができたということです。頻度の高さがモチベーションを保つことに関わっており、週4日を目安にできるだけ高い頻度で続けることが、習慣化成功につながりやすいんですね。
3.何事も自分ひとりで達成しようとしている
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モチベーションを下げるものといえば、「面倒くさい」という心の状態や、1日でも途切れさせてしまった自分への投げやりな気持ちではないでしょうか。ある程度は自分の気持ちをコントロールでき、6週間程度は続けられるかもしれません。しかしそれ以降はよっぽど強い心を持っていなければ、一度心に浮かんだ「面倒くさい」を覆すのは至難の業。人間は楽な方向へ流されてしまうものなので、自分ひとりで習慣化を成し遂げることはそもそも難しいのかもしれません。
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それを防ぐために、ひとりで達成しようとするのではなく、自分以外の存在に習慣化を助けてもらいましょう。もし「面倒くさい」に陥ったとしても、すぐに目標を思い出せるよう環境から整えることが大切です。例えば友人や家族に「こんなことを習慣化します!」と宣言したり、習慣を根付かせる日に合わせてアプリやアラームで通知が来るよう設定したり。自分自身で自分をコントロールすることが大変と感じている人は、そういった人や物に頼ることも考えてみてくださいね。
物事を「習慣化」するための15のヒント
習慣化は心から!心の持ち方編
まずは明確な目標を設定する
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試験やダイエットなどの明確な目的がある習慣化の場合は、まず「何日まで続ける」「何日間やり遂げる」「何kgまで痩せる」といった、到達できそうな小さな目標を設定してみましょう。その目標はあいまいなものではなく、はっきりとした数字で決めるのがおすすめ。到達できたどうかが明確で実感もわきやすくなりますし、次にめざすより大きな目標の指標にもなってくれます。
定期的に目標を思い出す
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強く心に決めたとしても、時間が経つにつれてその想いは薄れていってしまうもの。習慣化を達成するためには、設定した目標を定期的に再確認することが欠かせません。部屋の中に張り紙をしておく、リマインダー機能のあるアプリで通知してもらう、友達に注意してもらう…方法は何でもOK。目標達成まであとどのくらいなのかを確認しつつ、自分の強い想いをしっかり思い出しましょう。
「面倒くさい」と思ったらハードルが高い証
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その日の習慣に取り組む時「面倒くさい」と思ったら、あなたの目標設定は高すぎるのかもしれません。目標達成のためには必要かもしれませんが、習慣化できなければ本末転倒。まずは毎日ではなく週4日、1日1時間ではなく30分、10ページでなく5ページ…といったように、少しだけハードルを下げてみてください。簡単にすることで、習慣化をより早く達成することにもつながります。
習慣化を楽しみ、努力していると実感する
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習慣化したい物事があなたにとって辛いことなら、続けられないのは当然。しかし辛いのはその瞬間だけで、目標を達成すれば嬉しいことが待っているはずです。辛い時が訪れたら、「今運動すれば痩せられる」「今勉強すれば資格を取れる」と自分が頑張っている姿をイメージして、着実に目標に向かって進んでいると実感し、習慣化そのものを楽しんでみてください。自分で自分の心を楽しい方向へ向けてみると、自然とやる気もわいてきます。ただし、目標を達成した後の姿をイメージするのは逆効果。人間の心は想像の中で目標を達成しただけでも満足感を感じ、モチベーションの低下につながってしまうからです。
1日忘れたからといって、なげやりにならない
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習慣化の挫折によくつながってしまうのが、「今日できなかったから、もういいや」「1日忘れてしまった。ダメな人間だから、習慣化もできるはずがない」といったマインドです。2日、3日と続くとさすがにモチベーションを低下させてしまいますが、1日だけならまだ大丈夫。むしろそれでなげやりな気持ちになったり、自分を責めたりして習慣化を止めてしまえば、それまでやってきたことが無駄になってしまいます。1日忘れたからといってあきらめず、必ずまた再開してくださいね。
長く、高い頻度で続けるために。環境づくり編
時間は取れないものではなく作るもの
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習慣化したいことがあるけれど、毎日忙しくて時間が取れない…そう悩む方も多いかもしれません。しかしよく考えれば、時間を作ることは可能なはずです。というのも、習慣化のためには長い期間・多い頻度で行うことが大切なのであって、1日のうち長い時間を取る必要はないから。極端に言えば、1日5分でも10分でもいいのです。このくらいなら、時間を作れそうな気がしてきませんか?あきらめる前に、1日のうちどこかで時間を作れるタイミングはないか、ぜひ考えてみてください。
曜日や時間、場所を設定する
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習慣化は、ただ何となく始めるのではなく、まず習慣を行う曜日や時間、場所を決めることが大切です。その時間になり、その場所に行くだけで、自然と「やらなければ」という気持ちにさせてくれるので、習慣化のためには効果的。また慣れれば慣れるほど、考える労力を使わずに習慣を行えるようになる、というメリットもあります。
アクション・トリガーを決める
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一旦動き始めればなんてことはないのに、動き始めるまでが億劫に感じられることってありますよね。アクション・トリガー(行動を起こすためのきっかけ)を決め、その後に必ず習慣を行うことで、この問題は解決できるかもしれません。図書館に本を返しに行く、トイレ掃除をする…アクション・トリガーは何でもよく、その時によって違っていても大丈夫。ただし「いつ、どこで、何をした後にする」と明確にイメージし、必ず習慣を行うようにしてくださいね。
ルーティンのひとつに組み込む
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いつもの歯磨きの後に、筋トレを5分だけやる。家族を見送った後に、10分だけ読書をする。習慣化を難しく感じている時は、このようにすでに身についているルーティンの”ついで”に新しい習慣を付け加えてみてください。ルーティンの中に新しい習慣が組み込まれることになるので、「次はこれをしなくちゃ」といったストレスを軽減することにもつながり、より楽に習慣化をめざすことができます。
できれば予備の時間をとっておく
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毎日の暮らしの中で、忙しくてどうしても時間が取れなかった、という日は必ずと言っていいほどやってきます。できない日が続かないように、予備の時間、予備の曜日なども含めて習慣化の計画を立ててみてください。「今日はできなかったけど、明日できる時間がある!」と、うまくいかない日のモチベーションも保てるようになります。
周囲の助けを借りて。モチベーション維持編
環境から変えてみる
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もし習慣化が上手くいっていないなら、自分の身の回りの環境を変えてみるのも方法のひとつです。例えば部屋の模様替えをして、その中に習慣となることを組み込んだり。自然豊かなエリアに引っ越しをして、運動をしたくなる環境を間近にしたり。ダイエットの大敵であるおやつを、どこかの棚にすべて隠したり。環境を変えると同時に、自分ひとりでもモチベーションが湧いてくるような仕掛けを取り入れ、妨げになりそうなものは取り除いてみてください。
友達や家族に自分の新しい習慣を知らせる
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人間は何かにつけて、逃げる理由や言い訳を探してしまいがち。誰かに見られていなければ、習慣を辞めてしまうことなど簡単です。そこで身の回りの友達や家族を頼り、監視の目になってもらうことで、逃げ道をふさいでしまいましょう。「今辞めたら、家族が残念に思うだろうな」そう考えられるようになることで、自分の心も強く保つことができます。
一緒にチャレンジする仲間を見つける
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もし友達や家族、ペットなど、一緒に習慣化にチャレンジできそうな人が身の回りにいるのなら、ぜひその人を誘ってみてください。誰かと同じ目標に向かって一緒に頑張ることは、それだけでも楽しいですし、モチベーションも違ってきます。諦めそうになった時にも、「あの人が頑張っているんだから、私も頑張らないと」という気持ちにさせてくれますよ。
日記やアプリを活用する
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最近、「目標達成アプリ」「三日坊主脱却アプリ」など、習慣化を助けてくれる便利な道具がたくさん登場しています。誰かに頼らず自分で達成したい!という時には、そうした道具を使うのがおすすめです。アプリ以外にも、日記に今日達成したことや明日やるべきことを書き記したり、部屋の壁に目標到達までのスケジュールを張り出して毎日確認したり。道具を使うことで自分がやるべき「タスク」が明確になり、確実に習慣化へ近づいていくことができます。
自分への小さなご褒美を用意する
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習慣化の目標を成し遂げた後は、自分に小さなご褒美をあげてください。コンビニスイーツやちょっと高い入浴剤など、ささいなものでOK。自分はこれだけ頑張ったんだ、続ければ嬉しいことが起こるんだ、という実感がわいて自信につながるだけでなく、次の習慣化を始めるハードルも低くすることができます。
まずは小さなことから始めよう
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できるだけ長い期間、頻繁に行うことで達成できる習慣化。実際にどのくらいの期間が必要なのかは未知数ですから、最初は小さなことから始めるのが一番です。小さなことを習慣化できたら自分を褒めてあげて、また次のより大きな目標を設定してみてください。一つ一つ目標を達成するごとに、あなたの暮らしはどんどん楽に、豊かになっていくはずです。
2009年、ロンドン大学は96名のボランティアを対象として、「物事が習慣化するまでどのくらいかかるか」を研究しました。その結果、人は習慣化のために18日~254日、平均して66日を必要とすることが分かりました。月に直すと約2か月。少し長く感じますが、習慣化のためにはこれだけの日数が必要なんですね。