嫌なことほど蓄積されていく心の中
今年一年を振り返った時、あんなこともあった、こんなこともあったといろんな記憶が頭をよぎりますよね。その中には、良い思い出と嫌な思い出と、どちらがたくさんあるでしょう。
もしかすると、嫌な思い出ほどパッと思い浮かんでしまうかもしれません。良いこともたくさんあったはずなのに、手放したい思い出ほどいつまでも心の中にたまってしまうのは、心の整理整頓ができていないから、ではないでしょうか。
部屋と同じように心の中が少し散らかってきたら、いらないものを捨てて綺麗にする「整理整頓」ができたら嬉しいですよね。その方法を見ていきましょう。
心の整理整頓とは
慌ただしく過ぎていく毎日の出来事全てを記憶に残すことはできませんよね。であれば嫌なことより良いことを覚えておきたいものです。つまり、心の整理整頓とは、忘れるべきことは綺麗に忘れる、ということです。
嫌なことほど覚えている理由
ところが、そうと分かっていても嫌なことだけをスッキリ忘れるのは難しいものですよね。それは、良いことよりも嫌なことについての方が「あの時は嫌な思いをしたな」とか「あの時悔しかったな」などと、心の中で反復して考えてしまうことが原因に挙げられます。
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何があったかという客観的な事実だけでなく、「その時の感情」までがセットになっているため、思い出すたびに嫌な気持ちも呼び起こされてしまいますよね。だからまた、あの時は…となるでしょう。
「悔しい、恥ずかしい、悲しい」などの思いは、「時間を戻してやり直したい」という強い後悔や願望を伴うこともあるでしょう。だから何度も反復して考えてしまいがち。
ところが、勉強と同じように反復すればするほど記憶がしっかり定着してしまうため、良いことよりも嫌なことの方をいつまでも覚えているという悪循環に至るのです。
嫌なことを忘れるための心の整理整頓術
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記憶は、「覚える、維持する、思い出す」ことによって形成されると言われています。このどれか一つが欠けると「思い出せない」つまり、「忘れる」という状態になります。
反復することによってずっと嫌な思いが維持されてしまうのならば、綺麗に忘れるためには反復しないことが効果的です。ではさっそく、反復しないための3つの方法【心の整理整頓術】をご紹介します。
①ノートに書き出す
すぐにでもできるのが、嫌だと思った出来事とその時の気持ちをノートに書き出すことです。そして、ノートに書いたらそのことについて考えるのはもう終わり、と決めることです。
もし「あの時…」と思い出しそうになったら、「もうノートに書いたんだから考えるのはやめよう。思い出すのはやめよう」と自分に言い聞かせましょう。
②人に話して共感してもらう
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信頼できる相手に話を聞いてもらうのもいいでしょう。自分の胸の内だけにしまっておくのは苦しいものです。言葉にして吐き出すことで、そして共感してもらうことによって気持ちが楽になり、いつしか反復しなくても済むようになるでしょう。
③同じような経験を持つ人を探す
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今は、SNSやインターネットによって、多くの人の体験を情報として得られるようになりました。自分と同じような経験をした人を探すことも難しくありませんよね。
嫌な思いを反復するのではなく「他にも自分と同じような体験をした人がいる、同じ思いを抱えている人がいる」と思うことができれば、それだけで心強いですよね。
忘れることでストレスを手放そう
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嫌な思いをいつまでも抱えることは、ストレスを抱えているのと同じです。一定期間ごとに意図的に忘れることでストレスを手放し、また新たな気持ちでスタートできたら嬉しいですよね。
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嫌なことを次に持ち越さないために。心が散らかってきたと感じたら、あるいは期間を決めて、綺麗に忘れるよう意識してみましょう。