自分のこれからについて
これからどんなふうに生きていこう、どんな暮らしをしよう、どんな仕事をしていこうなど、私たちはこれからのことを考えながら選択し、進んで行きますよね。
目標があって、未来をしっかりと思い描けるのであれば素晴らしいことです。でも「本当にしたいことが何か分からない、将来を想像できない」という方も少なくありませんよね。
「〜したくない」ことはイメージしやすい
ですが、こんな生き方は嫌だ、この先の暮らしにおいてこうはなりたくない、こんな仕事はやりたくない、というように「〜したくない」ことならば、思い描けるのではないでしょうか。
例えば「お金持ちになりたい」と言っても、どのくらいお金持ちになりたいのか、お金を何に使うのかといったところまでは、漠然としていることが多いものです。
はっきりしているのは、「お金に困るような生活はしたくない」という気持ちのほうですよね。同じように「健康でいたい」と誰もが思うものの、はっきりとしたイメージは持ちにくいかもしれません。
ですが「病気で寝たきりにはなりたくない」というとどうでしょう。そうなりたくはないと誰もが思い、意識して体を動かしたりより健康的な食生活に変えられると思いませんか?
パワーの強いネガティブな思いを味方につけよう
ものごとを前向きに捉える「ポジティブ」思考は、自分の気持ちを盛り立てながらやる気にさせるために大きな効果があります。一方、ネガティブな考えは、あることを避けようとする時に発揮される底力のようなパワーがあります。
これからのことについて夢や理想を持って前進することはとても大切なことです。とはいえ、自分にはこれ!というものが見つからず、探している最中という人も多いでしょう。
一方、日々の不満や「〜したくない」という思いなら多かれ少なかれ誰しも持っているはずです。時には自分の将来のために、そんなネガティブな思考に思い切りフォーカスすることも必要なのかもしれません。
ネガティブな思いはまず書き出してみよう
ネガティブな思いは大きな声で語りにくいものですね。自分だけが秘めている思いもあるでしょう。自分だけのノートにそんな密かな思いを書き出してみませんか?
ポイントは具体策まで深掘りすること
「こんな暮らしはしたくない」「こんな働き方やこんなことはしたくない」など、「〜したくない」ことを書き出してみましょう。さらに、その為にはどうすればいいのか、今何をしなければならないのか、具体策も併せて考えていきます。
例えば「満員電車での通勤は嫌だ」と思ったとしましょう。ならば、徒歩や自転車で通うことはできるのか、引越しするとどうなるか、そもそも会社勤めではなく独立したらどうかなど、満員電車を避けるための方策を色々と書き出していきます。
「〜したくない」という思いを具体的にみていくと、行動するためのパワーが湧いてきませんか?満員電車に乗りたくないと思いながら嫌々乗り続けるのではなく、それを避ける為に具体的に動くことは、できそうですよね。
ネガティブな思いを大きな力に変えよう
やりたいことをやるよりも、やりたくないことをやらずに済んだ時の方がどこか安堵感にも似た大きな幸せを感じられるように、「〜したくない」という思いにフォーカスすることで、自分の中に眠る大いなるパワーを呼び起こすことができます。
つまり、自分のこれからについて、「何をしたいんだろう」と漠然と探すのではなく、「何をしたくないんだろう」と探っていくと、思いもしなかった道が開けるのかもしれません。
夢や目標はなくても、「〜したくない」という思いをひとつひとつ実現させていくことで、心穏やかな毎日が過ごせるのならそれもまた幸せな未来へとつながっていきますよね。ネガティブな思いを抑え込まずに、表に引き出してみませんか?