なぜかもやもやする…自分の中にある不安
紙に書き出して不安を客観視してみよう
不安には2種類ある
不安にはおおまかに分けて2種類の不安があります。そのままでいい不安と対処法が必要な不安です。そのままでいい不安の場合は、無理に消そうとするとより一層大きくなってしまうもの。自分の気持ちとして認めて受け入れてみましょう。対処法が必要な不安の場合は、放っておいても事態はなかなか好転しないものが多いです。これは日常化し「生きづらさ」の原因に。
生きづらさにつながる不安・弱さとは
前向きに生きようとする時に邪魔になってしまうものはありませんか。例えば、自分の人生に口出ししてくる家族やここぞというタイミングでやってくる女性特有の体調不良、自分では気をつけているのに何回も繰り返してしまう失敗、変えられない生まれ持っての性格など…。それらは、望んだものではないのに、あなたの足枷になっているかも。生きづらさを分析し工夫して、“生きやすい”方向へ変えてみましょう。
家族関係での生きづらさがあるひとへ
家族といるのに落ち着かない
家庭でほっとできるからこそこころが満たされ、元気が充電され、また明日も学校や会社に行く気持ちになれるもの。家族は癒しでもあり叱咤激励してくれる存在です。しかし、家族といるのに安心できない・落ち着かないという場合もあります。機能不全家族といい、家族としての役割が機能していない家庭のこと。この場合、子供を癒したり健全な心身の成長が阻害されることも。
親や家族の誰かが過干渉・無関心
親が子供に口出しをしすぎる過干渉だったり、逆に無関心すぎたりするとどうなるでしょうか。子供は、自分というものがよく分からないまま育つことになり、自信が持てなくなります。自分で考えるより先に親に指図されるので主体性が無くなってしまうのです。主体性がないと家族以外の人間関係、友人、恋愛でも健全な関係を結ぶことができず躓くことが多いでしょう。
物理的にも精神的にも距離を取ろう
アレコレと口出ししてくる家族に「ノー」を言ってみましょう。そして、進学、就職などのタイミングで実家を出て引っ越し、物理的にも距離を取りましょう。なかなか会いに来られない距離がいいかもしれませんね。ひとりになると今まで抑圧されていた分、ぜひ伸び伸びと過ごして自分の気持ちを大事にしてください。
家族から自立しあなたが主役の人生を
子供が自立するのは本来なら喜ぶべきこと。ですが、過干渉をする親は、自立する子供が実は許せないという場合も多いです。親自体に主体性が育っていないのかもしれませんね。そして、そのことに本人も気づいていない場合も…。今まで育ててもらったことは確かにありがたいけれど、あなたの人生はあなただけのもの。親の顔色を伺わず、あなたの人生の主役を生きてください。
あなたにおすすめ・本の処方箋
実際に子供が不登校になり、自分の子育てに悩んだ著者が、自分は重度のアダルトチルドレンだと気づく。そこから自分自身の問題にも向き合いながら、心理療法を学んでカウンセラーになった著者の渾身の本。評判もよく、特に母親にもやもやの原因を知りたいひと、生きづらさを持ちつつ親になり子育てに自信が持てないひとにぜひ読んでもらいたい。
高橋リエ『気づけない毒親』(毎日新聞出版)
生きづらい特性に悩んでいるひとへ
周りと同じことができない
光や音に過敏である場合、ただ教室の椅子に座っているだけでもぐったりと疲れてしまったりします。自閉症スペクトラムの場合は、相手の気持ちを推し量ったり、空気を読むことが苦手です。言葉で伝えるより察し合いの文化がある日本では、浮いてしまう場合も多くあるでしょう。本人には相手に失礼なことをしているつもりはないので、そのギャップにも苦しむことになります、
発達障害“グレーゾーン”かもしれない
平成17年に発達障害者支援法が施行され、発達障害の診断が下ると幼児から大人まで様々な支援が受けられます。しかし、発達障害と同じような困難さを持っていても、診断が下るほどではないひとも多くいます。実は一番困るのは診断の降りない発達障害“グレーゾーン”かもしれません。ここの層は、国からの公的なサポートなどはなく、社会の中で困っていても自力で何とかするしかないのです。しかし悲観的になる必要はありません。自らが困っていることに向き合って対策を考えましょう。
苦手をリストアップしてセルフサポート
どんな場面で困っていますか。その困りごとが起こる原因は何でしょうか。忘れ物をしやすい、遅刻してしまう、片付けができない、人を怒らせてしまう、電話で話しながらメモが取れない…。苦手なこと・困っていることをリストアップしてみて。そのひとつひとつに対処法を考えていきましょう。
「これなら無理せずできそう」なことを探してみて
この状況なら、無理せずに働けるとをあげてみてください。リモートワークなどは、集団で仕事をしなくてもよいので周りから少し浮き気味であっても何も問題はありません。そう考えるといまの自粛ムードは、不便である反面、発達障害持ちにとって追い風と言える部分もあるのかも。ぜひ、働き方が多様化し始めた今だからこそ、無理せずできそうなことを探しチャレンジしてみて。
あなたにおすすめ・本の処方箋
発達障害のひとがついついやってしまいがちな失敗例と対処法がたくさん載っています。困りごとが多いひとは是非参考にしてみて。
對馬陽一郎『ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に働くための本』(翔泳社)
女性特有の生きづらさを感じているひとへ
女性には求められるものが多い
就職、結婚、そして出産。まだまだ家族、親戚や周りからあれこれ言われる女性も多いのでは。子供を産む性な分、それは幸せなことも多くありますが、キャリアや夢を諦める女性も多いのが現状。男性も少しずつ育休を取りやすくなってきたとは言え、子育てや家事の大部分を期待されるのは女性側。仕事も家事も子育てもバリバリできる。そんなスーパーウーマンばかりではありません。ここにも女性の生きづらさがあります。
女子力・女性らしさへのプレッシャー
綺麗にきっちりとメイクやヘアセットをしたり、料理が上手だったり、細かい気配りをしたり…。それが無理をした状態ではないのなら、そのままで問題は無いのです。そういう面は褒められやすいし、得意で楽しんでいる女性もいるでしょう。しかし、苦手・できない女性からするとかなりのプレッシャーの場合も…。嫌われたくないと周りの期待に添うあまり本来の自分を見失ってしまっていませんか。
完璧主義になっているかも
「いつもにこやかで印象良くいなきゃ」「身だしなみにはきちんとしていなきゃ」「頑張って今より良くしなきゃ」…求められる事の多い女性だからこそ、ついつい完璧主義になっていませんか。気がつけば理想が高くなってしまい、反面落ち込むことも多いもの。余計なプレッシャーを自分で背負っているかもしれません。全てが思い通りに上手く行っていなくても、“今は、これで大丈夫”と頑張っている最中の現在の自分を認めてみましょう。
世間のものさしを外してみて
生きづらい世間がいきなりガラッと変わることはないですが、自分に合って納得した生き方を模索することは可能です。世間の求める女性のものさしに無理に当てはめるから、つらくなってしまうのかも。自分のものさしを大事にしてみませんか。
あなたにおすすめ・本の処方箋
「女の損は見えづらい。」現代は生き方が多様化し、女性として誰もが当てはまるライフスタイルや分かりやすい「正解」は無くなった。女性たちが岐路で迷った時、どのような道を選択すれば、心地よく生きていけるのだろうか。コラムニストのジェーン・スー氏と脳科学者の中野信子の対談本。女性として生きてきたからこそのモヤモヤをすっきりまとめてくれた1冊。
ジェーン・スー/中島信子『女に生まれてモヤってる!』(小学館)
内面的な生きづらさを持っているひとへ
悩みやすい・落ち込みやすい
社会に出ると自分の思い通りに行かない事だらけ。くよくよしてしまう性格だと、何かある度にいちいち感情を振り回されてしまい、仕事にも支障を来たしやすくなってしまいます。
自己肯定感が低くなっているかも
よく聞く言葉ですが、自己肯定感が低いとやはり落ち込みやすかったり、迷いやすい場面が
多いものです。積もり積もると、生きづらさに発展して行きます。自己肯定感を上げるためにできることは何でしょうか。
自分そのままを受け入れてみて
いま現在の生きづらさで悩んでいる自分ごと認めて、受け入れてみてください。あなた自身が自分の親になるつもりで、自分に安心できる言葉をかけてみて。最初は励ましやアドバイスではなくとにかく、気持ちに共感してみましょう。自分の気持ちに共感と言うと変な感じですが、辛い気持ちをそのまま辛いんだと、真っ正面から受け止めてみて。
自分の"軸"を持てたら迷いはなくなる
どうして人の顔色を伺ったり、迷いが多いのでしょうか。それは、自分の中の“軸”を持てていないのかもしれません。一度、自分と向き合ってみて、ワクワク出来ること、これなら得意だということ、自分の中でこれだけは譲れない大事なこと、この3つを明確にしてみると、あなたの軸が現れるはず。そして、それを踏まえて将来どうなっていたいかも是非考えてみて。
あなたにおすすめ・本の処方箋
どうして人の顔色を伺ったり、迷いが多いのでしょうか。それは、自分の中の“軸”を持てていないのかもしれません。一度、自分と向き合ってみて、ワクワク出来ること、これなら得意だということ、自分の中でこれだけは譲れない大事なこと、この3つを明確にしてみると、あなたの軸が現れるはず。そして、それを踏まえて将来どうなっていたいかも是非考えてみて。
根本裕幸『つい「他人軸」になるあなたが7日間で自分らしい生き方を見つける方法』(あさ出版)
不安なこと、もやもやすること、困っていること…どんどん思いつくまま紙に書き出していきましょう。紙に書き出し悩みや自分の弱さを客観視することをメタ化といいます。客観視することで冷静に捉えることができるようになり、ただ漠然としていた不安が明確になるかも。問題が分かれば解決する方法も探すことができます。