色彩センスを活かしたい。"カラーコーディネーター"になるには?
そもそも、カラーコーディネートってどんなこと?
例えば、同じ"ピンク"でも淡いパステルカラーを選べば、見る人に優しい印象を与えられますよね。また、ピンクを最も際立たせる「補色」は"緑"とされているため、組み合わせることでお互いの色に存在感を出すこともできるんです。
"カラーコーディネーター"は色のスペシャリスト
カラーコーディネートの理論をしっかり理解して様々なジャンルで活用しているのが、「カラーコーディネーター」と呼ばれるスペシャリストです。後ほど詳しくご紹介しますが、カラーコーディネーターが手がける対象は、人・物・空間など多岐にわたります。
では、そんなカラーコーディネーターの資格はどのように取得できるのでしょうか?続いては、資格の種類や勉強のしかたなどについてご紹介していきましょう。
2020年に一新。カラーコーディネーターの資格の取り方
「カラーコーディネーター検定試験」は、東京商工会議所が毎年実施している検定試験です。1995年に始まって以来、これまでに輩出された合格者はなんと25万人。専門的な知識や技術も問われるため、ビジネスシーンに活かす人も多い人気の資格です。
"スタンダード"と"アドバンス"の2クラス。飛び級もOK
カラーコーディネーター検定試験は2020年に一新し、日常的な色の基礎を問う「スタンダードクラス」と、ビジネスに役立つ知識を問う「アドバンスクラス」の2種類になりました。受験資格に制限はないため、スタンダードを受けずに飛び級でアドバンスを目指すというのもありです。
独学・通信講座・通学のどれがおすすめ?
勉強方法には、「検定試験の公式テキストを使って独学する」、「ユーキャンなどの通信講座で学ぶ」、「受験用のスクールに通う」などの選択肢があります。何よりも大切なのは、自分の性格やライフスタイルに合った方法を選ぶこと。無理なく続けられる勉強法を探してみましょう。
▼2020年発刊の公式テキストはこちら
試験が新体制になってから発刊された公式テキストは、すでに受験者たちの間で好評です。どの勉強法を選ぶにしても、一冊手元にあるといいかもしれませんね。
例題にチャレンジしてみよう
東京商工会議所の公式サイトには、アドバンスクラスとスタンダードクラスの例題が掲載されています。試験の雰囲気がよく分かるので、ぜひチャレンジしてみましょう!
"色彩検定"と"カラーコーディネーター検定試験"の違いは?
カラーコーディネーター検定試験と同様にメジャーなのが、「色彩検定」という試験です。こちらは文部科学省が後援する検定試験で、1級・2級・3級・UC級(ユニバーサルデザイン)の4種類があります。
カラーコーディネーターが工業デザインなどの専門的な分野でも活躍するのに対し、色彩検定の合格者はアパレルやコスメなどのファッション分野を得意とする傾向にあります。目指すジャンルによって、どちらを受験するか検討してみてはいかがでしょうか?
パーソナルカラー検定なども人気
他にも、個人に似合う色を見極める「パーソナルカラー検定」や、美術系の要素が多い「色彩士検定」など、色にまつわる資格にはいくつかの種類があります。頑張って複数の資格を持つのもよさそうですね。
カラーコーディネーターの資格を活かす仕事って?
建築・インテリア
建物の外装・内装、インテリアなどは、素材もさることながら、色の組み合わせによっても雰囲気が変わります。「ファミリー向けの温かい雰囲気」、「都会の単身世帯向けのスタイリッシュな雰囲気」といったイメージも、カラーコーディネーターなら色で具現化できます。
ファッション
ファッションの世界でも色に対するセンスは非常に重要です。ショップのディスプレイ、コーディネートの提案、新作のデザインなど、およそ色が関係しない仕事はないと言ってもいいほど。転職やスキルアップの際には、カラーコーディネーターの資格が大いに役立つはずです。
メイク・コスメ
メイクアップアーティストやコスメ販売などの仕事にも、カラーコーディネートの知識が存分に活かされます。顔立ちを引き立てたり、肌色やコンプレックスをカバーしたりと、色の持つ効果を理論的に提案できれば、説得力がぐっと上がります。
ネイル
ネイリストの資格にカラーコーディネーターという肩書きがプラスされれば、仕事の幅もぐっと広がりそう。色のセンスを存分に活かしたデザインが人気を呼ぶかもしれませんね。
フラワーアレンジ
色のバランスが美しいフラワーアレンジは、さりげなく飾られているだけでも目を引きます。お花屋さんでの販売やイベント用のディスプレイ、カルチャースクールの講師など、様々なお仕事でセンスを発揮できますよ。
ウェディング
華やかな非日常感に心が躍るウェディング会場。ここでも、空間デザイン・テーブルコーディネート・ファッション・フラワーアレンジなど、至るところで色のセンスが問われます。カラーコーディネートで一生の思い出作りのお手伝いができたらうれしいですよね。
カラーコーディネーターになって自分の可能性を広げてみない?
カラーコーディネーターの資格を取得すれば、趣味も仕事ももっと充実するはず。色のセンスを磨きたいという人は、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょう?
カラーコーディネートとは、それぞれの色が持つ特徴を理解して、目的に合った色の組み合わせを選ぶこと。理論に基づいた方法で、色がもたらす心理的な効果やメリハリなどを生み出す技術です。