「取り柄」って何?
また、「あなたの取り柄は?」と聞かれたら?
取り柄は、言い換えれば長所です。
上の2つの質問はつまり同じような意味合いなのですが、「取り柄は何?」と聞かれると、長所を聞かれるより答えに多少ためらってしまうような感覚がないでしょうか。
「取り柄」と「長所」はどこが違う?
「明るい」「几帳面」「負けず嫌い」といった性格も、「悩みを引きずらない」「一人の時間を大切にできる」といった一面もすばらしい個性です。誰にでも長所はあり、また取り柄ももちろんあるはず。
もし「取り柄って何だろう?」と考えてしまったら、ここで少しだけ自分を見直してみてください。
「自分には取り柄がない」と思ってしまう人の特徴
「取り柄がない」と感じている人には、ある共通の特徴があるようです。
比べてばかりいる
「あの人のほうが自分より仕事ができる」「自分よりキレイだ」「自分よりいい暮らしをしている」と比較して物事を見がちな人は、誰かを羨むことで自分の価値観を見失ってしまいます。周りの物差しで優劣を判断していると真のすばらしさや美しさに気づけない場合も。
周囲からの評価が気になる
SNS上のコメントやいいねの数を気にしすぎていませんか?自分がどう見られているのかを気にして周囲に合わせていませんか?
空気を読みすぎるのも、自分だけの大事な取り柄を大切にできない原因かも。
自己評価が低く自信がない
「自分なんてどうせ」「こんな自分はたいしたこない」という自己評価の低さから「取り柄がない」と思い込んでいる人も少なくありません。他者のいいところが目につく反面、自分を卑下してしまうのです。
本人に自信がないだけで、外から見れば十分に魅力がある人なのに……。
何事にも完璧を求める
自分に厳しく、ある程度のレベルでは納得がいないという人は取り柄の基準が高いもの。向上心があるのはすばらしいことですが、完璧主義だと過度に挫折を感じてしまう場合もあります。
長所よりコンプレックスに敏感
誰もがどこかにコンプレックスを持っているのはごく自然のこと。ただ、それを前向きに捉えられるか、劣等感を持ち続けるかでそれぞれの個性は異なります。「取り柄がない」と思ってしまうのは、長所を伸ばすより短所をカバーするほうに意識が向きがちだからかもしれません。
石橋を叩いて渡らない
慎重に考えすぎてチャレンジにためらっていると、積極的に前進することができません。その結果、「自分にはやっぱりできない」というネガティブな思考が生まれてしまいます。マイナス要素に敏感であることは悪いわけではなく生きていくうえで大切でもありますが、前に進もうとしない限り見えてこないプラス要素はたくさんあります。
努力が嫌いで長続きしない
「嫌なことは後まわし」「できることならサボりたい」そんな怠け心が積み重なって、せっかくの取り柄を活かしきれていない人もいます。「やりたくないことはしない」という考えを通して自分の生きる道に自信が持てれば良いのですが、逃げてラクなほうを選んでいると、逆に「では、やりたいことは?できることは?」という問いへの答えが見えにくくなってきます。
取り柄を見つけて活かすために
取り柄がわからない=ダメな人間ではない!
「誰かより優れていること」ではなく「あなたの中にある優れていること」が取り柄。
もしあなたが今「自分には取り柄がない」と思い込んでしまっていたとしても、だからダメということはありません。必ず誰にでもあるそれぞれの個性と魅力を自覚すればよいのです。
比べない、羨まない
容姿、学歴、知識、技術、家庭環境、収入、仕事ぶりなど、誰かと比較して自分を測らないで。
好きなこと、できることを書き出してみる
好きなこと、好きな人、好きな場所、好きな時間など、好きだと思えるものを箇条書きにして書いてみましょう。次に、得意なこと、できること、やっていて楽しめることを書き出してみてください。その中にあなたの取り柄につながるキーワードが必ずあるはずです。
些細な長所も前向きに捉える
「どうせ」「私なんて」といったネガティブに考えないで。できないと決めつけているだけで、本当はできているかもしれません。自分ではダメだと思っていることが周囲からは魅力的に見えているかもしれません。ポジティブに見方を変えてみて。
できる範囲の中で目標を見つける
「もっとやらなくちゃ」「まだまだ」といつまで経っても自分の実力に納得ができないのは、理想が高すぎるからではないでしょうか。まずは身近な小さな目標を決めて、それを達成させていきましょう。やがてその達成感と自信が誰にも負けないと思える取り柄になっていくかもしれません。
自分をもっともっと褒める
些細なことも「よくやった!」と自分に合格点をあげましょう。「料理が上手だね」「センスがいいね」など、どんなことでも誰かから褒められたら素直に喜びましょう。取り柄を活かして個性を磨くには自分の長所に誇りを持つこと。仕事でも子育てにおいても頑張っているあなたはステキです!
興味を広げてみる
内側を見つめすぎて視野が狭くなってくると、かえって本当の自分が見えなくなってくることがあります。そんな時は、外に出かけてみたり、新しい本を読んでみたり、習い事を始めてみたりして目を外に向けてみましょう。興味を広げていくと、自分の強みや才能に気づいていけるものです。
「自分の取り柄」。大事にしよう!
「体が丈夫なのが唯一の取り柄」それも立派な一つの取り柄ですよね!
真面目、明るい、絵を描くのが得意、映画に詳しい、手先が器用etc. どんなことでも、自分の取り柄として自信を持っていきましょう。
何かで失敗をしたり気分が落ち込んでいたりすると「私は何もできない」「取り柄なんてない」と考えてしまいがちですが、取り柄がない人なんていません。
あなただけの魅力と能力を伸ばしていってみてくださいね。
長所は主観的に自分を探って見つけることができます。一方、取り柄には他者と比べてより優れているもの、という相対的な視点が加わるようなイメージがあります。
誰かに評価されるような資質、何かの役に立つような魅力、自慢できるような特技がないとダメなんじゃないか。私にはそんな取り柄は何もない。そう考えてしまう人もいるのかもしれません。