忙しい時にこそ実践してほしい「瞑想」
今回は、ストレスフルな社会に生きる忙しい人にこそ、実践してほしい「瞑想」についてご紹介していきます。
そもそも瞑想とは?
瞑想は「いつ」「どこで」するのがベスト?
朝・お昼休み・夜寝る前…隙間時間を上手に使って
そんな時は、隙間時間を利用してみましょう。
例えば、仕事がはじまる前のデスクや、お昼休憩のほんの5分、家事がひと段落ついた時や、寝る前のベッドの上など。
ふっと時間が空いた時に自分のタイミングで行えるのも瞑想の魅力です。
瞑想で得られるメリットや期待できる効果
呼吸が整い、落ち着いた反応ができるように
日々の出来事で、“次にどんなことが起こるか”は選ぶことができません。時にはショックなこと、悲しいこと、ストレスを感じてしまうようなこともありますよね。でも、その出来事に対する「反応」は私たちが自分でコントロールすることが可能です。呼吸と反応(感情)には深いつながりがあると言われています。
例えば怒っている時、人は呼吸が浅くなりがちです。そんな時は呼吸を落ち着かせ、ゆっくり整えていくことで、怒りやイライラも自然と静まっていくことに気が付くでしょう。このように、瞑想によって呼吸を整えることで、自分の反応(感情)をコントロールできるようになっていくのです。
目の前のことに最大限集中できるように
「マインドフルネス」という言葉を耳にしたことがある人は多いかもしれません。自分のマインドをフルで活用し、集中して物事に取り組むと、その結果やパフォーマンスが上がると言われています。テスト勉強や部活動、スポーツの経験などを思い出してみるとイメージしやすいかもしれません。集中力が高いほど効率や結果も良くなる傾向にありますよね。
「あと30分で夕飯の準備をしよう」「午後までにプレゼンの資料を作成する」など、限られた時間の中でやるべきことがたくさんあるでしょう。瞑想によって集中力をあげることで、より効率的に高い成果へと導くことが出来そうです。
新しい閃きや発見に出合える
瞑想を習慣にすると、感情に揺れ動かされずに「今この瞬間」を客観的に、すこし俯瞰して見ることができるようになります。
ネガティブな気持ちで居続けると「嫌だなあ」「面倒だなあ」という感情に心も時間も奪われてしまいがち。
瞑想によって“俯瞰した視点”を持つことで「次はうまくいくかもしれない」と、いつもとは違った目線で物事を分析できるように。
また、苦手だな、嫌だなと感じていることは、実は自分にとって大切なヒントになり得ます。狭い視野で見つめていた物事を、より広い視点から眺めることで、新しい気付きや解決策がきっと見つかるはず。
独りよがりにならずに誰かを頼ってみたり、今までにない行動や選択パターンを選べるようになったりできるかもしれません。
自分の個性やオリジナルを、もっと好きになれる
人は誰もが個性を持っていて、それは唯一無二のもの。どんなことにも「私だからこそできる」ことがきっとあると思います。瞑想によって集中力を高めることは、独自の発想や創造性を高めるとも言われています。自分のオリジナルや創造性が、まわりまわって誰かの幸せにつながっていくはずです。
一人でいる時間を持つことができるようになる
瞑想の時間を持つことによって、必然的に一人で過ごす時間が増えます。
その時間は私たちの自立性を高め「自分で自分を幸せにする」ことに自ずと繋がっていくのではないでしょうか。自分自身がハッピーでいられると、自然と周囲との関係も改善されていくものです。
また瞑想によって自分の内側に隠れた「感情」に気づくことができるようになります。浮かんでくる雑念や志向は、たとえそれが「悲しい」「つらい」などのネガティブなものでも、川を流れる水のようにすべて流れていくから大丈夫ということに、気付いていくでしょう。
調和の心で、周囲にも自分にも優しく
怒りたい、落ち込みたい…という人なんて、本当はいないですよね。自分の内側のバランスを保ち、調和がとれている状態を保つことで、自然と周囲の人にも優しくなれます。
心に余裕と感謝の気持ちが生まれると協同性が高まり、仕事であればチームワーク、家庭では大切な家族を思いやる柔らかく温かい気持ちが大きく育つでしょう。
初めての瞑想3ステップ ~簡単なやり方をご紹介~
最近ではヨガスタジオのレッスンで、瞑想のクラスがあったり、お寺で初心者向けに禅の体験ができたりと、初めての人でも瞑想にトライしやすい環境が増えているようです。
今回は空いた時間で行える、瞑想方法の基本3ステップをお伝えします。
STEP1:姿勢を正して心地よく座る
あぐらでも正座でもOK。仰向けに寝転がりながらでも◎
肩の力を抜いてリラックス
日々の暮らしの中でも、緊張を感じたり肌寒かったりすると、きゅーっと肩に力が入ってしまいますよね。
頭の上で手を組んで、ぐーっと大きく伸びをしたり、肩と耳を近づけるようにすぼめて力を入れたあと、スッと力を抜いて肩を落すと脱力しやすいですよ。
クッションや座布団を使ってフォローする
STEP2:ゆっくりと目を閉じる
ぎゅっ、と瞼に力が入ってしまう人は「半眼」といって、半分だけ薄く目を開けるのもおすすめです。その時に視線は、前方の下のほうに落として一点集中、もしくは“ぼんやりと空間をみつめる”ようにしましょう。
手は軽く添えるだけ
古くから伝わるヨガ哲学では、手のひらから出る「良いエネルギー」を体内に循環させるために、親指と人差し指をくっつけて“ムードラ”をつくるという教えがあります。胸の前で両手のひら合わせ、合掌をしても良いでしょう。
STEP3:呼吸を整えて集中
吐く、吐く、吸う。
姿勢を整えたら、一度全ての息を鼻から吐ききります。そして鼻からゆっくりと息を吸う。その繰り返しです。“吸う為に吐く”といった意識を持ちながら、ゆっくりと、深く、焦らずに。決して無理をしないこと。自分が心地よいと感じることが何より大切です。鼻が詰まっている場合は、瞑想を始める前に鼻の通りをよくしておきましょう。
心の声をきく・変化に気づく
「この後は何をするんだっけ?」「○○さんに連絡しなきゃ」など、心や頭の中が“こんなにも騒がしいのだ”ということに、まず「気付く」だけでもOKです。
次に「ああ、雑念が浮かんできているな…」とその思考や湧いてきた感情を、少し客観的にとらえてみましょう。外側に向いていた意識を内側に向けるように、自身を内観します。
「呼吸への意識」に戻ってくる
瞑想をフォローしてくれアイテム
◇音楽
リラクゼーション音楽とともに日本語のナレーションでやさしくガイドしてくれる、初心者さんにおすすめのCD。ごろんと仰向けに寝転がってシャバーサナ(安らぎのポーズ)で行うのがおすすめです。
◇フォロークッション
ほどよい傾斜が座った姿勢を安定させ、長時間座っていても疲れにくいと評判のアイテム。瞑想以外でも、テレビを見るときや、読書の時間、また開脚のストレッチやふくらはぎのストレッチのときにも使えますので、お家にひとつあると便利ですよ。
決められた時間や場所は特にありませんが、可能であれば雑音の少ない静かで清潔な空間が好ましいです。山や海など自然に囲まれた場所も瞑想にはおすすめです。
…とはいえ、忙しくてそういった場所や時間を見つける余裕さえない時もありますよね。ゆっくりとした時間がほとんどない、という人もきっとたくさんいるはず。