“いろんな野菜をちょっとずつ”が叶う「コンテナ栽培」
出典: 毎日の食事の中で、新鮮な野菜の彩りがあるかないかで見た目のおいしさが全然違ってきますね。メイン料理に添える葉物野菜であれば、いろんな種類が少しずつあると見栄えもよく、さまざまな味わいが楽しめます。
お店で新鮮な物を選ぶだけでなく、欲しいと思った時にすぐに収穫できると便利ですよね。すべての野菜を自分で栽培するのは大変ですが、まずは簡単な野菜から「コンテナ菜園」を始めてみませんか?
コンテナ栽培に欠かせないのが土。初心者向けには、予め肥料がブレンドされた“花と野菜の土”のような名前で販売されている元肥入りの「園芸用培養土」で十分育ちます。
出典: プランターを選ぶ時は、育てる野菜の根の張り方で向いている形が変わってきます。ベビーリーフタイプの葉物を育てるなら「浅くて広いタイプ」を。トマトやきゅうりなど上に向かって大きく育ち実がなる物は根を深く張るので、深さがあり土がたくさん入る「野菜用コンテナ」がおすすめです。
実がなるタイプの野菜は、種からだと育つのに時間がかかるので苗がおすすめですが、結球しない(葉が巻いて玉にならない)タイプの葉物の場合は、芽が出て食べられるまでが短いので種を使って育てるのがおすすめです。
苗の場合、ポットのような水差しタイプの物でもいいのですが、種を蒔いて栽培する場合、水差しタイプだと水が強く当たった場所の種が流れたりする事も。水がシャワーのように出る「ハス口」のついた物を用意しましょう。
コンテナ栽培でおすすめなのは、栽培期間が短い「葉物野菜」や「ハーブ」です。また、野菜は植え付けの適期がありますが、サラダに使用するタイプの葉物はあまり種蒔きの時期を選ばないので、思い立った時に育てられるのも魅力。種の袋の裏に種蒔き可能なタイミングが記載されているので、チェックしてみましよう。
出典: コンテナ菜園の初心者に一番おすすめは、若いうちからベビーリーフとしても収穫できる「ミックスレタス」。コンテナにパラパラと種を蒔いて水をやり、発芽して育って行く途中で混み合っている所を間引いて、サラダや料理にトッピングして使ううちに残った物が大きくなりレタスとして使う事ができます。
出典: ミックスレタスの栽培でおすすめなのが、こんな風に長ネギと一緒に植える方法です。長ネギは虫が寄り付きにくくなる成分を出してくれます。根付きの長ネギを買った時に、根本を長めにカットしてプランターに植え付けるだけで、簡単に大きくなります。
出典: サラダの彩りに使えるかわいい「ラディッシュ」も、初めてのコンテナ栽培向きです。和名で“二十日大根”というように、種蒔きから収穫までの期間が短い上、小型な根菜なので土がそれほど多くなくても栽培できるのも魅力。筋になるよう種を蒔いて水をあげるだけで簡単に大きく育ちます。
出典: 料理の時に少しずつ欲しいハーブ類も、意外と簡単に育てられます。ただ、繁殖力が強い物が多いので、寄せ植えにするとすぐに根詰まりしやすいため、鉢は苗毎に別々に植えましょう。
出典: サラダだけでなく、おひたしなどにしても美味しい「ルッコラ」も、発芽率が高くほぼ一年中栽培可能です。種を購入したら、複数のプランターを使ってタイミングをずらしながら蒔くと、いつでもルッコラが食べられますよ。レタスと同じように広めのコンテナにパラパラと蒔いて水やりをします。
出典: トマトとの相性が抜群の「バジル」も、育てやすく便利です。カプレーゼやジェノベーゼにする他、天ぷらなどにしてもおいしいハーブです。種を蒔いて水やりし、混み合った所は間引いて育ったら葉を摘んで使います。
出典: 和ハーブの「青じそ」もコンテナ栽培向きです。コツは葉が硬くなる前に、こまめに摘み取る事。必要な時に摘むより食べごろで摘み、水を入れたコップに活けた状態での冷蔵庫保存がおすすめです。青じそも種から育ちますが、手っ取り早く増やしたい場合は、苗から始めるのがおすすめです。
出典: 暖かい季節は植物が早く育つため、グリーンカーテンにもなる「苗物+実物」にチャレンジしてみませんか。株が大きくなるので、野菜用の大きなコンテナ+実がたくさん取れた後は、肥料を少しあげるとたくさん収穫できます。例年ゴールデンウィーク前くらいから苗が出回り始めますが、多量の収穫が目的でなければ育て始める時期が多少遅くなっても問題なく育ちますよ。
出典: 「きゅうり」は、大きめの野菜用コンテナに2株程度植えるとグリーンカーテンとしても立派に役に立ちます。初心者は“べと病に強い”と書いてある品種がおすすめです。
※“べと病”は葉にカビが生えて枯れる病気。葉が茂りすぎたら間引く事などでかかりにくくなります。
出典: 日差しを遮るためなら、葉が茂って育てやすい「ゴーヤ」がおすすめです。市販のものは緑ですが、実が黄色く熟してから食べると甘い味がします。自分で栽培していないと楽しめない味ですので、ぜひチャレンジしてみて下さい。
出典: 意外な所では「ミニトマト」も日除けになります。脇芽がどんどん出るので摘心しますが、2本仕立てにして上手くネットに誘引すると枝が伸びるので、日除けになるほど茂ります。大きいコンテナ+追肥をすれば、秋になっても実がなります。
出典: ベランダなどのコンテナ栽培はあまり害虫の心配はないのですが、パセリやミニキャロットなど、セリ科の野菜はキアゲハの幼虫が付く事があります。また、ラディッシュなどにもモンシロチョウの青虫が付く事も。気づいたら割り箸を使って取り除きましょう。虫が苦手な方は、虫がつきにくいミックスレタスやミントなどがおすすめです。
出典: 種蒔きした場合は、発芽までは水を切らさないようにします。ある程度育った物であれば、真夏以外は数日置きに土が乾いてから鉢底から水が流れ出る量の水やりをします。葉の萎れ具合などを見て、水やりの間隔を調節してみて下さい。あまり良くないのが、半端な量の水を毎日少しずつ…という方法。この場合、コンテナの土の中に古い水が溜まり続けている状態になり、根腐れする場合がありますので注意しましょう。
出典: 野菜を育てるのは難しそうですが、種蒔きできる時期が長く、栽培期間が短い物であれば意外と簡単に育ちます。慣れるといろいろな野菜を育てるスキルが身に付いて行きますので、まずは一つ育ててみて下さい。
出典: 手塩にかけて自分で育てた野菜やハーブを使った料理は、ひと味もふた味も違いますよ。これからの季節、「コンテナ菜園」にぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
コンテナ栽培に欠かせないのが土。初心者向けには、予め肥料がブレンドされた“花と野菜の土”のような名前で販売されている元肥入りの「園芸用培養土」で十分育ちます。