「盆栽」は、部屋に置ける小さな庭
「盆栽」のキホンを知ろう
盆栽とは・・・

樹の種類
一年中葉の色が変わらない『松柏(しょうはく)』
四季の変化が楽しめる『葉物』
可憐に彩る『花物』
実りが待ち遠しい『実物』
かわいらしい実をつける樹は女性に人気の盆栽。松柏や葉物ほど樹の形状を気にする必要はないので、剪定も比較的少なくて済みます。肥料を好む樹種ですが、与えすぎると実付きが悪くなってしまうので注意が必要。購入する際は、すでに実がなっているものを選ぶのが◎。どの程度実がなる樹なのかがわかってから育て始めた方が安心です。
おすすめの実物:ヤブコウジ・ヒメリンゴ・カリン
室内での育て方
置く場所
水やり

春・秋:1日1回
夏:1日2回
冬:2日に1回
もし旅行などで毎日水やりができない場合は、トレーに盆栽を入れ、鉢の四分の一程度までトレーに水を入れて置けば枯れてしまう心配はありませんよ。
【気軽に始めたい初心者さん向け】おすすめ盆栽
剪定不要のミニミニサイズ
一合の桝で種から育てるインテリア盆栽。培養土、説明書も同梱されているので初心者でも楽々。しばらくは剪定の必要もないので、部屋で成長を楽しんで。
小紋デザインの器がおしゃれ
こちらも種から育てるタイプ。発芽までは一カ月ほどかかりますが、自分で水やりした苗から芽が出た時の感動はひとしお。器も伝統的な柄でインテリアとして飾っておいてもおしゃれです。
定番をかわいく
樹高11センチとかわいらしい松ですが、その立ち姿はしっかりと盆栽の体をなしています。信楽焼の鉢も趣があって素敵。クロマツ特有の“曲げ”を楽しんでみてください。
超ミニサイズ
ライターと比べてこのサイズ。手にのせても楽しめる超ミニ盆栽です。樹種は日本各地に生息する半落葉樹の「イボタ」。初夏には白い花をつけてくれます。これなら気軽に始められそうですね。
ギフトにもぴったり
育てやすく縁起の良い初心者向けのミニ長寿梅。母の日の贈り物としても大人気です。メッセージカードとラッピングもしてくれますよ。
【本格的に始めたい初心者さん向け】おすすめ盆栽
松柏の風格感じる五葉松
盆栽愛好家の中では常に高い人気を誇る種。初心者でも育てやすいので、ゴヨウマツで盆栽デビューした人も多いといいます。育て方の説明書と肥料もセットで付いているので、すぐに始められますよ。
葉の変化を愉しむ
葉の細かいこちらのモミジは、春の新緑も美しく、色の変化を存分に楽しめる盆栽。購入者からの評価も高く、説明書に従って育てれば毎年かわいい葉をつけてくれます。
上品さが人気の睡蓮木
春から夏にかけてスイレンのような可憐な花を咲かせます。日光と水分を十分に与えることが重要な樹種。昼間はたっぷりと日の当たる場所においてあげましょう。育て方の冊子と肥料付きなので、初心者さんでも安心ですね。
憧れのバラを盆栽で
世界一小さなバラの一種ミニバラ「みさき」。花の直径1~1.5㎝と小さいですが、たくさん花をつけるとバラならではの華美な雰囲気が感じられます。手作りの石鉢も趣があって素敵ですね。受け皿は付いていないので、好きな器に生けてみてはいかがでしょうか。
春が楽しみな桜
サクラを部屋で鑑賞できるのは、盆栽ならではの味わい深さ。日光を好むので、明るい時間帯はしっかり日に当て、水やりもこまめに行いましょう。土の上に苔を敷いて、自然美の雰囲気を出しても素敵です。
幸福を呼ぶ梅
上品で可憐な花を咲かせる梅は花物の定番。こちらは長寿梅で幸福を呼ぶとされています。年に数回葉が黄色くなり落葉しますが、またすぐに新芽が出てきます。花が咲き終わったら、しおれた花ごと摘み取るのが長持ちのポイント。
初夏の花を身近に
一樹の中で様々な色を楽しめる紫陽花。盆栽として手元で育てるのは、外出先や庭先で見るのとはまた違った風情がありますね。「山あじさい」は管理がしやすく花も咲きやすいので初心者でも安心して育てられますよ。
小さいリンゴがかわいい
実物の中でも女性人気の高い「姫リンゴ」。春には一重の白い花、そして秋には赤く染まった可愛らしい実をつけてくれます。幸せを呼ぶ樹として贈り物に選ばれることも多いので、ギフト予定のある人は検討してみてはいかがでしょうか。
まだある小ぶりなミニ盆栽
紹介した盆栽以外にも、可愛らしい苔玉やおまかせのセットなど、ビギナーさんにぴったりのミニ盆栽はまだまだあります。ぜひ自分に合った樹を探して育ててみましょう。
盆栽を始めたらこんな道具も
盆栽鉢
<鉢選びのポイント>
①排水性の良さ:水が溜まって根腐れをおこさないように、鉢の底に穴のあるもの。
②熱吸収の高さ:あたたかい土壌は生育を助けてくれるため、保温性のある焼締めや素焼きの鉢がおすすめ。
③樹に合った大きさ:手のひらに乗る程度の苗木なら直径10センチ前後、樹高が20センチを超えるものは直径15~25センチのものがよいとされます。
こんなおしゃれな盆栽鉢なら、より一層盆栽ライフが楽しくなりそうですね。
鉢底網
鉢植えの大定番。6枚入りの他に3枚入りも選べます。
土
国産の硬質赤玉土・桐生砂・ひゅうが土を配合。粒径約2~3mmの極小粒です。ミニ盆栽を始めるにはぴったりの土。
肥料
鉢植えのグリーンを元気にしてくれると評判のハイポネックス。盆栽にもその力を発揮してくれます。
剪定はさみ
持ち手が広く、誰でも使いやすいように設計された専用はさみ。切れ味が鋭いので、剪定後“枝枯れ”を起こしにくくおすすめ。
こちらは本格的な剪定鋏と、植え替え作業時に使い良い回転台入りの道具セット。10点ものグッズが入った至れり尽くせりの商品です。
1冊は欲しいビギナー向け参考書
『はじめての盆栽 失敗しない8つのコツ』:山田香織
盆栽一年生のバイブルといわれている、人気盆栽家による入門書。盆栽を始めるうえで知っておきたいポイントを、わかりやすく8つにまとめています。盆栽の世界につまった“物語”を表現することの重要性など、女性ならではの視点で書かれた内容。
『あたらしい盆栽の教科書 ─ちいさな景色盆栽をつくる・愛でる・育てる』:小林健二
「景色盆栽」のオーソリティと呼ばれる作家の指南書。伝統を継承しつつも、モダンで現代のインテリアに調和するおしゃれな盆栽を提案しています。写真を豊富に使ったわかりやすい実例と解説で、奥深い盆栽の世界を、誰でも上手く作れるように導いてくれると、読んだ人たちの評価がとても高い参考書です。
小林さんのショップもおしゃれ
『品品』
住所:東京都世田谷区奥沢2-35-13
電話:03-3725-0303
営業時間:11:00~18:00
定休日:水曜、第1土曜
盆栽と言ってまず思い浮かぶのは「松」ではないでしょうか。松柏とはズバリ「松」のこと。日当たりと風通しの良い場所に置き、夏場を除いて定期的に肥料を与えるのが、育てるポイントです。芽摘みや剪定など日頃のお手入れをきちんと行い、自分好みの樹形に。
おすすめの松柏:クロマツ・ゴヨウマツ・アカマツ