なんのために本を読むんだろう
『新明解国語辞典』(第七版)
どく しょ【読書】(自サ) 〔研究調査や受験勉強の時などと違って〕一時(イットキ)現実の世界を離れ、精神を未知の世界に遊ばせたり 人生観を確固不動のものたらしめたり するために、(時間の束縛を受けること無く)本を読むこと。〔寝転がって漫画本を見たり 電車の中で週刊誌を読んだり することは、本来の読書には含まれない〕
もともと本を読むことが習慣ならば、読書とは何か、なんのために本を読むのか、という疑問は抱かないかもしれません。でも、その習慣がないと、本にはなかなか手が伸びないものですね。
仕事に生かすため
本を読むというと多くは「小説」をイメージするかもしれません。ですが、ビジネス書や自己啓発書ももちろん本ですよよね。仕事において自分で経験を積むことはもちろん重要ですが、全てを経験することは不可能で、たった一つのことを習得するのでさえも相当な時間がかかります。
そんな時、本はまるで自らが経験したかのように多くの知識を与え、視野を広めてくれる優れたツールと言えるのではないでしょうか。
さらに、本を読めば読むほど、幾人からも話を聞いたような知識の蓄積ができます。その上で自分なりの答えを導き出せれば、短時間のうちに仕事に生かせる視点を持つことができるでしょう。
頭を空っぽにするため
反対に、頭を休めたい時、アイディアを生み出したい時など、仕事を完全に切り離したい時にも読書は有効です。時間を選ばず、自分は同じ場所にいながらにして、全く別の世界を感じることができますよね。
考え事をしながら本を読むことはできません。だからこそまとまりのない情報で頭が一杯の時、とりあえず一ページでもめくることで絡まった思考回路をカットできるのが本の良いところです。
例え今まで本を読む習慣がなくても、“仕事に活かすこともできるし、しっかりと頭を切り替えることができる”というプラスの側面があれば、今後は本を読んでみようと思う方もいるでしょう。とは言え、読む時間が確保できない、そう思っている方が多いのではないでしょうか。
読書できる隙間時間を探そう
移動時間
隙間時間の代表ともいえる移動時間。例えば電車やタクシー、バスでの移動中、普段は特別意識せずに過ごしている時間を読書に当てましょう。
お昼の空き時間
外食の際、注文の品が運ばれるまでの間、また食後のちょっとした時間にも読書ができます。テレビや新聞でニュースも良いですが、本はまた違った情報をもたらしてくれます。
キッチンに立ちながら
一杯のコーヒーを入れるため、スープをつくるためなど、キッチンに立ちながら片手に本を持ってみませんか?限られた空間である上、良い香りに包まれながらの読書は一瞬で本の中に引き込まれそうです。
眠るまでのひと時
質の良い睡眠をとるためにも、ベットに入ったらスマートフォンの代わりに本を手に取りましょう。ふと目にしたSNSや新しい情報を追って、無為に時間を削る心配もなくなります。
本を手に取るためのポイント
買ったその日のうちにページをめくる
この本を読みたいという気持ちは買ったその時がピークです。時間が経つにつれ読みたい気持ちが薄れ、積んだままになってしまうなんてこと、ありますよね。
新しく本を買ったなら、その日のうちに少しでもページをめくりましょう。早く続きを読みたいと思える本に出会ったらとっても幸せなこと。自然と本に意識が向きますね。
手に取りやすいところに置く
やはり手に取りやすいところに持っていないと、隙間時間は活用しにくいものです。スマートフォンと同じくらいの気安さで取り出せるようバックやカウンターなど目につきやすい場所に配置しましょう。
おわりに
仕事に生かせる知識をつけたい、あるいは頭を休ませたい。そう思っていてもセミナーへの参加やリラックスのために遠出することは忙しければ忙しいほどに、難しいでしょう。
でも、普段意識していない隙間時間の活用なら、今と同じ生活スタイルのまま、内側から自分を変えていく事ができますね。隙間時間に、本を手にとってみませんか?そこに、忙しいからこそ入りこみたくなる、新たな世界との出会いが待っているかもしれません。
最近本を読みましたか?本は好き嫌いや時間のある無いというよりも、以前から読む習慣があるかないか、に大きく影響されるものかもしれません。