自分に自信がないのを引け目に感じている。その裏側には、「自信をもつべき」という考え方が隠れています。これは、完璧主義の方が陥りがちな「べき思考」です。「こうあるべき」「しなければならない」こんな考え方で自分自身を苦しめているのです。

自分より仕事ができる人、成績のいい人、ルックスが美しい人……。そんな“自分より優れた人”を見ては落ち込んで、自信を失っていませんか。誰かと比較して自分を貶めるのは、ありのままの自分を認められない、自尊心の低さの現れです。

「わたしは出来が悪いから」「自分は何をやってもダメだから」こんなセルフイメージを抱くのはなぜでしょう。幼い頃、親に褒めてもらった経験が乏しかったり、「ダメな子ね」と否定的な言葉を受けたりしたことがあるかもしれません。これが原因で、自己肯定感を高められずにいるのです。

他人の評価や周囲の目が気になって、いつも不安でいる。人に認めてもらえないことを恐怖に感じている。こんな方は、自信の根拠を他人に委ねている状態です。どんなに頑張っても、どんなに努力しても、自分に自信がもてないのはこのためです。

失敗を恐れて行動できずにいませんか。何かにチャレンジしたときの成功体験や、コツコツと努力して何かをやり遂げたときの達成感から、自信は生まれます。自分が成長できたと感じられる体験が乏しいと、自信も生まれないままです。

小さな自信を積み重ねる方法があります。それは、自分自身をほめること。どんなささいなことでも、目の前のことに真剣に取り組み、やり遂げたら「よくできたね」とほめるのです。この積み重ねが、自己肯定感を高めることにつながり、やがて「自信がない」という考えに支配されないようになります。

自分はダメだ、何もいいところがない。こんな風に自分の殻に閉じこもっていませんか。あなたにはいろんな魅力や可能性があるのです。それに蓋をして隠してしまっているのは、他ならぬあなた自身なのです。ありのままでいい、そのままでいいと、許し認めることが、もっと自分らしく自由に生きる第一歩になります。

人と比べては劣等感を抱き、自信を失うことに何のメリットがあるでしょうか。人は多面的な存在です。ある面が優れていれば、別の面は劣っていることもあります。それが人間です。その限られた一面だけを比較しても、何の意味もありませんし、そもそも人と自分を比較することなど不可能なのです。

人の目を気にして行動することに、あなたは納得していますか。他人の評価や周囲の反応は、限られた世界の偏った評価でしかありません。そんな評価を基準にするのはやめて、自分軸で生きるのです。自分はどうしたいのか、何を大切にしたいのかを基準にすれば、納得のいく選択ができるようになり、自分の人生に自信がもてるようになります。

親に認めてもらえなかったり、成功体験が乏しかったり、そんな過去を理由に「自信がない」と言うのはもうやめませんか。過去は通過点であり、これからの人生の舵は自分自身でいかようにもとれるのです。「わたしはわたしのままでいい」と認め幸せになる道と、いつまでも「自信がない」と後ろ向きの人生、どちらを選びますか？