「めんどくさい」と言ってしまう時、本当はどんな気持ち?
口に出して呟いたり心の中で思ったり、いろんな場面で出てくる「めんどくさい」という気持ちですが、それがなぜ「めんどくさい」と感じるのか、その理由について考えた事はありますか?
例えば、今からAさんもBさんも片付けをしようとしている、としましょう。2人とも、「めんどくさい」と思ったとします。Aさんはそもそも片付けが嫌いで、やりたくないという気持ちです。
一方でBさんは、他にもやるべき事がたくさんあって気持ちに余裕がない状態です。2人とも「めんどくさい」という言葉は同じでも、「なぜそう思うのか」という理由の部分は全く違うことを考えています。
今の自分の状態で変わる「めんどくさい」と思う理由
Aさんは、片付けが嫌いだからやりたくない=「めんどくさい」という言葉につながっています。
Bさんは、他にもやるべき事があるのに片付けもしなければいけない、という気持ちが「めんどくさい」という言葉につながっています。
つまり、Aさんにとって片付けはいつまでも「めんどくさい」ものであるけれど、Bさんにとってはどうでしょうか…。もし時間にも気持ちにも余裕があれば片付けを「めんどくさい」とは感じないかもしれませんね。
「めんどくさい」が教えてくれる気づかなかった自分のこと
そこから、何を「めんどう」と感じるかによって今自分の置かれている状況や心の中が少し見えてくるような気がしませんか?その上で、そんな「めんどくさい」という気持ちは、どうすれば消す事が出来るのでしょうか。
日常の全てをめんどうに感じる時
お風呂に入る、歯みがきをする、髪や肌の手入れをするなど、毎日するべきと分かっているはずのこと全てを「めんどくさい」と感じてしまうのは、やる前からかかる手間のすべてが想像できてしまううえ、手をかけた分だけの効果を実感できていないからかもしれません。
それならば、無駄を省いてすべてを合理的に済ませられるように工夫してみましょう。自分の動線を考慮に入れて歯ブラシの置き場所や化粧水の置き場所を見直し、納得したうえでルーティン化できればめんどくさいという気持ちは消えるはず。
新しいことのすべてをめんどうに感じる時
新しいことを始める好奇心や興味を惹かれるものはあるけれど、「めんどうだから」やっぱりやめよう、と思ったことはないでしょうか。それは、自分が経験したことのない新しいことへの「不安」を「めんどくさい」という言葉に置き換えてしまっているのかもしれません。
ですがそれは、未知のことに対するリスクをしっかりと想定できているということです。リスクがあるという前提のもとに、良い結果や良い未来像のイメージをしっかりと重ねることでめんどくさい気持ちを消してゆきましょう。
いろいろ考えることがめんどうに感じる時
何かを始めたいけど、お金がない、方法が分からない、人脈がない、そもそも何がしたいのか実はわからない…など、堂々巡りばかりで考えることそのものが「めんどくさく」なることはないでしょうか。でも、難しく考えすぎているだけなのかもしれません。
興味があることをほんの少しでも初めてみれば、もっと知りたい、もっとうまくなりたいというような、生きた感情が生まれてくるはずです。頭で考えるだけでは思いもしなかった展開が待っていることもあるでしょう。頭で考えるよりまず一歩踏み出してみませんか。
他人がめんどうに感じられる時
今日のランチから旅行の計画まで、自分一人でなら何でも簡単に決められるのに、誰かと一緒だとなんとなく「めんどう」に感じることはないでしょうか。
それは、自分が傷つくことに敏感で、他人に気を使いすぎてしまうからかもしれません。
これを選んだらどう思うだろう、こっちを選んだら気に入らないかもしれない等、結果を気にしすぎる必要はありません。自分以外の誰かと100パーセント分かり合うことは、きっと不可能です。相手のことを想いながらも、ともに良い時間を過ごそうとすることが大切ですね。
自分がめんどうに感じられる時
考えすぎてしまう、物事をスマートに進められないなど、自分自身を「めんどう」に感じることも時にはありますよね。それは自分が頑張りすぎている証拠かもしれません。
手を抜くことをせず何事にも全力で取り組むことは良いことですが、その結果を他人と比べたり評価を気にしすぎると疲れてしまいます。時には何もかも忘れてリラックスし、自分自身を認めてみましょう。
全てのことがめんどうに感じられる時
仕事、家庭、友達、恋人等、いろんなことのすべてが「めんどう」に感じてしまうなら、自分にも周りに完璧を求めすぎているのかもしれません。
全てが完璧である人や物事なんて、自分も含めてこの世にはないのではないでしょうか。「まあいいか」と受け入れて、すり合わせをしながらともに心地いい状態を作り上げていく努力が必要ですね。めんどくさいではなく「一旦受け入れる」という気持ちを持ってみましょう。
おわりに
「めんどくさい」という、言葉は同じでも裏に隠されている気持ちには本当にいろんなものがありますね。もし「めんどくさい」という思いに囚われてしまったら、なぜそう思ったのか、自分に問いかけてみてください。
そして、「めんどくさい」の一言ですべてを投げ出すのではなく、ゆっくりでも着実に前へ進んでみませんか?
まだ眠いのに布団から出なくてはいけない時、疲れているのにまだ仕事が残っている時、お腹が空いていないのに次のご飯のメニューを考える時など、気乗りしていないのに何かをしなければならないという時、つい「めんどくさい」と言ってしまいませんか?