グラスに秘められた美味しさを引き出すヒミツ
飲み口の形で舌への伝わり方が変わる!
舌は部位によって感じ取る味覚が違います。例えば、舌先は甘味、舌の両脇は酸味、舌の付け根は苦味。それらのどの部分でワインをキャッチするかによって印象が変わってきます。
唇が当たるグラスのフチを「リム」というのですが、このリムの直径が広いと口に注ぎやすく、ワインが舌全体にゆっくりと広がります。そのため、バランスよく味を捉えることができます。逆にリムが狭まっていると、口に注ぎにくくなるため顔を傾けなければなりません。そうすると口へと注がれるスピードは増し、ワインは舌の奥側でより苦味や酸味を捉えます。
グラスの飲み口が広いか狭いかで、口に流れる速さや量、そして強く感じる味覚が変わってくるんですね。
グラスの膨らみに注目
適温を維持できるボリューム
美味しさをダイレクトに伝える薄さ
グラスの厚みは薄いほど温度や熟成度を感じ分けられます。グラスの口当たりによって、ワインの味の印象まで微妙に変わってくるのです。
ワインの種類に合った4つのグラスタイプ
ブルゴーニュタイプ
ボルドータイプ
ボルドーワインの特徴は、複数のぶどう品種がブレンドされていること。その複雑な味に適したグラスは、ブルゴーニュよりボウルが細め。飲み口にかけてのカーブが緩やかで、ワインがゆっくりと舌全体に広がります。渋味のあるワインや、甘味が少ないしっかりとしたフルボディのワインにはこの形がおすすめ。
白ワインタイプ
フルートタイプ
1つのグラスに絞るなら?
知っておきたい ワインとグラスにまつわるマナー
ところで、グラスのどこを持つ?
マナーとしては、グラス部分を持つのか、脚を持つのか……どちらが正解?
実は、その答えは諸説あってはっきりとしていないようです。日本では手でワインを温めないために脚を持つ人が多いよう。一方、欧米では女性も男性もグラス部分をがっちり持っています。国際的な晩餐会やフォーマルな席では、グラスを持つのが主流。どちらにしても、その場に合わせて楽しく飲むのが美味しさの秘訣♪
ワイングラスには、約20種もの種類があります。今回はその中でも代表的な4タイプに注目してみます。
①ブルゴーニュタイプ
②ボルドータイプ
③白ワインタイプ
④シャンパン用のフルートタイプ
それぞれ詳しくは後ほどご紹介しますが、まずはグラスの形にどんな意味合いがあるのかを探ってみましょう。