今やインテリアグリーンの定番となった「多肉植物」
ぷっくり愛らしい形の理由は、主に乾燥地域に生育しているため葉や茎に水分を蓄えているから。
フォルムのタイプも、小さい粒の集合体のようなものから、先端が尖って棘のように見えるものなど、まさに千差万別。また紅葉したり、鮮やかな蕾が花開いたり、季節の移ろいを感じられるものもあり、“多肉植物”と呼ばれる植物の種類は数千あると言われています。
もはや一過性のブームでなく、目にするのも珍しくなくなった多肉植物ですが、まだご自身で寄せ植えをしたことがない方も多いのではないでしょうか。
寄せ植えするための準備
パターンドカップ
全面ぐるりと施された凹凸の模様は光の当たり具合で陰影を生み、どことなく北欧のテイストが感じられるこのカップは、カラーバリエーションも豊富でつい並べてみたくなる魅力があります。
こんな素敵なカップに、多肉植物の寄せ植え。
想像するだけで、ワクワクしませんか?
上段(以下全て左から):針金、ピンセット。
下段:割り箸、蟹スプーン、スコップ、花鋏大、化粧バサミ。
ご紹介してくれた蟹スプーンは、実際に寄せ植え作業に大活躍していました。お持ちの方は、ぜひ引き出しに眠っている蟹スプーンをご活用くださいね。また、化粧バサミも小さいものを切るのに重宝。
■右トレー
上段:多肉用の培養土、ネルソル
中段:根腐れ防止剤(ソフトシリカ ミリオンA)、鉢底石(パミス)
下段:白牡丹、乙女心、プレリンゼ
今回の寄せ植えの中心となる多肉植物は3種類。
Chieさんによるとメインを3つにするとバランスが良いそう。
さっそく多肉植物を寄せ植えしていきましょう
①まずは、根腐れ防止のソフトシリカ ミリオンAを入れます。
②鉢底石パミスをカップ半分くらいまで。
③多肉植物用の培養土を入れます。
この後に、ネルソルという固まる土を盛るために、カップの縁の少し下くらいまで培養土を敷きます。
次はメインの多肉植物を配置。その前の下準備。
根のついた多肉植物はカップから取り出して、土を払います。
コームで溶かすように、ピンセットでこのくらいになるまで土を落としていきます。
④パッケージの説明にある通りに水で練ったネルソルを小山のように盛って、まずメインを1つ配置します。
⑤蟹スプーンでネルソルの表面を成形していきます。
⑥メイン3つの正面をカップの外側に向かって、放射線状に配置させるとバランスが取りやすくなります。
⑦グリーンネックレスは針金をU型に折り曲げ、根を固定。カップの縁から、たらりと垂れ下げることができます。
隙間を埋める多肉植物たちの下準備
ネルソルに埋めるため、葉をもいで茎を出します。
ネルソルに挿した際に、ぐらつかない程度の長さの茎を作ります。
⑧色やタイプのバランスを見ながら、ネルソルに多肉植物を挿して配置していきます。この時、難しく考えなくてOK。メイン3つで十分バランスが取れているので、思うまま隙間を埋めるように、ちょこちょこと植えていきましょう。
⑨できあがり。
この小さなカップの中にこれだけ身を寄せ合っていると思うと、面白いですね。もちろん、こんなに沢山の種類を使用しなくてもOK。メイン3つを気に入ったフォルムや色で決めて、隙間に2.3種小さな多肉植物を埋めるだけで、とても可愛らしく仕上がりますよ。
寄せ植えのお手入れ
今回、穴の空いていないカップを使用したので、水遣りを少し変わった方法で行います。ボウルにカップの縁が少し被るくらいの水を入れ5分ほど待ちます。プクプクと空気の泡が出なくなったら終了です。これでカップの中に水が浸透していきます。
カップをボウルから取り出して、余分な水分を切ります。
始めの水遣りは、寄せ植えしてからだいたい2ヶ月経ってから。それからは約1~2ヶ月に一度行います。環境や季節によってタイミングは異なりますが、多肉植物の葉から水分が抜けてシワっぽくなったら水遣りのサインです。
乾燥地帯で生育しているため、水のやりすぎは厳禁。また日光にもきちんと当ててあげてくださいね。
身近にグリーンのある暮らしを
できあがりに胸を躍らせ、飾った際にはその満足感に、きっと心トキメクはず。
愛らしい寄せ植えは、私たちに元気をくれたり、グリーンを愛でる、ゆとりの時間を生んでくれます。
グリーンと一緒に暮らす素敵な毎日を、ぜひ楽しんでください。
(この記事で、これまでご紹介した寄せ植えは全てChieさんの作品。とってもナチュラルで素敵な寄せ植えの数々に感動して、スタッフ全員が思わず「すてき」「かわいい」と歓声を上げたほどです)