粗食とは?
粗末な食事=粗食という意味ではありません。
お坊さんの一汁一菜のような精進料理をイメージしていただくとわかりやすいでしょうか。
粗食のメリット
粗食にすると体内の消化器官が栄養を吸収しようとして一生懸命働き出します。栄養不足だと体が弱るように思うかもしれませんが、それはちがいます。栄養を摂りすぎると逆に体は、弱くなるものなのです。
今からできる!粗食のルール
その1.野菜は旬のもの。地産地消で
かぼちゃやさつまいもは秋が旬、里芋や葉物野菜ではほうれん草や大根などいわゆるお鍋で使うお野菜も冬が旬です。緑黄色野菜やキノコ類、海藻類をバランス良く食べることで、血管が強くなります。
その2.お米をしっかり食べる!白米よりは玄米や雑穀米で
写真のような雑穀米は白米にあわ、ひえ、きび等、数種類の雑穀を混ぜて炊くご飯。白米を炊くときに手軽に混ぜて使えるものがスーパーで売られていますね。白米だけと比べて食物繊維やミネラルを多く含んでいるのが特徴です。
そして玄米は白米と同じカロリーなのに含まれる栄養素は数倍にもなります。例えば食物繊維なら3倍以上、ビタミンB1なら5倍以上、他にもビタミンEや亜鉛、葉酸なども白米の倍以上含まれています。
白米より固いのでよく噛まなければいけないので、その咀嚼が満腹中枢の刺激になりダイエット効果があるとも言われています。
その3.腹八分目がちょうどいい
その4.たんぱく質は魚や豆腐、大豆で摂取しよう
日本で古来から営まれてきた食事に乗っ取って動物性たんぱく質を魚で、植物性たんぱく質を豆腐などの大豆製品でしっかり摂取しましょう。
その5.乳製品、加工食品は控えよう
その6.添加物たっぷりの市販のお菓子はバツ
そのかわり栗やさつまいも、お餅などをおやつの時間にいただくことをおすすめします。腹持ちが良いですし、砂糖や添加物は入っていません。ケーキと和菓子どちらかを選ぶのなら迷わず砂糖が少なめの和菓子を選びましょう。
その7.納豆、漬物、味噌汁・・・発酵食品を進んでとろう
話題の甘酒も発酵食品であり腸の環境を整えます。無加糖の米麹の甘酒がおすすめです。
その8.やっぱり食べたい揚げ物!せめて油にこだわろう
その9.よく噛んで時間をかけてゆっくりと食事
早く食べることは肥満や太ることに繋がるというのはよく聞く話ですね。食事をしている時に脳が満腹だと判断するいわゆる満腹中枢は血糖値の上昇というセンサーにより感知します。これには20分以上という時間がかかると言われ、早いペースで食べる習慣がある人は満腹中枢の指令が出る前に多めに食べてしまいがちです。ということは食事に20分以上かけてよく噛んでゆっくり食べるということが大事です。テレビを見ながら食べるなどのながら食べも意識が食事にいかず量をたくさん食べてしまうことにも繋がりやすくなります。
早めに食べてしまう人の傾向としてはよく噛まずに飲み込んでしまうこと。1口30回は噛みましょうと言われますが、これが難しくても「時間をかけてよく噛んでゆっくり食べる」これを心がけるだけで全然違います。食事を味わいながら楽しみましょう。
その10.突き詰めてやり過ぎないようにしよう
では粗食をとことん突き詰めてしまうのは良いのかというとそれは危険です。それは人間の身体の維持に必要な栄養素の不足または偏りに繋がるかもしれないからです。
例えば粗食は肉や乳製品は摂らないとしていますが、この二つは栄養価の高いことで知られています。肉は必須アミノ酸を含む良質のたんぱく質が取れ、ホルモンバランスに関係する鉄や亜鉛も多く含まれます。多くのたんぱく質が必要な成長期の子供、妊娠や出産をしたい女性も栄養が豊富な肉を全く摂らないのは勿体ないかもしれません。同じく牛乳にもカルシウム以外にミネラルなどもバランスよく含まれているので、たまに摂ることも良いでしょう。
ストイックに粗食を続けることより、粗食の精神を念頭にして栄養バランスの良い食事を摂る。このようなスタンスで充分でしょう。
例えばこんな感じの献立です。
ご飯(玄米など)、味噌汁、煮物(炒め物)、魚、これに漬物
魚で動物性たんぱく質を摂るのでお肉は摂りません。
充分満足な美味しいお膳になりますよね。