多肉植物はじっくりと育てることで、愛着も湧いてくるものです。多肉植物を育てるための最初の3ステップをご紹介していきましょう。
多肉植物ってどういうもの？
多肉植物はアフリカなどの光が豊富で乾燥しているところが原産の植物で、二万種類以上の種類があり、育て方もさまざまです。ぷっくりとした見た目が可愛い多肉植物ですが、実はその体の中に水分をたっぷりと含んでいます。昼間には、蒸散を防ぐために気孔を閉じ、夜間には気孔を開いて呼吸をします。
サボテンも多肉植物の一種ですが、サボテン科が非常に種類が多いため、一般的にはサボテンとそれ以外の多肉植物という捉え方をしています。
《ステップ1》まずはお気に入りの子を見つける
非常に種類の多い多肉植物。お花屋さんや雑貨店などで、どの子をお迎えしようかと迷ってしまうこともありますよね。「エケベリア」や「セダム」、「カランコエ」などがはじめてさんでも育てやすいと言われています。でも、難しく考えず、直感で気に入った子をお迎えしてあげれば大丈夫です。
寄せ植えにするときは、まず好みの子をひとつ決めて、そこに高低差をつけるようにアレンジできる種類をチョイスするとよいでしょう。色やかたちにバリエーションを持たせるようにすると、可愛らしく仕上がります。
植え替えに適しているのは春と秋。ですから、新しい多肉植物をお迎えするのは、春と秋がおすすめです。冬の終わりからどんな種類の子をお迎えするか検討しておくといいですね。
《ステップ2》鉢を見つけて植えてあげる
多肉植物を育てるときには、水分をコントロールするのがポイントになるので、鉢選びも重要になります。初心者さんは、鉢底に穴があいていて、あまり大きくないものを使うのがおすすめです。蒸れにくく、水の管理がしやすくなります。
排水できないタイプのうつわも鉢にすることができますが、水腐れしないように人工用土を使ったり水やりのタイミングに気を付けるようにしましょう。お気に入りのうつわを鉢にすると気分も上がりますよね。
鉢の大きさに合わせて土の細かさを変えます。小さい鉢のときは、細かい土を使うようにします。寄せ植えを行うときは、苗をひっくり返さないように注意します。苗をひっくり返してしまうと、葉の間に細かい土が入ってしまい、取れなくなってしまいます。
ピンセットを使ってぎゅっと詰めるようにしてあげると、可愛らしくかたち作ることができます。
《ステップ3》多肉が好むところで育てる
もともとお日様がたっぷりと当たる乾燥したところで生まれた多肉植物は、お日様の光が大好きです。ですが、日本の真夏の気候は気温、湿度ともに高くて苦手としています。風通しの良い、適度に日当たりの良いところで育ててあげましょう。
春と秋は成長するため、適度な水やりで多肉植物の体の中にたっぷりと水を貯えさせましょう。夏と冬は休眠期なので、水やりを控え、じっくりと観察してあげましょう。
多肉植物を育てるときのポイント
水は与えすぎないよう注意する
見た目が可愛いので、ついつい水をあげたくなってしまいますが、必要以上に水をあげてしまうと根が腐ってしまうこともあります。土が乾燥していたら水をあげるようにします。置き場所などにもよりますが、休眠期には断水するくらいのつもりでよいでしょう。
寄せ植えのときはピンポイントで水をやることも必要
寄せ植えをしていると多肉植物の種類や葉の大きさによって、水を貯める力が異なる場合があります。弱っている多肉植物がいたら、ピンポイントで水をあげられるよう、先の細い水差しなどがあると便利です。
季節に応じて置き場所を変える
春や秋などの日差しがあまり強くない季節には、直射日光の下で日光浴させてあげましょう。夏には、直射日光の入らない半日陰で、雨がかからない場所に置きます。冬は寒いからといってずっと室内に置くことはせず、適度に日光浴させるようにしましょう。あまりお日様から遠ざけておくと、春になって葉焼けを起こしてしまいます。
元気がないなと思ったら
風通しの良い場所に置いてみる
多肉植物の元気がないと感じられる多くの場合、水のやりすぎで、鉢の中の水はけが悪くなっているという状況が考えられます。水分過多の状態は、根腐れを引き起こしやすくなるので、まずは風通しの良い場所にうつし、様子をみましょう。直射日光をあてすぎないよう気を付けて、お日様のもとに出してすこし乾燥させます。
植え替えを行ってみる
下葉が枯れていたり、鉢の底から根が出ていたりするときは植え替えのタイミングです。また、成長の早い多肉植物は、狭い鉢の中で根が絡んでしまうと元気がなくなってしまいます。次の春か秋に、そっと植え替えを行いましょう。
みんなの自慢の多肉たちを見せてもらいましょう
王冠を象ったカゴにいれた寄せ植えの多肉植物たち。ふんわりとした淡い色味が王冠の雰囲気によく似合っています。
お日様の下で輝く多肉植物たちは、まるでフルーツのよう。生き生きとした多肉に心がときめきます。
バスケットを鉢に見立てて寄せ植えにしています。このまま、ピクニックに連れていきたくなる愛らしさですね。
木の中に集められたグリーン系の多肉たち。おとぎ話の中に出てくる魔法の植物のような美しさです。
鉢から溢れるようにして寄せ植えにすると、こんなにも躍動感あふれる雰囲気を演出することができます。高低差を出すことで、さらにダイナミックに見せることができますね。
一種類だけを小さな鉢に植えるのも素敵。キュートなフォルムに、毎日、声をかけたくなりますよ。
アンティーク風の入れ物にぎっしりと多肉たちを寄せ植えにしています。一口に多肉植物といっても、これほどまでにいろいろな色が存在することに驚いてしまいます。
蓋つきの容器に植えられた多肉たちは、可愛らしいプレゼントのようにも見えます。ナチュラルなのに、華やかですね。
鳥かごから流れ落ちるようにして、立体的に組まれた寄せ植えです。屋外に吊るしておくと、目の高さに持ってくることができて、いつも美しい多肉たちを眺めることができますね。
多肉を寄せ植えにするときには、おおよその大きさを揃えてあげるとより美しく見えます。途中まで開けられた缶詰がお洒落です。
縦のラインを強調するような寄せ植えは新鮮な雰囲気を演出できます。お花を生けるように、寄せ植えの配置を考えるとアイデアがどんどん湧いてきそうです。
お気に入りの子を見つけて、じっくり育ててみてくださいね
眺めているだけで気持ちがほっこりと温まる多肉植物。水やりと日照に気を付けてあげれば、長い期間、可愛い姿を簡単にキープすることができます。お気に入りの子を見つけたら、風通しの良いところでじっくりと育ててみてください。多肉植物を育てることで、私たちの暮らしはもっと豊かなものになりますよ♪
ぷっくりとした果実のようなかたちだったり、葉を広げてお花のようなかたちだったり。可愛らしい多肉植物は眺めているだけでも心が癒されますよね。