がらーんとなにもない、リビング。
きれいにワックスがけされたフローリング。
まるでショールーム？

仕事部屋の机の上には、iMacとデスクライトと、少しの道具だけ。

ベッドだけしかない寝室…。

キレイに整列したカトラリー。

ご存知、『なんにもないぶろぐ』
コミックエッセイ『わたしのウチには、なんにもない。』シリーズでおなじみのゆるりまいさんのご自宅です。

東日本大震災で仙台市内のご自宅が半壊した際に体験した恐怖や
身を持って学んだ防災意識を教訓に大事な家族を守るため
なにより気持ちよく毎日を過ごす為に
徹底した「持たない暮し」と実践されている方です。

がらんとしたご自宅もインパクト大ですが
「100個適当なものをもつより10個のお気に入りを持ちたい」という
ポリシーを元に、一生大事にしていきたい家具や
一つで何役もこなす便利なもの、
4匹の猫たちと安全に暮らせる家具など
人の何倍もこだわりを持ち、試行錯誤も繰り返しています。

そんなまいさんの愛用の品々を振り返ってみましょう。

後藤照明のペンダンドライト。

もともとは旦那さまと2人暮しのときに使用していたものだろそうです。
ガラスのシェードは磨けば磨くほどピカピカに！

FUTAGAMIの真鍮のデスクライト。

真鍮はもともととても重い素材です。
以前のデスクライトは猫ちゃんが倒して割ってしまったそうですが
こちらのライトはびくともしないんだとか。スイッチ、コード、コンセントすべて徹底して美しくとってもお気に入り。

AIR FRAMEの「PICTO CLOCK」

もともと時間は携帯をみればいいからいらない、と思っていたそうですがご家族がないと不便だということで発見したのがこちらの時計。ブランド名や秒針どころか文字盤もない！

BUNACOのティッシュケース

青森のブナの木でつくられた変わった形のティッシュケース。まいさんはシンプルながらも少しかわった形のものがお好み。ゆらりゆらりと揺れる動きもかわいらしい…とのこと。

コッフェルベンチというおもちゃ箱。

下にキャスターがついているので、サイドテーブルにもなります。掃除も楽々！なによりもありとあらゆる戸棚を開けてしまう猫ちゃんも持ちあげて開けるということができないので、開けていたずらされることもなくなったそうです。子ども用なので安全設計なのもまた魅力的。

中川政七商店の座布団。

ベンチ収納の上に
こちらを敷くと簡易ソファーに。
使用したら収納にしまうそうです。

ベンチ収納の中。

ノートパソコンやタブレット、コードなどのPC周辺器具も一緒に整理整頓して収納します。さらに下に箱があり、その中には本が収納されています。もともと本や漫画が好きなので頻繁にチェックをして入れ替えを行っているそうです。本棚は現在は所有していないとか。

ちなみにこの空のワイヤーのかごは仕事中ちらかった書類をまとめて入れておくために使うそうです。

tidyの木製のフロワワイプ
野田琺瑯のバケツ

お掃除が実はあまり好きではなかったそうですが「毎日使いたくなるような道具を持てばきっと掃除が楽しくなるはず！」と
購入したのがこちら。こちらのワイプがやってきてから、掃除が毎日の習慣になったそうです。

野田琺瑯の数々。

ブログではキッチンまわりだけではなく、収納にも野田琺瑯が多く登場します。
洗剤や、パッケージのデザインが派手なストック品、中身がみえないので道具入れはインナーの収納にも。

倉敷意匠の木の箱

こちらもよく登場する木の箱。
仕事道具を入れている、人気のソーイングボックス。
リビングで仕事をしたくなったらこれを持って移動できるので便利。メイク道具も、メイクをする場所が決まっていないので、取っ手のついた木の箱に収納しているそうです。

こちらがまいさんがお気に入りのあけびのカゴバッグだそうですよ。
お子さんが生まれてなかなか、お洒落なバッグを持って出かけることが少なくなった今、旦那さんと3人でお出かけされる際に使用されるそうです。
職人さんの手仕事から生まれる丈夫なあけびのバッグ、見ているだけで惚れ惚れしそうですね。

なんでもかんでも捨てたり譲ったりしているわけではありません。「素材は大好きだけど、ここが気になる…」と少し気になるところがある場合は、DIYで改造する努力も。

洋服も丈を調節したり、色も染め直したり業者さんをみつけてお願いしているそうです。

ご自分で作成したiMacの台。
猫ちゃんがキーボードの上にのって壊してしまうのでキーボード収納に。
また、USBのパブをセンターにとりつけて
周辺機器の接続の際、iMacをくるっと裏返しにする必要もなくなりました。

こちらのシンプルなベッドレームも実は、元々はロマンティックな装飾のある白ワイヤーのものでした。装飾のある部分を取り外し、塗料でブラックにチェンジ。

旦那様のご実家にあったヴィンテージ手ぬぐいで作った巾着。旦那様のおばあさまの手作り。

収納の部屋には、防災用品が並んでいます。
ヘルメットとケージとこまごまとした防災用品は無印良品の頑丈収納ボックスに。カセットコンロや水のいらないシャンプーなどの衛生用品など入っています。このボックスはいざとなれば椅子やテーブルにもなります。

こちらが現在の防災グッズ。毎年3月11日あたりに点検してるのだそうですよ。数ある災害全てに備えては難しいことですが、一人ひとりのこうした心がけはとても大事ですよね。

無印のコンテナの中身はこんな感じです。
乾電池や、レインコート、女性には大事な化粧落しなど、普段当たり前のように使用しているものっていざという時にないととっても困りますよね。
また、お子さんが生まれ、お子さん用のオムツやごはん等もストックされているそうです。

食器もここの棚に入るだけ。使いやすい白の食器をベースに、まいさんが好きなトルコブルーや藍色の食器がちらほら。食器類は気を抜くとついつい増えてしまいがちなものの一つですが、余白たっぷりに並べられた食器はフォルムの美しさが際立ちます。
お気に入りのものを少しだけというのが本当に贅沢だなと思わせられる食器棚ですね。

先日出版された、こちらの本。
「捨てること」にスポットが当てられていた今までの本とは違い
まいさんの買い物のしかたや大切なものとの付き合いかたが紹介されています。

すでにブログの常連のものの裏話などもあり、とても興味深い内容です。
【2014年8月発売】

以前ご紹介させていただいた際には、いらっしゃらなかったお子さん。すっきりとなにもないお部屋でまいさんがどのように子育てをしているのか気になりますよね。
同じように小さなお子さんをお持ちのお母さん、ぜひ読んでみてはいかがでしょうか。

さらに2016年2月には女優の夏帆さん主演で「わたしのウチには、なんにもない。」がドラマ化されました。
自称「捨て変態」のゆるりまいさんが捨てることの気持ちよさに目覚め、「捨て」の道をどのように極めて「なんにもないウチ」を手に入れたのかが描かれていました。

ドラマをみていると、こちらまでが捨て衝動に駆られてしまう、なんだかすっきり爽快な内容でした。

こちらは、4匹の猫ちゃんとの暮らしぶりを綴った新刊『ゆるりまいにち猫日和』。猫を飼っている人には「あるある」なエピソードも満載で楽しく読めるコミックエッセイです。

息をしていても、寝ていても、仕事をしていても「気持ちがいい」という数少ないお気に入りのものだけがある、がらんとしたお部屋の生活。最初、ブログをみたときは正直ぎょっとしましたが空間の気持ちよさが伝わるお写真をみているととても憧れてしまうようになり、私も「捨てエンジン」に火がつき持ち物の数の点検が日常化しました。

衝動買いをしてしまう、整理整頓ができない…もしかしたら、「どうもでいいもの」を持ちすぎているのかもしれません。

みなさんのお部屋はどうでしょうか？