考え事って、いいことない?
考え事って止まらないですね。ちゃんと自分のこと振り返ろうって思っても、後悔と反省ばかりが先行して、気づけばクヨクヨしてしまったり。ほぼクヨクヨしたくて考え事をしていたりもする。夜のベッドの中、ソファで恋人と寛いでいる大事な瞬間、帰りの電車の中、とにかくいつでも。前向きな気分になってみると、「あの時間はなんだったんだろう」と思うことも多いです。もうちょっとこれをコントロールできないでしょうか。
考え事じゃなくて、ミーティングに
自分の使う言葉の言い回しを変えることで、やり方も一緒に変えられることがあります。というわけで、今回は、考え事ではなく、《自分ミーティング》と呼んでみましょう。デスクで1人でうんうん唸りながら企画を練るよりも、他者と意見交換をしながらアイディアを出し合っていく方が絶対に全ての幅が広がります。ミーティングは複数人でやることですが、1人でこれをやってみるんです。
ミーティングの基本をおさらい
ミーティングは仕事をうまくいかせるための手段です。この呼び方で、「私のモヤモヤを増やすいつもの考え事とは別のことをするのだ」と切り替えることができます。同じことをしていては意味がありません。きちんと会議らしく、実行しましょう。
議題はしっかり明確にしておく
私生活では、何を考えたいのか具体的に決めて悩むことが少ないですね。ただ悶々としている。気づけばいつもの悩み事に行きついてしまう。しかもとても大きな、抽象的な悩み。これを仕事でやると怒られますね。《効率的ではない》からです。仕事が嫌いなあなたも、仕事のやり方を私生活に応用することはやってみてください。まず、議題を決めることです。それについて話し合いましょう。自分自身と。
根拠のある発言をする
ミーティング中に意見を出す際はきちんと根拠を示す必要があります。考え事の途中、こんなこと思っていませんか?「は〜ダメだな〜(根拠なし)」「いっつも私こうだな〜(実例なし)」「こうすればいいんじゃない?(その場の勢い)」などなど…。これも会議室でするべき発言ではありませんね。理由づけを含めて自分への提案をしましょう。
サンプルデータはなるべく多く
「しっかり確認していませんが、この商品は売上が伸び悩んでます」とスライドで発表する同僚をどう思いますか?でも1人でやる考え事の最中、おそらく言いがちになっています。「なんか上手くやれてない気がする」「全体的に調子が悪いと思う」「体重計乗ってないけど太ったっぽい」……これらの言葉は、ミーティング中なので、封印してください。他人にも見せられるデータをきちんと示して、問題点を提示します。これも、自分自身に対してです。
メンバーに感情を向けても意味がない
ダメな例として、部下を叱る上司がいます。「何も有益な情報がないじゃないか!何してたんだ今まで!」いや、今言っても仕方ないじゃん…。と、思いますよね?同僚に対して「あなたの意見は概ね間違ってることが多いから」と発言を遮る人も、どう思いますか?せっかく発言しても、嫌いだからと生半可に聞くこともマナー違反です。どうですか?あなたはあなた自身に、こんな意味のない責め方をしてきませんでしたか?もうやめましょう。考えるべきは具体的な問題で、やるべきはこれからその問題をどうすべきか、今現在できる限りの知恵を出し合うことですから。
どんな意見にも耳を傾ける
場が呆れ返るような意見だって、きちんと耳を傾けてヒントがないか探すのが正しい姿勢です。「ねずみ捕り付きのトースターなんてどうですか?」という社員のジョークを叱り飛ばさず、ねずみが食べに来るパンくずを捨てられるトースターを開発したGEは世界中で大ヒットを飛ばしました。気になったところでは、どんどん質問していきましょう。アイディアもたくさん出してみましょう。そしてそれを咀嚼してみましょう。何かの打開策に繋がっていくかもしれません。
時間を決めて守ること
自分で考え事をすると決めたら、「この日の11時半から、30分でお願いします」というようにアポを取ること。ずっと会議室を占領し続けるのは考えものです。他の仕事だってあるし、そもそも会議をしに仕事に来ているわけではないからです。長い間煮詰めればいいアイディアが浮かぶなんて法則もなく、どちらかと云えば逆効果なのは周知の事実。あなた自身の考え事も、その点は同じではありませんか。時間が来たら、「では、次回」と切り上げることも必要です。
議事録はちゃんと取ろう
これも大切なことですね。メンバーは自分自身だけなので、これもあなたが担当しましょう。発言内容などをノートにまとめます。パソコンやタブレットでも構いません(※やってみてのライター本人の感想ですが、スマートフォンは少し視界が狭くなりがちなので、おすすめしません)。後で見直した時に、きちんと内容がよくわかるようにまとめるのが鉄則です。
ミーティングだけで仕事したって思わないで
実際の仕事上でもこういった事例が起こりがちですが、ミーティングばかりでは本業の仕事がうまく回りません。バランスが大切です。できる限りミーティングの回数や時間は少ない方がいいと思います。やらない方がいいと言うわけではなくて、質が大切だということです。
結論をちゃんと後に生かす
ミーティングの内容をきちんと生かさなくては、ミーティングの意味がありません。問題点が明らかになれば、それを解決できるように動きましょう。結論が出たのなら、それに向かって何かを始めましょう。新たな課題が浮かんだのなら、どうにかできるようにしましょう。
絶対にうまく終わるとは限らないと心得ておく
1回で綺麗に結論が出ると思ってはいけません。もやもやとして終わるミーティングもあれば、意見が分かれてしまってため息が出るミーティングもあるでしょう。でも、一旦は終わりましょう。何も生産ができなかった…と思い込む必要はありません。きちんと議事録を見直してみれば、ちょっとは真剣に問題に向き合えたとわかるはずです。何回でも繰り返すことです。
問題に集中する力
「まとまった時間を取って考え事に集中する」という機会が、少なくなってきているのかもしれません。すぐそばにスマートフォンがあるし、たくさんニュースが流れてくるし、日常の雑事があるし…。だから、思い切ってえいやと考え事だけに集中することで、実は私たちは「考えているつもりが、実は考えていなかったのかもしれない」と気づくことができると思います。自分が納得のできる方向に進めるよう、実践してみてくださいね。