家計管理の落とし穴、見落としがちな「特別費」
そこで今回は、支払いの額としては大きいのに意外に見落とされがちな特別費に注目してみたいと思います。
特別費とは?
毎年かかる費用を把握しておくことで急な出費を防ぐ
特別費の管理は、家計の年間スケジュールの管理にもつながるので、ご自身の生活スタイルを振り返りながら、計画を立てて行くことをおすすめします。
来年度の予算も立てやすくなる
特別費が把握できると、来年度に必要な経費の大まかな流れを把握することが出来ます。出費の流れが分かると、それに向けてのお金の準備の計画が立てやすくなり、特別費ではあってもイレギュラーな出費ではなくなるので、今月はマイナスだった...という事態が起こらなくなります。
今年の貯金額が想定できる
特別費の管理をしていない方は、万が一の時には貯金用のお金から出費を賄っているという方もいらっしゃるのではないでしょうか。同じ収入から出ていれば結果は同じと思わるかもしれませんが、長期的な貯金は出来れば途中で手をつけずにコツコツ貯蓄するのが理想的です。思わぬマイナスを防ぐことで、しっかりと貯金額の目標を立てることができますね。
項目は家庭によって様々
税金関係(固定資産税、自動車税など)
まずは、春ごろにやってくる税金関係の支払い。持ち家の方は固定資産税、車をお持ちの方は自動車税、会社で徴収されていない方は住民税などがあります。引っ越しや買い替えがなければ、大きな額の変化はないと思うので、前年度納付した金額を参考にしましょう。
固定資産税などは、一括払いと4期に分けての支払いが選べるので、どんなスケジュールで支払いするかもあらかじめ決めておくといいですね。
イベント費(誕生日プレゼント、クリスマスなど)
お誕生日やクリスマス、結婚記念日など、年に何回かある記念日。記念日の予算は、それぞれのご家庭と記念日で違ってくると思うので、記念日のリストを作って予算を考えて行きましょう。プレゼント代だけではなく、食事代やケーキ代なども考慮して予算の設定をしてくださいね。
車費(保険料、車検代など)
一台あると、ガソリン代以外にも意外と経費がかかる車。その中でも、保険料と車検代は大きな出費になります。新車を購入した場合には、最初の車検は3年目ですが、その後は2年に一度の大きな出費に向けて準備しておきましょう。保険料は、保険会社によっても掛け金が変わるので、定期的な見直しも忘れずに!
冠婚葬祭
良いことも悪いことも含めて、突然くる冠婚葬祭費。1年通じて使わなければ余分の貯金にするも良し、特別なご褒美にしても良し、翌年の冠婚葬祭費に繰り越しても良しと考えて、準備しておくようにしましょう。金額はご家庭それぞれかと思いますが、ご祝儀+交通費くらいが賄えるくらいを想定しておきたいですね。
美容・衣服費(美容院など)
美容、衣服に関する経費は、特別費とするか毎月の経費と考えるかは難しいラインですが、美容院が数ヵ月に一度の方や、お洋服を年に数回まとめて購入する方は、特別費として備える様にしましょう。イベントの時にネイルサロンなどを利用する方は、その費用も美容費かイベント費のどちらかに含んでおきたいですね。
旅行・レジャー費(家族旅行、帰省など)
旅行はもちろん、意外にお金がかかる帰省。旅行を計画している方は目的地なども含めて大体の予算を、帰省の場合には交通費+お土産代などを含めた予算を計画的に準備しましょう。特に旅行は、その年によって必要な経費が変わると思うので、早めに長期的な計画を立てるのがおすすめです。
ふるさと納税
お米やお肉などはもちろん、日用品や電化製品なども返礼品として受け取れるふるさと納税。既に利用されている方も多いかもしれません。ふるさと納税は、申告後に住民税などから控除されますが、一度は支払いする必要があります。以外に大きな額になることもあるので、前年の納付書を参考に特別費として用意しておくと安心ですね。
子供の行事
お子さんがいらっしゃるご家庭では、入園や入学、卒業などのタイミングでは様々な経費が掛かるものです。ランドセルや制服など大きな出費になる事もあるので、節目の年を迎える前には計画的に準備をしましょう。ご家族でお祝いなどをする場合には、食事代なども含めた予算を組んでおきたいですね。
初心者さんにおすすめ!ざっくり特別費リスト
月ごとの特別費を書き出す
まずは、何月にどんなイベントがあるかを確認していきましょう。スケジュール帳や日記がある方は、見返すと把握しやすいと思います。税金など前年の控えがある方は、そのタイミングもチェックしておきましょう。
2年ごとにある車検や賃貸更新費など漏らさず記載
車がある方は2年に一度くる車検、賃貸にお住まいの方は契約書に基づいた更新料などは、大きな出費となります。あまり沢山はないと思いますが、数年に一度の支払いのものは金額が大きくなることが多いので、漏れなくチェックして記載するようにしましょう。
3人家族と仮定して、1年分の特別費リストを作成しました。家族のイベントや納税など忘れずに書き出しましょう。また、実際に使った金額も結果として記載することで、翌年の特別費の見直しにもなりますね。
特別費の準備・管理の仕方
毎月の収入から積み立てる
特別費の洗い出しが出来たら、後は支払いに向けて準備を進めていきます。ご家庭によってかなりの差が出ると思いますが、特別費の合計は50万円を超えることも。今まで特別費用としての準備をしていなかった方は一気には難しいと思うので、来年度に向けて積み立てを始めましょう。
最初の年は、今年度分の支払いをしながら、来年度分の積み立てをしなければならないので、全額は難しいかもしれません。まずは、必要になる金額÷12の半分でも良いので、来年度様にストックしていきましょう。もちろん無理のない範囲で大丈夫ですが、早めに始めると長い目で見て楽になると思うので、頑張ってみてくださいね。
ボーナスから先取り貯金
ボーナスがある方は、まとまった額をボーナスから捻出してもOKです。最初の年だけボーナスから先取りしても良いですし、2年目以降も毎月の積み立てだけでは経費を確保しにくい場合には、ボーナスから先取りして準備する様にしましょう。
口座が目的別に分けられる銀行で管理する
いくつか発生する特別費は、数ヵ月に一度使うもの、一年に一度のもの、それよりも長期のものと、分けて管理するのがおすすすめです。インターネットバンキングなどでは、一つの口座に複数の用途別口座を紐づけられるタイプの口座もあるので、上手に活用されてみてはいかがでしょうか。
お子様用の経費などは、お子様の口座で管理しても良いですね。お誕生日の経費などは、封筒に入れて管理しておいてもOKです。
毎月は発生しないけど、数ヵ月に一回、年に一回、2年に一回程度発生する「特別な出費」のことを指します。まずはどんなものに発生しているのかを把握するところからスタートしましょう。これには税金、お誕生日、車の維持費なども含まれるので、ご自身のスケジュール帳などと照らし合わせて洗い出していきましょう。