上手に時間をつくる、ドイツの人々の暮らし
大切なものを見きわめ、それ以外は効率的に
それでは仕事が回らないのでは?と思うかもしれませんが、実際にはそんなことはありません。ドイツ人は、働きすぎれば集中できなくなり、効率が下がるから休みを取っているだけなんです。だからこそ勤務時間中は真面目に仕事に取り組み、おかげで生産性も上がります。その代わり、帰宅後や休日には家族との時間、個人の時間を大切にして、次の勤務で頑張る元気をもらうんですね。
自分にとって何が大切かを見きわめ、大切なものにはたっぷり時間を使い、それ以外のことはどうしたらより短く効率的に成し遂げられるかを考えるのがドイツ流。それは仕事でだけでなく、暮らしの中でも同様です。時間作りのヒントを探しているという方は、自分の考え方の幅を広げるためにも、日本とは少しだけ違ったドイツの暮らしをぜひ見てみてください。
ドイツの習慣から学ぶ!時間を作る5つのヒント
HINT1:普段の食事の準備に時間をかけない
朝食や夕食は、買ったものでOK!
ハムやチーズの代わりに、パック詰めにされたニシンやエビとサワークリームを合わせたり、シリアルを食べたり。場合によってはヨーグルトなどが付くこともあります。このようにカルテスエッセンでは、自分たちで作ったものではなく、買ってきたものを食べています。冷蔵庫から取り出すだけなので、とっても簡単です。
少し歩くとすぐに次のお店が見つかるほど、たくさんのパン屋さんがあるドイツ。だからこそこんな生活が実現できるのですが、日本でも夜まで空いているスーパーやコンビニ、朝早くに開いているカフェなどを利用すれば、何を作るかを考える時間も、調理の時間も節約することができます。負担を減らすためにも、忙しい朝や夜は買って済ませてもよいのかもしれませんね。
キッチンに立つのは1日1回!?
こだわる時はとことんこだわる
HINT2:毎日家族で散歩に出かける
ドイツの人々は、なぜそこまで散歩が好きなのでしょうか。一つには、気分転換のためです。自然が多い場所なら、近所で育てられている牛や馬、ときには羊の群れに出会うことも。街中なら、新しいお店や今まで知らなかった通りを冒険するのも心が躍ります。行動にメリハリがつけられ、時間をコントロールするのにも役立ってくれます。
歩けば血行が良くなり、健康にいいと考えているのも理由の一つです。そのほかにも、アイディアを思いつきやすくなるなどメリットがいっぱい。日本でも今すぐできることの一つなので、気分を変えたい時などに、ぜひ試してみてください。
HINT3:家族や動物を大切にする
ドイツでは、ペットも家族の一員であるという意識が強く、特に犬は歴史的にも大切にされてきました。5世帯のうち1世帯は犬を飼っているとされ、飼い主は年に1度、犬の頭数に応じて週ごとに異なる金額の税金を納めます。また犬の散歩を1日2回義務付ける法律が提案されるなど、犬に対する意識は非常に高いものがあります。日本の法律では、まだペットは「物扱い」。日本人でもペットを大切にしている人にとっては当たり前ですが、やはり家族として大切に扱いたいですね。
何を大切にするか、大切なもののために何をしなければならないのかを考えると、必然的に時間をいかに効率的に使うのかを考えることにもなります。忙しい時は目の前のことに集中してしまいがちですが、時には顔をあげて、本当に大切なものに目を向けてみましょう。
HINT4:掃除は小まめに、気づいた時に
また、忙しい時には掃除を外注することもよくあります。食洗器などの家電を使って負担を減らしたり、お手伝いさんのような方を雇ったり。日本なら自分でやってしまうような簡単な家事を、自分でない物や人に任せることで、時間を浮かせることができるんですね。
部屋がきれいになれば、近くにあるものや視界に入るものに心を惑わされることもなく、集中力を保つことができます。特に在宅ワークをしている方は仕事の効率にも関わってくるので、気分転換に簡単な掃除をしてみるのがおすすめです。
HINT5:休日はすべてを放り出して、休む!
日曜日は必ず休む
日曜日には騒音を立てることなく、家の中で静かに過ごしたり、友人を訪れたりするのがオーソドックスな過ごし方。公園でごろごろ過ごしたり、天気のいい日には外でお酒を飲みながらBBQをすることもあります。最近疲れているという方や、うまく休みが取れないという方は、ドイツ流に仕事を忘れて、しっかり休む日を設けてみてはいかがでしょうか。
その考え方とは、「自分にとって何が大切か」を見きわめ、それ以外では時間を節約するということ。ドイツの人々に「時間を守る」「真面目」といったイメージがあるかもしれませんが、実際には電車はどんどん遅れますし、仕事は終了時間になったらすぐに切り上げます。働く人がいないことで、同僚が大変だったり、お客様が困ったりしてもかまいません。