自分へのご褒美の効用、ちゃんと活かせていますか?
嬉しい気持ちはいつまで続く?
一瞬で終わってしまう自分へのご褒美…、それでは少し残念ですよね。せっかくご褒美をあげるのなら、それを受け取ったときの嬉しい気持ちができるだけ長く続いて欲しいものです。
例えば「旅行をするとき」のワクワクする気持ちを思い出して
ブレダ応用科学大学 ジェーレン・ナウィンらによる「旅行者における旅行前と旅行後の幸福度調査」において、旅行の計画を立てているときは幸福度が平均で2ヶ月間続き、旅行から帰ってきた途端に幸福度は元に戻るという結果があるようです。
確かに、行く前に計画を立てている時というのはいろんなスポットに行ってみたくなったり、美味しいものを食べようなど、どんどん夢が膨らんで楽しい時間ですよね。
ところが旅の真っ最中から終わりにかけては、どんどん現実が近づいてくるようで、幸福度は下がってしまいます。旅が終わってしまう寂しさに耐えかねて、帰ってきた瞬間に、「次はどこへ行こう」なんで考えていることも…。
時間とお金を費やして思い切り楽しんだ旅行だから、本来ならば帰ってきてからも後々まで「あのときは楽しかったな。よし、また頑張ろう」と幸せな余韻がずっと続いて欲しいし、日々を頑張る元気のモトになって欲しいですよね。
ところが実際は計画を立てている間の方が幸福度が高いという結果に―。ところで旅行者の幸福度って、自分へのご褒美の効用とどこか似ていると思いませんか?
嬉しい気持ちがずっと続く♪自分へのご褒美の仕方
自分に対して何かご褒美を考える時、「何を買おうか」、「何を食べようか」などいろんな候補を挙げて考えている間が一番ワクワクできて幸福感を味わえていると思いませんか?これは、旅行の計画段階の精神状態に似ていますよね。
そしてご褒美を手にした瞬間に、幸福度は元通りに。これもまた、旅行から帰ってきた途端に幸福度が元に戻ってしまうのと同様です。
つまり、「今日は疲れたから何かうんと美味しいものを食べよう」「昨日は残業頑張ったし、ずっと欲しかったバッグを買っちゃおう」のような突発的なご褒美では、「自分へのご褒美」といえども嬉しい気持ちはほんの一瞬しか続かないわけです。
嬉しさの持続のポイントは「計画性」
旅行前の幸福感が平均で2ヶ月程度続くのなら、仕事や家事、趣味などの予定を先々まである程度立ててみましょう。大きなイベントや年間予定として確定しているものなど、少なくはないでしょう。
それらの予定に対して、自分が頑張らなくてはならないことが予想できるなら、2ヶ月前から自分へのご褒美は何がいいか、計画を立ててみませんか?
ずっと欲しいと思っていたものや、今の自分にとって必要なもの、食べたいものや行きたいところなど、考えたり比べたりする時間をも楽しめることが、計画を立てることのメリットになります。
自分へのご褒美計画で毎日にハリを持たせよう
誰かが自分の事を思い、選んでくれたプレゼントは、とてもありがたいものです。自分ではなかなか手に取らないものや、思いがけないデザインやカラーの選択に新鮮味や魅力を感じることも多いでしょう。
けれど、「自分へのご褒美」とは、何を買うかということではなく、自分にとって本当に必要なものは何か考えたり、日々のモチベーションをアップさせるため手段として活用するなど、今の自分について思いを馳せることに大きな意味があるのかもしれません。
ついつい自分のことは後回し…日々の慌ただしさの中で自分のための時間をないがしろにしてしまっているなら、ぜひ10分でいいので時間をとって、頑張る自分に向けての「ご褒美」計画を立ててみませんか?きっと張り合いが出来て、いつも以上に生き生きとした表情で毎日を過ごせるのではないでしょうか。
ところで、自分へのご褒美を受け取った時の嬉しい気持ち、いつまで持続しますか?しばらく続けばいいものの、プレゼントし終わった瞬間にまた普段通りの忙しい毎日に戻ってしまう、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。