「丁寧な暮らし」って憧れるけれど縁遠い……
そもそも「丁寧な暮らし」ってどんなもの?
梅を漬けたり、味噌を手作りしたり、厳選された素材にこだわったり。家の中はいつも掃除が行き届いていて、ホコリひとつなくて居心地がいい……。そんな「丁寧な暮らし」をしたいけれど、経済的や精神的なことを理由に諦めていませんか。ここでは、自分にとっての「丁寧な暮らし」とは何なのかを、今いちど見つめ直してみましょう。
「丁寧」の定義は人それぞれ
あなたにとっての「丁寧な暮らし」とは何でしょうか。家事に時間や手間をかけること? 素材にこだわった料理を家族のために作ること? さまざまな価値観が人の数だけあるように、「丁寧」の定義も人ぞれぞれです。
自分にとって、好きなこと、楽しいこと、大切にしたいことは何でしょうか? それがあなたにとっての「丁寧な暮らし」を始めるヒントになります。
「丁寧な暮らし」が目的ではない
「丁寧な暮らし」そのものが目的になっていないでしょうか。雑誌やSNSで取り上げられているような暮らしをしなければならない。みんなが持っているおしゃれなアイテムを手に入れなければならない。そんなふうに感じていないでしょうか。
大切なのは、「丁寧な暮らし」を目的にするのではなく、その先にある豊かさを感じることです。
「丁寧な暮らし」の先にあるもの
あなたはなぜ「丁寧な暮らし」をしたいか、考えたことはありますか。「ごはんがおいしい」「生活そのものが楽しい」「家ですごす時間が心地いい」といった、ささやかな幸せを積み重ねていきたいと思ったからではないでしょうか。
「丁寧な暮らし」の先にあるのは、そんな心豊かにすごす毎日なのです。自分とは無縁だ、縁遠いと思っていた方も、ずいぶんと身近に感じられるのではないでしょうか。
毎日忙しいけれど「丁寧な暮らし」がしたい!
あなたが叶えたい「丁寧な暮らし」は見つかりましたか? 忙しいけれど「丁寧な暮らし」がしたい、自分らしい「丁寧な暮らし」をしてみたい。世でもてはやされているブームのような「丁寧な暮らし」をマネするのではなく、あなたが地に足をつけて、幸せや豊かさを実感できることが大切です。ここでは、生活のベースとなる部分を底上げするヒントをご紹介します。
面倒なことは「ついで」にやる
毎日の掃除や洗濯をはじめ、使ったものを元の場所に戻したり、寝具を整えたり……。日常にはこまごまとした名もなき家事が山のようにあり、ついつい先送りにしてしまいがち。
面倒なことは何かの「ついで」に片付けてしまうのが、忙しくても「丁寧な暮らし」をするコツです。暮らしの流れの中で何と何を組み合わせればラクにできるか、あなたなりの方法を見つけてみてくださいね。
掃除は毎日続けるとラクになる
掃除をするには、まず部屋を片付けてから……という方も多いですよね。使ったものが出しっぱなしになっていると、掃除が億劫になり、部屋がどんどん汚れていく原因に。
初めは時間がかかるかもしれませんが、毎日掃除を続けることです。継続していくうちに、「これは掃除のジャマになるから片付けておこう」というように、掃除がしやすいお部屋へと変わり、どんどんラクになっていきます。
自分で「できない」ことは認めてしまう
あれもこれも自分一人で完璧にやろうとしていませんか。「毎日の食事は手作りで」「掃除も洗濯も片付けも妥協しない」というように、何もかも抱え込んでしまっては、「丁寧な暮らし」が義務となり重くのしかかってきます。
それよりも、自分で「できない」ことはあっさりと認めてしまい、誰かの助け、あるいはモノの力を借りることです。お惣菜を買ってきたら、目でも楽しめるように器の力を借りる。掃除や洗濯は家族で分担する。手放してしまえば、心も軽くなります。
今の生活の延長でできる「丁寧な暮らし」
仕事も家事も忙しく、やるべきことが山積みの毎日。そんな時間も体力も限られた中で、どうやったら「丁寧な暮らし」ができるのでしょうか? それは、“今の生活の延長線上でできること”を心がけるだけ。わざわざ時間やお金をかける必要もありませんし、「丁寧な暮らし」の絶対条件でもありません。あなた自身が納得して、充足感が得られることが大切です。
モノを「使い切る」
モノがあふれ、何でも手に入る現代に生きるわたしたち。もったいないという感覚は薄れ、買っては捨て、手に入れてはすぐに飽き、ということを繰り返していないでしょうか。そんな現代のわたしたちにできることは、モノを「使い切る」ことです。
たとえば、毎日使うタオル。顔や手を拭く役目を終えても、雑巾やウエスとしての使い道がまだありますよね。欠けてしまった食器も、花器として使うことができます。そうやってボロボロになるまでモノを「使い切る」のです。
手をかけるより心地よさを大切に
仕事から帰って休む間もなく食事を作り、洗濯物をたたみ、部屋を片付け、家族とくつろぐ時間すらなく、毎日クタクタ……。そんな状況で「丁寧な暮らし」を叶えるには、手をかけるより心地よさを大切にすることです。
完璧の一歩手前の、ほどよく手を抜いても許せるレベルを知っておけば、ある程度はやったという肯定感と、心地よい満足感が得られるはず。
「お助け○○」を作っておく
「丁寧な暮らし」を心がけていても、仕事で帰りが遅くなったり、家族の予定を優先したりして、思うようにいかないことも。そんなときのために、サボった掃除を取り戻せるレスキュー方法や、手抜きでも安心できる定番メニューなど、「お助け○○」を作っておくのです。
これがあるだけで、「早く帰らないと!」と焦ったり、「今日はできない……」と落ち込んだりすることもありません。
心の声に耳を傾ける
自分なりの「丁寧な暮らし」を見つめ直し、忙しくてもできることを模索してきました。今はどんな気持ちでしょうか? 「できる気がする」「やっぱり無理かも」「もっと適当でいいかな」など、いろいろ思うこともあるでしょう。
「丁寧な暮らし」をすること以上に大切なのは、あなた自身がどうしたいかということ。そのためにも、ときどきは立ち止まって、心の声に耳を傾けてみましょう。そうすれば、より納得のできる「丁寧な暮らし」に近づけるはずです。
あなただけの「丁寧な暮らし」で心豊かに
時間やお金をかけることなく、今の生活の延長線上でできる「丁寧な暮らし」の始め方をご紹介しました。おしゃれな部屋に住んでいなくても、手の込んだ料理ができなくても、「丁寧な暮らし」はあなた次第です。何もかも完璧にする必要はありません。自分自身が満足できて、毎日を心豊かにすごすことができれば、それがあなただけの「丁寧な暮らし」なのです。
雑誌やSNSなどで見かける「丁寧な暮らし」。凝った家具や素敵な雑貨がずらりと並ぶおしゃれなお部屋に、季節を感じる手の込んだ料理や保存食づくりなど、ヘルシーで美しい生活に憧れる方も多いことでしょう。
でも現実は仕事や家事で毎日クタクタだし、時間もお金も余裕がないし……と諦めていませんか? こんな状態ではフラストレーションがたまり、心の豊かさからも遠ざかってしまいます。もっと肩の力を抜いて、あなたが実現したい「丁寧な暮らし」を叶えてみませんか。