モノの取捨選択~○○の中~
モノがあふれた部屋から抜け出したい! そう思って部屋を片付けようと一念発起したことが、誰しも一度や二度はあるのではないでしょうか。その後も定期的に見直し、いつもキレイな状態をキープしている方もいらっしゃることでしょう。
見えるところはキレイでも、「○○の中」といった見えない場所が雑然としているようでは、心までもざわざわと落ち着きがなくなってしまいます。身近でありながら見落としがちな「○○の中」の取捨選択について考えてみましょう。
財布の中
財布の中身は把握していますか?どんなカードを持っているか、現金はいくら入っているのか。古いレシートやクーポンがくしゃくしゃになって詰め込まれていては、金運も逃げてしまいますし、見た目にも美しくありませんよね。
クレジットカードや電子マネー、交通系ICカードが普及した現代、現金を使う機会も少なくなりました。少数精鋭のカードに絞り、財布自体を小さいものに変えるのも、身軽になるひとつの方法です。
バッグの中
財布やポーチ、手帳や仕事の書類など、帰宅後もバッグに入れっぱなしにしていませんか?財布と同様、バッグの中は知らず知らずのうちに不要なモノが溜まりがちな場所です。バッグに入れたときは必要だったモノも、毎日必要とは限りません。
帰宅後はルームウェアに着替えるように、バッグにも休息を。中身をすべて出し、いらないものをその都度処分します。本当に必要なものを見極められれば、おしゃれなミニバッグひとつでお出かけするのも夢ではありません。
引き出しの中
キャビネットやチェスト、机の引き出しの中はいかがでしょう。容量以上に詰め込んでいて、何が入っているか分からないなんてことはないでしょうか。入れものがあるとつい詰め込みたくなるものですが、収納の中は隙間があってこそ使いやすい場所なのです。
クローゼットの中
思い切ってモノを減らしたくても、なかなか決心できないのがクローゼット。汚れたり破れたりでもしていなければ捨てづらい、というのも自然な感覚ですから仕方ありません。そんなときは「捨てる」という考えをひとまず置いておき、「今の自分に本当に必要かどうか」を考えてみませんか?
この世のなかで永遠に変わらないものはありません。それは自分自身も同じです。似合う服や好みも変化しています。そんな自分自身の変化に合わせて、クローゼットの中も柔軟に変化させられるのが、一歩先を行く大人の取捨選択なのです。
- 寒さに負けない体を目指す!ゆらぎがちな冬のご自愛ケアキナリノ編集部
コトの取捨選択
モノに対する執着を捨てたら、「コト」に対する執着も手放せるようになります。「コト」とは、人間関係やこだわり、感情や思考のこと。自分が今持っている「コト」は、本当に必要なものでしょうか?持ち続けることで、自分自身を苦しめたり周りの人を巻き込んだりしていないでしょうか。モノがゴミであれは、「コト」は人生におけるノイズです。そんな「コト」を思い切って手放せば、身軽でラクに生きられるようになります。
人間関係
社会生活を送るうえで避けて通れないのが、人間関係です。プライベートをはじめ、仕事関係、ママ友、ご近所付き合い……。気まずくなりたくない、仲間外れにされたくないからといって、どれも完璧にこなそうとしていないでしょうか。無理をして相手に合わせ続けていると、心をすり減らしてしまうかもしれません。
自分の体は一つしかありませんし、時間もお金も限りがあります。自分が本当に望んでいること、時間をかけてやりたいこと、お金の使い方は何でしょうか?自分にとって何が大切なのかを考え、人生におけるノイズを少しずつ取り除いていく勇気を持つことが、人間関係の取捨選択の第一歩です。
執着やこだわり
生活のなかで、誰しも「これはこうでないと嫌だ」「ここはこうでないと落ち着かない」という、こだわりのようなものが一つや二つはあるものです。ただそれが生活に支障が出るほどたくさんあったり、他人にもそのこだわりを強要したりするのは、健全ではありませんし、なにより生きづらくなってしまいます。
生きづらくなるほどの執着心やこだわりは、今の自分に本当に必要でしょうか?他人に求めるほど、人生において重要なことでしょうか?手放して楽になれるのなら、思い切って取捨選択してみてはいかがでしょう。
「ねばならない」思考
まじめで努力家の方に多いのが、「ねばならない」思考です。何でもパーフェクトでなければ納得できない完璧主義や、「○○はこうあるべきだ」という「べき」思考も同様で、抱えすぎると身動きがとれなくなってしまいます。
人間はそもそも不完全な生きものです。何でもかんでも完璧にこなすことは、不可能と言っていいでしょう。一時的に完璧にできたとしても、それを継続していくのは難しいということに薄々感づいているはずです。「6~7割できれば合格点」と割り切って考えれば、ずいぶんと楽に生きられるようになります。
データの取捨選択
スマホやカメラ、パソコンに入っているデータは、現代社会特有の「モノ」です。データはかさばらないため、どれだけ増えても気に留めない方がほとんどでしょう。撮りためた思い出の写真、仕事やプライベートの文書、SNSのアカウントなど、何がどれだけあるか把握できていますか?
あれもこれも残しておきたいというのが人の心情というものですが、本当に必要なものを取り出したいときに見つけられなければ、本末転倒ですよね。そのため、データに対しても取捨選択が必要というわけです。
写真のデータ
スマホやデジタルカメラで気軽に写真を楽しめるようになり、ひとつのメディアに何千枚もの写真データが入っているのも珍しくありません。デジタルデータそのものに劣化はなく、いつまでも鮮明に残せると考えがちですが、スマホそのものやSDカードなど、保存メディアそのものには寿命があります。
データのバックアップはとりつつ、イベントごとや節目節目にフォトブックなど紙媒体にも残しておくのがよいでしょう。タイトルや日付から見たい写真をすぐに見つけられますし、フォトブックが膨大なデータのインデックス代わりにもなります。
PCデータやSNSアカウント
パソコンに保存してある文書なども同様で、データそのものは劣化せずとも、パソコン本体は劣化します。大切なデータはクラウドに保存したり、不要なファイルはこまめに処分したり、パソコンをブラックボックス化させないようにしましょう。
つい増えがちなSNSアカウントも、本当に使い続けたいものだけに絞ります。自分にとって有益で大切にしたいものは何なのか、見極めることが必要です。
一歩先のライフスタイルで洗練された大人に
モノ、コト、そしてデータの三つの角度から、身軽で洗練された大人になるための<取捨選択リスト>をご紹介しました。自分が何を持っているか分からない状態では、自己管理もままならず、思うように生きることができません。
あれもこれもと欲をかくのは卒業し、身軽で自由に生きる、洗練された大人をめざしませんか。
ご紹介したほかにも、素敵なライフスタイルが参考になりますので、ぜひご覧になってみてくださいね。
身の回りをスッキリと整えたいとき、入ってくるモノを「断」ち、いらないモノを「捨」て、モノへの執着を手「離」すという『断捨離』の考え方が参考になります。今の自分に本当に必要なのは何かを見極め、判別できるようになることが、身軽で洗練された大人になるため第一歩です。ただ単にモノを捨てるのではなく、その一歩先のライフスタイルへと導く<取捨選択リスト>をご紹介します。