「忙しい」という言葉の裏に隠されている気持ち
「忙しい」というのは、人により仕事によりいろんなケースがあります。でも、常に「忙しい」と言っている人に限って特別忙しそうに見えないという矛盾を感じることはありませんか?それは、「忙しい」という言葉の裏に違う気持ちが隠れているからです。
デキる人と思われたい
忙しい=デキる人という図式を持っている人は、「忙しい」と言うことで周りに自分はデキる人間だと思わせたいのかもしれません。または、いつも誰かに必要とされて忙しく働く自分をカッコいいと感じたり、そんな自分に酔っているというケースもあります。
他人に対して優越感を持ちたい
「忙しいんだよ」という言葉には、「忙しいんだよ(あなたよりね)」というニュアンスが隠されている事がよくあります。誰かに対して優位に立ちたいと思う時、「忙しい」という言葉は選びやすいのかもしれません。
かまってほしい
「忙しいんだよ」と言う言葉に対して「手伝いましょうか?」あるいは「どんな事で忙しいの?」など聞いて欲しい、自分を見て欲しい、かまって欲しいという人もいます。
近しい人に甘えたい
たとえ本当に忙しく、自分がやらなければならないと頭のどこかで分かっていても、近しい人や本音を言える人が近くにいるとついついグチを言うように甘えたくなるものです。
本当に忙しい人は「忙しい」と言わない
不思議なもので、本当に忙しい人というのは「忙しい」と声に出すことなくスマートにこなしていくものです。なぜなら、「忙しい」とアピールすることに何のメリットもないことを理解しているからです。
さらに、何をすべきか、優先順位はどうかなど、自分のやるべきことをしっかりと整理し把握することに長けており、本人はもちろん周りに対しても忙しさを感じさせないのです。
忙しいアピールはチャンスを逃すかもしれない
何か新しい仕事を頼みたい時、いつも「忙しい」と言っている人と、スマートにそつなくこなす人のどちらに頼みたいと思いますか?
大きな仕事であればあるほど段取りのうまさや優先順位のつけ方で結果が変わってきますよね。当然スマートにこなせる人の方に仕事を頼みたくなります。
見ている人は普段の態度を見ているものです。自分としてはデキる人とアピールするための「忙しい」という言葉が、大きなチャンスを逃すことにもなりかねません。
「忙しい」と言う前に自分を客観視しよう
こうしてみると自ら発する「忙しい」はネガティブワード。「忙しい」と言う言葉に対して「あなただけじゃないよ」「自分だけが忙しいと思ってるの?」など、反発の気持ちが起こりやすいものです。
さらに、「忙しい」と自ら言う事によって実際以上に忙しく感じたり、辛いと言う感情に囚われてしまいます。自分のためにも周りとの関係を良好に保つためにも出来るだけ発しないよう心がけたいですね。
そのために必要なのは、常に自分のことを客観視する力。どう思われたいかに囚われるのではなく、自分のすべきことは何かをきちんと把握する事が大切です。
手伝いを頼むことも段取りのひとつ
そして本当に手が回らないほど忙しいのであれば1人で頑張りすぎることはありません。でも、「忙しい」と言う言葉でそれとなく匂わせるのではなく、しっかり「手伝って」と依頼する事が肝心です。
おわりに
仕事をしながら家庭のこと友達や恋愛のことなど、同時進行で進めていくのはきっと誰もがしていることです。そんな中で発せられる「忙しい」アピールは、周りに対してマイナスでしかありませんね。
また自分にとっても期待したほどの効果がないばかりか逆効果ということも十分にあり得ます。「忙しい」という、簡単でつい使ってしまいたくなるひと言は胸にしまっておきましょう。そして、ひと呼吸おいて自分を客観視するよう心がけてみませんか?
仕事中において口癖のように「忙しい」と言っている人、挨拶のように「毎日忙しい」と言っている人、周りにいませんか?「忙しい」のはきっとみんな同じ。心の底では分かっていてもなお発せられる「忙しい」と言う言葉の根底には何があるのでしょうか。