海や山へのレジャーが楽しい夏、虫よけ対策はどうしていますか?
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アウトドアを思い切り楽しみたい夏、天気のいい日は海や山、公園に出かけたくなりますね。その一方で、心配なのが虫刺され。日ごろ、虫刺されにはどんな対策をしていますか?
子どもや赤ちゃんにも使える”虫除けスプレー”が欲しい
市販の虫除けスプレーは強力すぎる!?
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化学物質を使った殺虫剤や虫よけスプレーを子どもや赤ちゃんに使うことには抵抗を感じる方も多いでしょう。市販の虫除けスプレーは忌避薬の「ディート」が主成分のため、乳幼児や小児への使用には「6ヵ月未満の乳児には使用しない、6ヵ月~2才未満は1日1回、2才~12才未満は1日1~3回」といった制限が設けられています。子どもや赤ちゃんでも安心して使える虫除けスプレーがあったら、嬉しいですよね。
天然成分のハッカ油を使えば安心
ハッカ油とはハッカソウというミントを乾燥させて抽出した植物油のことです。化学物質が一切使われておらず、ハッカの葉茎から抽出して作られる天然成分であるため身体に無害です。ハッカ油を使った虫除けなら、子どもや赤ちゃんも安心して使えますよね。ただ、それでも刺激が強すぎる場合もあるので、気になるときはハッカ油の量を減らして作ってみましょう。
ハッカ油の効果について
材料となるハッカ油には、主成分のメントールに虫の忌避効果があります。メントールは、数あるミントの中でもペパーミントに最も多く含まれています。ちなみに、ミントは英語、メンタはラテン語、ハッカは日本語で、全て同じものを指します。
ハッカ油の主成分・メントールの特徴である「スーッとした清涼感のある香り」を虫たちが嫌い、その香りを身にまとうことで虫が近寄ってこず刺されない、ということですね。そんなハッカ油を使って、さっそく虫よけスプレーを作ってみましょう。
ハッカ油を使って虫除けスプレーを作ろう!
材料について
【材料】
ハッカ油…5~7滴
無水エタノール…10ml(消毒用エタノールでも可)
精製水…90ml(水道水でも可)
【用意するもの】
スプレー容器
計量カップなどの計り
ハッカ油…5~7滴
無水エタノール…10ml(消毒用エタノールでも可)
精製水…90ml(水道水でも可)
【用意するもの】
スプレー容器
計量カップなどの計り
スプレーボトルや容器の選び方
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材料を準備する段階で注意したいのが「スプレーボトル」の選び方。ハッカ油もエタノールも、ポリスチレン(PS)を変質させてしまう性質があるので、ポリスチレン製以外のもの、あるいは、アルコール液対応と表記のあるものを選びましょう。
素材がわからないときには、ガラス製のボトルを使えば安全です。さらに遮光性のあるガラス瓶に詰め替えて使うのが理想的。また、香水用のアトマイザーはガラス製で小さく、持ち運びに便利です。カバンに入れておくにはぴったりですね。
手作りも簡単!「ハッカ油虫除けスプレー」の作り方の手順
無水エタノールを使った【スプレータイプ】の作り方
ない場合の作り方は?…「消毒用でもOK」「水も水道水・精製水どちらでもOK」
【作り方】
①ハッカ油と無水エタノールを容器に入れ、混ぜ合わせます。
②混ざり合ったところで水を加え、全体を良く混ぜて完成。
①ハッカ油と無水エタノールを容器に入れ、混ぜ合わせます。
②混ざり合ったところで水を加え、全体を良く混ぜて完成。
たったこれだけで完成です。
無水エタノールは精油(ハッカ油)と水が混ざりやすくなるよう加えます。無水エタノールがなければ、消毒用エタノールを使用してもOKです。ただ、消毒用はアルコール度数がやや低く、水とハッカ油が分離しやすくなるので使うごとによく振ってからスプレーしましょう。
無水エタノールは精油(ハッカ油)と水が混ざりやすくなるよう加えます。無水エタノールがなければ、消毒用エタノールを使用してもOKです。ただ、消毒用はアルコール度数がやや低く、水とハッカ油が分離しやすくなるので使うごとによく振ってからスプレーしましょう。
水は精製水・水道水のどちらでも使えます。精製水の方が殺菌するための塩素が含まれていないことから、ハッカ油の香りがストレートに香りますし、完成度の高い虫よけスプレーを作ることができます。
詳しくはこちらをご覧ください。
重曹を使った【置き型タイプ】の作り方
ベランダや玄関に置いておける置き型も作ってみよう
吹きかけるスプレータイプのほかに、窓の周辺やベランダ、玄関など常に防虫対策したておきたいところに置いておくだけでOKの「置き型タイプ」もとても重宝します。
【材料】
重曹・ハッカ油・ガーゼ・小皿・ゴムまたはテープ
【作り方】
重曹100gに対して、10滴ほどのハッカ油を加えるだけで完成です。重曹がこぼれないようにガーゼをかけ、ゴムやテープなどでとめておきましょう。
重曹・ハッカ油・ガーゼ・小皿・ゴムまたはテープ
【作り方】
重曹100gに対して、10滴ほどのハッカ油を加えるだけで完成です。重曹がこぼれないようにガーゼをかけ、ゴムやテープなどでとめておきましょう。
【ハッカの香りが苦手な場合は…】ゼラニウムをプラスして
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ハッカの香りが苦手…そんな時には「ゼラニウム」のアロマオイルを混ぜて使いましょう。ゼラニウムもハッカ油と同じく、虫よけの効果があるうえ、ハッカ油の香りを和らげてくれるのでおすすめです。
詳しくは「エッセンシャルオイル(アロマオイル)でも作ってみよう」の項目で解説します。
詳しくは「エッセンシャルオイル(アロマオイル)でも作ってみよう」の項目で解説します。
使用する際に気を付けたいこと
使用期限は1〜10日程度
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使用期限については、1週間から10日ほどで使い切るのがベストです。特に精製水を使った場合は早く使い切ることをおすすめします。使いきれる分だけこまめに作りましょう。
効果の持続時間は1〜2時間
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赤ちゃんやお子さんに使う際には、目や口などの粘膜を避けてスプレーします。また、初めて使う場合は、ハッカ油を少なめの濃度にして作りましょう。虫への忌避効果は、香りが薄れたころに効果も弱まるので、1〜2時間を目安に、あるいは香りが弱くなったと感じたらこまめにスプレーしてあげましょう。
エッセンシャルオイル(アロマオイル)でも作ってみよう
精油の濃度は少なめに
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ハッカ油以外にも、エッセンシャルオイル(アロマオイル)を使って作ることもできます。肌に直接つけるので、エッセンシャルオイルの濃度は低めに作りましょう。
ではさっそく、虫よけ効果のあるものをご紹介します。
ではさっそく、虫よけ効果のあるものをご紹介します。
虫除けに効果的なエッセンシャルオイル(アロマオイル)
レモングラス
シトロネラ
レモンユーカリ
ラベンダー
ティーツリー
ゼラニウム
シトロネラ
レモンユーカリ
ラベンダー
ティーツリー
ゼラニウム
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上記は、人間にとっては爽やかで心地いい香りのエッセンシャルオイル(アロマオイル)ですが、虫にとってはどれも嫌な香りのようです。
1種類のエッセンシャルオイル(アロマオイル)よりもいくつか混ぜると香りに深みが出ます。好みのものをブレンドして、防虫効果のある、お気に入りの香りの虫よけスプレーを作ってみましょう。
妊娠中や授乳中などには避けたいアロマオイルもあります。体の状況と相談して使うアロマを選びましょう。
妊娠中や授乳中などには避けたいアロマオイルもあります。体の状況と相談して使うアロマを選びましょう。
~猫がいるご家庭はご注意を~
動物たちの中には、エッセンシャルオイルに含まれる成分を上手く代謝できず、中毒症状を起こしてしまう種もいます。私たちの身近な動物・猫もその一種。皮膚に触れるのも良くないとされ、最悪の場合死に至ることも。エッセンシャルオイルに含まれる成分の中でも、フェノール類、ケトン類、モノテルピン炭化水素類(特にピネン、リモネン)の4種は猫に対する毒性が特に高いと言われています。これらが入ったオイルの取り扱いには注意してください。
ハッカ油虫よけスプレー【シーン別の使い方】
玄関やベランダ
ベランダや玄関ドアを開けた時に一緒に入ってきてしまう虫。これを防ぐために虫よけスプレーをガーゼやコットンに多めに吹きかけ、ガラス瓶等に入れて玄関先やベランダに置きましょう。
部屋
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クッションやソファーに虫よけスプレーをかけておくことで防虫対策にGOOD。防虫のほかにも、お部屋の除菌やリラックス効果にも期待できそうです。香りが薄くなったと感じたら、こまめにスプレーしましょう。
網戸や窓枠など窓周辺
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網戸や窓枠、カーテンなど、窓周辺にスプレーすることで、窓からの虫の侵入を防ぎます。風と共に爽やかな香りも運んでくれますよ。(※網戸がポリスチレン(PS)でないことや、布が変色しないかなど、初めは小範囲にとどめ確認をお願いします。)
手作り虫除けスプレーとその材料が余ったら?
せっかく作ったのに10日以内で使い切れない、あるいはハッカ油やエタノールが余ってしまうこともあるかもしれません。そんな時は、虫よけ以外にも暮らしのいろんな場面で利用しましょう。
【ハッカ油スプレー】で暮らしに清涼感をプラス
お風呂のお供に
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夏のお風呂は上がった後に汗だくになるのが困りもの。そんな時は浴槽にハッカ油を1滴たらしよくかき混ぜ、爽やかな入浴剤にしましょう。入れすぎは熱を奪って寒くなります。くれぐれも、入れすぎには注意しましょう。
アイロンがけに
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暑い日のアイロンがけは大変ですよね。スチームアイロンをお使いなら、水を入れる部分に、水と一緒にハッカ油を数滴たらしてアイロンがけをしてみましょう。蒸気が立ち上がるたびに爽やかな香りに包まれます。
お掃除に
拭き掃除には、バケツの水にハッカ油を数滴垂らして清涼感をプラスしましょう。良い香りとともに除菌効果も得られ、すっきりと仕上がります。
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室内だけでなく窓や網戸のお掃除も、ハッカ油を数滴垂らした水で湿らせた布で拭きあげると、さっぱりと綺麗になるのはもちろん、防虫の効果もプラスできます。
毎日のマスク生活にも
今や出かける際の必須アイテムとなったマスク。これにハッカ油で作ったスプレーを1プッシュすると、爽やかで暑さも少し緩和されます。ハッカの清涼感で鼻詰まりが緩和されるという効果も期待できるそう。
「重曹」を使った【置き型タイプ】は防カビ&湿気対策も!
「重曹」を使った置き型タイプは、防虫の他に防カビ&湿気対策にもぴったり!
一日履いた靴や季節もののブーツなど、清潔に保ちたいときには、お茶用の小さなパックに重曹を入れ、ハッカ油を数滴たらすだけ!立派なシューピローになります。それを靴の中や、靴箱に忍ばせておきましょう。
一日履いた靴や季節もののブーツなど、清潔に保ちたいときには、お茶用の小さなパックに重曹を入れ、ハッカ油を数滴たらすだけ!立派なシューピローになります。それを靴の中や、靴箱に忍ばせておきましょう。
余った【エタノール】もお掃除に大活躍
キッチン周りの汚れ落としに
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冷蔵庫や電子レンジなど、キッチン周りの汚れ落としにもエタノールなら安心ですね。消毒用エタノールならそのまま、無水エタノールなら水と7:3で混ぜたものを使って、拭き掃除に使いましょう。
ガジェットや電化製品のお掃除に
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揮発性のあるエタノールは、電気製品など水が使えないところで大活躍します。綿棒などに少量のエタノールをつけ、汚れを掃除しましょう。キーボードやスマートフォン、リモコンのお掃除に最適です。(※エタノールは揮発性があるため、お掃除の際は、必ず換気を行いましょう。)
メイクブラシのお掃除も得意!
水洗いを嫌うメイクブラシも無水エタノールでお掃除できます。ガラス瓶にメイクブラシを洗える分量の無水エタノールを入れ、筆洗いの要領で振りながら汚れを落とします。色が出なくなるまで無水エタノールを入れ替えて洗浄したら、キッチンペーパーの上でアルコール分を揮発させて、終了です。
今年の夏は、手作り虫よけスプレー試してみませんか?
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赤ちゃんにも子どもにも、もちろん大人にも使えるハッカ油やアロマを使った虫よけスプレー。虫よけだけではなく、幅広い使い方ができそうですね。今年の夏は、人にやさしい虫よけスプレーを手作りしてみませんか?
素敵な画像をありがとうございました。