清廉で美しい「苔」。
しっとりとした風情は、日々の疲れを癒やし、目を憩わせます。
一昔前まで一部の愛好者の間で楽しまれていた「苔」は、今では人気の園芸の一ジャンル。特に苔を丸く仕立てる「苔玉」の人気は、国内に留まらず、“Kokedama moss balls”と呼ばれ、海外でも人気を集めています。
出典:www.flickr.com(@Anne-Lise Heinrichs)
海外では「Moss Art」というジャンルが確立されています。
「苔玉」とは
「苔玉(あるいはコケ玉,草玉)」とは、植物の根を用土で丸く包み込み、その周囲にコケ植物を貼り付け、紐などで固定したものです。一見難しそうな印象がありますが、極めてシンプルなもので、誰でも気軽に始められる園芸です。
「苔玉」は、鉢や容器を使わずに作りますので、そのまま器に飾り付けたり、紐などで吊り下げたりと、“緑”のインテリアとして楽しむことができます。
「苔玉」のある風景
「苔」というと、つい“和のテイスト”を思い浮べますが、「苔」は飾り方次第です。和洋問わず、どの空間にでも馴染む懐の深さがあります。また、苔玉で包む植物やアレンジ次第で雰囲気を変えることが出来ます。以下では、「苔玉」の魅力を最大限に引き出した、素敵な「苔玉のある風景」を紹介します。
そのままおいて…
器にのせて…
吊るして…
「苔玉」の作り方
材料を用意しましょう
いざ「苔玉」作りに挑戦!
苔玉の育て方と注意点
「水やり」は乾いたらたっぷりと与えること。
「乾く」の目安は…
苔玉を触ってみてください。苔が乾いている
苔玉を持ち上げてください。水を与えたばかりの時よりも軽い。
この時が水のやりどきです。
汲み置いたお水に玉の部分がつかるようにドボン
乾いた苔玉からは水が浸みこむと泡がでてきます。
泡がとまるまで漬けましょう。
苔玉の「苔」が駄目になってしまうのは、「水分」と「光」の供給バランスの悪さが原因。
室内だけで育てると光量不足になり、その場合に水分が過剰だと「苔」は弱って変色して黒ずんできます。
また光量が多すぎて、水分が不足しても「苔」は弱り、この場合は白く変色して枯れてしまいます。
また光量が多すぎて、水分が不足しても「苔」は弱り、この場合は白く変色して枯れてしまいます。
おわりに
「苔玉」のある風景はいかがでしたか。
光に照り輝く「苔」の緑は実に魅力的。植えこむ植物や苔、また飾り方一つで、「苔玉」の世界は無限に広がります。「苔」は基本的に非常に強い生命力をもった植物です。水やりと光に気をつければ、2~3年の間はそのまま楽しめ、仕立て直せば、また再生します。あなたのオリジナル「苔玉」をぜひ作って楽しんで下さい。
徳島県の勝浦郡にある「山犬嶽」の巨石郡と水苔