じんわり温かい《セルフお灸》で、疲れた体にご褒美を。
お灸の一部「もぐさ」にライターなどで火をつけて、体のツボのところに置くだけ。その部位にじんわりとした熱刺激を与えることで血行が良くなり、不調の原因を解消する効果が見込まれています。
この熱刺激が心地よく、《セルフお灸》にハマる人もたくさん。“お灸女子”と呼ばれるなど、一部の方には欠かせない日課や習慣になっているそう。
貼るタイプのほか、火をつけないタイプもあるので、ぜひ気軽にチャレンジを。《セルフお灸》を楽しんでみましょう。
- 寒さに負けない体を目指す!ゆらぎがちな冬のご自愛ケアキナリノ編集部
そもそも、「お灸」って何だろう・・・?
薬ではなく、人間の自然治癒力(免疫力)で治そうとする東洋医学
お灸は、西洋医学の薬や外科手術といった外的要因から体を治すのではなく、自然治癒を促し体の内側からのアプローチに重きを置いている東洋医学です。なんとその歴史は2000年以上。中国から日本に伝えられ、日本独自の治療方法が確立されていきました。
自然治癒力を高めることによって、体の調子を整える「お灸」。その効能は、自立神経を整えたり、冷え性、頭痛、肩こり、腰痛、また女性特有の生理痛や生理不順など・・様々な不調への改善効果が期待できます。
実は、お灸を置く《ツボ》が、とっても肝心
鍼灸院でプロの鍼灸師が行う一般的なやり方は、体のツボに、お灸の原料「もぐさ」を置き、火をつけて、その部位を温めます。そうすることでツボを刺激するのです。
そのため、鍼灸師は「患者には今どんな不調があり、それを解消する効果的なツボは何なのか」を見極めて施術を行います。
東洋医学では、人間の体に、ツボ(経穴)が365ヶ所あるとされています。東洋医学の“健康”とは、『気・血・水』が滞りなく流れている状態(気:生命活動のエネルギー、血:血液であり、水:リンパ液、汗などの血液以外の体液)のこと。この巡りが交差し、滞りやすい場所がツボとされています。
このツボを刺激することによって、『気・血・水』の巡りを良くし、腸などの臓器の働きを活発にし、体調を整える作用があると考えられています。
市販のお灸で行う、《セルフお灸》のポイント
まずリラックスをした時間に行うことが大切です。
オーソドックスな火をつけるタイプの手順としては、
①位置がズレてしまわないように、《ツボ》の場所にペンなどで印をつけます。誰かが近くにいる場合は、その人にそこを押さえてもらってもよいです。
②そして、ライターなどでお灸に火をつけ、その《ツボ》の場所の上に置きましょう。
それだけなので、簡単ですよね。鍼灸師の場合は、体にお灸を置いてから火をつけますが、セルフの場合は、先に火をつけて部位に置いたほうが安全です。
自分に合ったタイプを選ぼう
【気をつけること】ゆっくり楽しんで、熱い場合はすぐはずしましょう
不調のある部位(適したツボ)に、ほどよい熱刺激をじっくりと与えるのがポイント。火を付ける小さいタイプのお灸は、だいたい火をつけてから5分くらいで火が消えますが、そのあとの余熱も効果に繋がるので、すぐはずさないようにしましょう。
ちなみに、ツボ押しマッサージのように、多少は“痛い”のが良いと思いがちですが、そうではありません。ヤケドしてしまったら本末転倒です。熱い!と思ったらすぐはずしてください。あくまで、じんわり温かく、心地良いことが目安です。
お灸をおきたい!不調にきくおすすめの《ツボ》
肩凝りの方は・・・「肩井(けんせい)」
目の疲れが気になる方は・・「合谷(ごうこく)」
生理痛や冷えで困りの方は・・「三陰交(さんいんこう) 」
便秘など、お腹の不調を感じたら・・「足三里(あしさんり)」
終わりに。
いかがでしたか?とても一人ではできそうにないお灸ですが、実は、身近にあり、手軽に行うことができるんですね。
《セルフお灸》で、体の内面の巡りを良くし、自然治癒力を高めてみましょう。お灸にはリラックス効果やストレス軽減の効果も期待できます。《セルフお灸》で、あなたの疲れた体と心にご褒美タイムをつくってあげてください。
せっかく猛暑の夏が終わったのに、昼間と朝夜との寒暖差が激しくなったことで、体の体調管理がうまくできない。肩こり、冷え性など・・・ところどころプチ不調を抱えているという人も多いのでは?
そんなときに試すものとしておすすめなのが、東洋医学の「お灸」。鍼灸師の先生にお願いするイメージがあるかもしれませんが、最近は身近な薬局などに、市販の自宅で使えるタイプが、たくさん並んでいるんです♪