スキマ時間で手軽に作れる〇〇ブレッド
材料も少なく、発酵もなし。とにかく時短・簡単で、しかもおいしいソーダブレッドやコーンブレッド。イーストのパンとはまた違った魅力があります。そして、軽食代わりにつまめるショートブレッド。いずれも素朴で優しいママの味です。スキマ時間で作れるので、忙しくても大丈夫ですよ。
簡単・時短!サクッとおいしい「ソーダブレッド」
ソーダブレッドとは?
ソーダブレッドとは、イーストの代わりに膨張剤として「重曹」や「ベーキングパウダー」を用いたクイックブレッドの一種。表面はビスケットのようにさっくり、中はしっとりしているのが特徴。アイルランドで伝統的に親しまれるシンプルなアイリッシュ・ソーダブレッドが基本ですが、そのほかにアメリカン・ソーダブレッドもあり、そちらは卵・バター・砂糖・レーズンなどを使ったフレーバーブレッドのようです。
基本のソーダブレッドの作り方
材料について
本家アイルランドのソーダブレッドは、小麦粉・重曹(食用)またはベーキングパウダー・塩・バターミルクの4つの材料が使われます。バターミルクは、ヨーグルトで代用可能。また、小麦粉については、薄力粉オンリーでケーキに近い食感にするのもいいですし、薄力粉と強力粉とブレンドでもOKです。硬めの食感と風味の強さが好みなら、全粒粉をプラスするのもいいでしょう。
STEP1:薄力粉にヨーグルトなどを加えた生地を捏ねずにまとめる
粉類を混ぜ合わせた中にヨーグルトを加えます。生地は捏ねると硬くなるので、切るようにざっくりと混ぜましょう。数回折りたたむ程度でOKです。
STEP2:生地を天板に置き、深めに切り込み(クープ)を入れる
ざっくりまとめた生地を天板にのせ、粉をふって十字に深めの切り込み(クープ)を入れます。あまり成形にこだわらず、ちょっと雑なくらいで大丈夫です。
STEP3:オーブンで焼いて完成!
オーブンで焼いて完成。その日のうちに食べた方がおいしいですが、翌日なら少しレンジにかけるとふんわり感が戻ります。本場では、マーマレードをつけて食べるのが定番のようですが、お好みでスープなど合わせるのもおいしいです。
【ソーダブレッドをおいしく作るコツ】
ソーダブレッドをおいしく作るコツは、まずは捏ねないこと。そして、すぐ焼くのもポイント。長めに置いておくと生地がしぼんで硬いパンになってしまいます。また、表面をならさず、あえて雑に。そうすることで表面に凹凸ができてカリッと、中はしっとり焼き上がります。
ソーダブレッドのアレンジレシピ
バナナとクリームチーズのソーダブレッド
全粒粉と黒糖のソーダブレッド
シナモンシュガーとたっぷりドライフルーツのソーダブレッド
ブルーベリーコンポートのソーダブレッド
米粉とかぼちゃのソーダブレッド
ハーブ&チーズのお食事ソーダブレッド
素朴で甘い香りの「コーンブレッド」
コーンブレッドとは?
コーンブレッドとは、トウモロコシの粉を使った、発酵なしのクイックブレッド。アメリカで日常的に食べる定番のパンですが、とくに11月の感謝祭とその週末に、七面鳥料理とともに楽しむのが習わしです。アメリカでも家庭や地域によって配合や作り方もさまざまで、その自由さもコーンブレッドらしいところ。コーンの素朴で優しい香りと甘み、ホロッとした独特の食感が特徴です。
基本のコーンブレッドの作り方
材料について
トウモロコシの粉は、コーングリッツといわれます。粗挽きのものがコーングリッツ、少し細挽きのものをコーンミールと呼ぶようで、どちらを使ってもOKです。ちょっとワイルドな味がお好きなら、粗めのコーングリッツがいいでしょう。ちなみにコーンフラワーという粉もありますが、これはコーンミールよりも細かな粉で、甘いお菓子のようなコーンブレッドを作りたいならいいかもしれませんね。
STEP1:コーングリッツや小麦粉をふるい合わせる
ボウルにコーングリッツや小麦粉などをふるい入れ、混ぜます。強力粉を加えることで、ケーキとは違った少しどっしりした食感に。
STEP2:卵・砂糖・牛乳・バターなどを合わせ、粉類と軽く混ぜる
卵・砂糖を混ぜ、人肌に温めた牛乳や溶かしバターを合わせます。そこに粉類を加え、泡立て器で軽く混ぜましょう。ダマが残っているくらいでOKです。
STEP3:パウンド型などに生地を流し入れてオーブンで焼く
あとは、パウンド型や耐熱容器などに流し入れて、オーブンで焼くだけ。甘さ控えめなコーンブレッドは、食事にもよく合います。次の日には、温めて食べましょう。
スキレットで焼いてもOK
コーンブレッドは、スキレットに流し入れてオーブンで焼くのもおすすめ。とてもおしゃれで素敵な朝食が楽しめそうですよ。
【コーンブレッドをおいしく作るコツ】
練るように混ぜると硬い生地になってしまうので、泡立て器を使って生地を持ち上げては落とすという作業を繰り返せばOK。ダマが残っている方が、素朴な仕上がりになっておいしいです。
コーンブレッドのアレンジレシピ
材料3つでできる簡単コーンブレッド
低カロリー・低糖質なおからコーンブレッド
スパイシーなメキシカン・コーンブレッド
マヨベーコン・コーンブレッド
チリビーンズとコーンブレッドのキャセロール
軽食代わりにつまめる「ショートブレット」
ショートブレッドとは?
ショートブレッドは、スコットランドの伝統的なお菓子。クッキーは柔らかいバターに砂糖を混ぜて粉を加えますが、ショートブレッドは粉にバターを入れてポロポロの状態にして砂糖を加えていくという逆の工程を取ります。厚みのあるざっくりとした食感は、ショートブレッドならではです。ちなみにショートブレッドの“short”は食感がサクサクしているという意味。
基本のショートブレットの作り方
材料について
基本のショートブレッドは、材料は小麦粉・バター・砂糖・塩の4つのみ。バターをたっぷり使うので豊かな風味ですが、卵も牛乳も使いません。
STEP1:冷やしたバターを小さなさいの目に切る
バターは、小さなさいの目に切っておきます。使う直前まで冷蔵庫に入れておくといいですね。バターはこのレシピでは有塩を使っていますが、無塩バターなら別に塩を用意しましょう。
STEP2:薄力粉にバターを加えてポロポロの状態にし、生地をまとめる
薄力粉などをふるいにかけ、さいの目に切ったバターを入れ、ポロポロの状態にします。そこに砂糖を加え、さっくりと混ぜ合わます。あとは、麺棒などでぎゅっと押すようにして生地をまとめ、冷蔵庫で休ませます。
STEP3:切り分けて穴を開け、オーブンで焼く
生地をスティック状に切り分け、表面に竹串で穴を開けます。有名な市販のショートブレッドがありますので、あの形を参考に。オーブンで焼いて完成です。なるべく低温で焼くと、本場のショートブレッドのように白い焼き上がりになります。
【ショートブレッドをおいしく作るコツ】
ショートブレッドをおいしく作るコツは、バターを冷やしておくこと。もし、作業しているうちに柔らかくなってしまったら、もう一度冷蔵庫で冷やしましょう。また生地が崩れやすいので、カッティングはキッチンペーパーの上で行い、そのままオーブンへ。焼き上がりも崩れやすいので、冷めてから触れましょう。
ショートブレッドのアレンジレシピ
パルミジャーノ・レッジャーノのショートブレッド
生姜チョコショートブレッド
抹茶と小豆のショートブレッド
和三盆のショートブレッド
植物油で作る きなこのショートブレッド
ココナッツオイルと小麦ふすまの塩ショートブレッド
発酵なしでパンやおやつを手作りしましょう!
発酵なしで簡単・時短でできるソーダブレッド・コーンブレッド・ショートブレッド。忙しいときや急に食べたくなったときにも、すぐに作れてすぐに食卓に出せるうれしいお役立ちブレッドたちを、ぜひメニューに取り入れてみませんか?
こちらは、バナナやクリームチーズを使ったアメリカン・ソーダブレッド風のアレンジ。粉を混ぜてから焼き上がるまで30分程度という簡単さ。朝食にもおやつにもおすすめのソーダブレッドです。