料理家、雑貨店オーナー、木工作家、イラストレーター、音楽家など14組の方たちの台所と暮らしぶりを紹介したムック本。台所仕事を生き生きと楽しむ様子が紹介されていて、美しく整えられた台所づくりの参考になるというより、台所本来の魅力に出合えるような1冊です。

調理器具や食器、カトラリーなどの収納の工夫など、今すぐ、自分の台所にも取り入れられそうなヒントもたくさん！

こちらの本に登場する台所を楽しんでいる方たちが愛用しているキッチン用品の紹介特集はとても実用的。機能性が高いうえ、かたちも美しく、手に取るたびにテンションがあがりそうなものばかりですよ。

古さや狭さを、知恵と工夫で乗り越え、使いやすく、自分らしく表現した13人の台所を紹介した「働く台所」。最新のシステムキッチンのようにピカピカではなく、使い込まれ、味わいが出たキッチンを集めています。

自分の好きな物、大切な物を並べ、隅々まで自分の意識を行き渡らせていることを感じさせる台所は、まさに自分だけの城といった雰囲気。台所の収納術や頼りになる調理器具、台所の主たちの愛用スポンジなど、すぐに参考にできる情報もたっぷり。

古いものに手を入れて、使い続けることの素晴らしさを堪能できる1冊です。

素材を生かしたシンプルな料理レシピも必見。カラフルな野菜は、それだけでもおもてなし料理になりますよね。うつわ選びや盛り付けなども勉強になりますよ。

登場する台所も、うつわも、そしてお料理も、なんだか昔、おばあちゃんのお家で見たことがあるような懐かしさを感じるものが多く、パラパラ眺めて、写真集のようにも楽しめます。

朝日新聞のウェブマガジン「＆w」の創刊と同時に連載がスタートした、文筆家の大平一枝さんの人気エッセイを書籍化。大平さんが東京に暮らす50人を取材し、台所にまつわるエピソードをまとめたビジュアルブックです。現在は同メディアで「東京の台所2」が連載されていますよ。

本書には訪問した家の住人の方は登場しませんが、台所の写真から感じ取れる生活感をはじめ、大平さんの文章、そして住人のプロフィールから、その方の人生模様が浮かび上がり、とても魅力的に思えてきます。

あなたもちょっと俯瞰して自分の台所を見てみると、本書のように「自分の生き方」が反映されていることに気づくかもしれません。モデルルームのようなキッチンも素敵ですが、肩ひじ張らない等身大の台所に、安らぐような感覚を覚えますよ。

料理上手、暮らし上手の6人が教える、料理の段取りや、道具選び、意識作りなど台所まわりの10のマイルール。自分が台所で心地よく過ごせるように考えたルールは、具体的で誰でもすぐに取り入れられるものばかりです。

例えば、料理家・ワタナベマキさんのマイルールは、道具は小さいものを使う、スタッキングできるものを選ぶ、料理のついでに塩もみしておく、などなど。ワタナベさんによると、料理では「大は小を兼ねる」ではなく、「小は大を兼ねる」。包丁やまな板なども小さいものを選び、コンパクトで手に馴染むものを使う方がラクに作業できるそう。

2019年、NHK・Eテレの番組「趣味どきっ！」で取り上げた「人と暮らしと、台所」放送回の教材テキスト。大好評で、2020年にアンコール放送されていました。「趣味どきっ！」は、様々な趣味を、その道の第一人者を講師に起用して教えてくれる番組です。

「人と暮らしと、台所」では、知恵と工夫がたっぷりの、8組の達人たちの、機能的で快適な台所を紹介。食べることを大切に毎日を営む人たちの台所は魅力に溢れています。

取り上げられているのは以下の8組の達人たち。
料理研究家・有元葉子さん
陶芸家・大谷哲也さん・大谷桃子さん
建築家・中村好文さん
北欧ジャーナリスト・森百合子さん
料理研究家・コウケンテツさん
米農家・山﨑宏さん・山﨑瑞弥さん
編集者・武井義明さん
料理家／文筆家・高山なおみさん

それぞれの人生や暮らしぶりにも触れることができ、台所だけではなく登場する達人たちの人柄にも惹かれること間違いなし！台所で過ごす時間について、じっくりと考えるきっかけになりそうです。

2021年夏には、最新シリーズ「人と暮らしと、台所～夏」が放送中。

高橋みどりさん、野村友里さん、樋口直哉さん、德田民子さん、渡辺有子さん、阿部勤さん、江口宏志さん、瀬尾幸子さんが登場します。9月29日まで、毎週水曜日に放送予定です。