こだわりが詰まった、建築家の自邸を見てみたい!
今回は、「世界的建築家の自邸」を取り上げている本をピックアップ。
アルヴァ・アアルト、アルネ・ヤコブセン、ルイス・バラガンといった名だたる建築家が、誰かのためではなく自分と家族が心地よく過ごすためにつくりあげた自邸。それらの本から、あなたにとって理想の住居が見えてくるはずです。
インテリアの参考にしたり、アート気分を高めたりとページをめくるたびに、刺激を受けてみてはいかがでしょう*
- 寒さに負けない体を目指す!ゆらぎがちな冬のご自愛ケアキナリノ編集部
アルヴァ・アアルトの自邸へ。
AALTO 10 Selected Houses アールトの住宅
北欧建築家7人の、自邸と別荘へ。
北欧モダンハウス: 建築家が愛した自邸と別荘
北欧を代表する7人の建築家――
グンナー・アスプルンド
アルヴァ・アアルト
アルネ・ヤコブセン
モーエンス・ラッセン
ヨーン・ウッツォン
アルネ・コルスモ
スヴェレ・フェーン
の自邸、別荘を集めた1冊。
7人がどのように交流していたか、誰が恩師であったかという関係図もあり、彼らの背景にある人生を垣間見ることもできます。
写真集というよりも、建築家である彼らをもっと身近に感じられるようになる図鑑のような1冊です。
ルイス・バラガンの自邸へ。
ルイス・バラガン バラガン自邸 1947-48(世界現代住宅全集)
メキシコを代表する建築家、ルイス・バラガンの自邸を紹介した1冊です。1988年に亡くなるまで、実際に住んでいた終の棲家。2004年には、ユネスコの世界遺産にも登録された名建築です。明るい黄色やピンクといった鮮やかな色を使った壁など、メキシコの強い太陽の光にも負けないアーティスティックな美しさを感じます。
谷尻誠の自邸へ。
Casa BRUTUS 2021年 2月 [MY HOME 2021 新しい家のつくり方]
アートや建築好きな方からも絶大な支持を得ているマガジンハウスの雑誌「Casa BRUTUS(カーサブルータス)」。今年2月の特集号は、これまで140邸以上を手がけてきた建築家、谷尻誠氏が2020年に完成させた自邸がテーマです。
美しい室内の写真だけではなく、家全体の構造、建材、生活動線、目線の高さなど細かな設計のこだわりにも触れています。使われている家具や水栓、カウンタートップなどのカタログも同時掲載。製品名や問い合わせ先が分かるので、「自分のお家にもほしい」と思ったら、早速アクションを取れます。
100㎡の空間をほぼ仕切りなくワンルームとして使っている谷尻誠邸。その居心地の良さの秘密が分かります。
日本の建築家24人の自邸へ。
建築家のすまいぶり
建築家の中村好文氏が建築家の住居に足を運び、まとめあげた訪問記。
阿部 勤、神家昭雄、大谷弘明、吉良森子、古谷誠章、上遠野 徹、納谷 学・納谷 新、田中 玄、小林 武、小玉祐一郎ら・・・24人の建築家の自邸を紹介しています。
中村好文氏の手書きの間取り図が添えられており、分かりやすく解説されていることも大きな魅力。光の取り入れ方やインテリアなど、参考にできるところがたくさんありますよ。すこしずつ、大切に読み進めたくなる本です。
※中村好文氏の自邸は紹介されておりません。
日本の建築家10組の自邸へ。
モダンリビング No.256 建築家の自邸
“新しい生活を創る新しい住居の雑誌”として1951年に創刊した雑誌「モダンリビング」。創刊70周年記念号となる本誌は、日本を代表する建築家の自邸の特集号です。自然光やゾーニングなど、緻密な計算のもとで心地よい生活空間がつくりあげられているということがよく分かります。
取りあげているのは、こちらの10組の建築家。
1.谷尻 誠+濱谷明博
2.津田 茂
3.成田和弘+成田麻依
4.永山祐子
5.間田真矢
6.横堀健一+コマタトモコ
7.城戸崎博孝
8.グエナエル・二コラ
9.八木正嗣+八木このみ
10.阿部 勤
そのほか、藤森照信氏が語る日本の住宅史や、70人の建築家・クリエーターに聞いた「あなたにとっての住宅とは」の答えなど、見どころがたっぷり。「住まい」についての理解が深まること、間違いなしです。
藤井厚二が自邸として設計した、聴竹居(1928年)へ。
聴竹居: 藤井厚二の木造モダニズム建築
みなさんは「聴竹居(ちょうちくきょ)」をご存じでしょうか。戦前、先駆けて木造モダニズム住宅を建てたとされる代表作です。今では建築重要文化財となっています。
この「聴竹居」の設計を手掛けたのが、建築家の藤井厚二(1888-1938年)。藤井氏が理想の住宅を作るために、実験住宅を4軒も建て、その後「聴竹居」をつくりあげました。
本書は、その「聴竹居」を隅々まで知ることができるガイドブックのような1冊です。四季折々の「聴竹居」の美しさを堪能できる口絵は必見。
屋根やひさしといった建物はもちろん、和紙や障子、置物や香合など、細やかなしつらえまで堪能できます。日本の空間美について、あらためて気づくことができる本。
今も京都府大山崎町に佇む「聴竹居」。いつか、実際に訪れてみたい建物になりそうです。
最後に
こうした素晴らしい住まいをお手本に、私たちも「理想のおうち」を少しずつでもつくっていけるといいですね。
アアルトが40年間住んだ自宅が載った1冊。
穏やかな光を感じる、たくさんの写真は、アングルもさまざまでまるでその場にいるかのような臨場感があります。布や木をつかったインテリアを多用し、ナチュラルな雰囲気が溢れている様子にうっとり。