暮らしを整えるきっかけを与えてくれる本、あります
- 寝るとき何着てる?心地よい睡眠へと誘うパジャマの話キナリノ編集部
PART1.これまで意識していなかった人も片づけに目覚める本
『【普及版】あした死んでもいい片づけ 実践!』
『簡単に暮らせ』
■ちゃくま『簡単に暮らせ』(大和書房)
日常の「こうすれば簡単」「これを省けばシンプル」といった気付きを、読みやすく分かりやすく文章化して伝えてくれます。“消耗品は同じ銘柄を買い続ける”、“水切りかごは必要か?”など、ひとつひとつは小さな気付きも、こうしてリストアップしてテキスト化されるとすんなり頭に入ってくるからありがたい!人によっては当たり前、知っている、と思う項目も含まれているとは思いますが、気になった項目から気軽に真似して自分に合わなければ続けなくても良い、この手軽さが良いのです。具体的な工夫について書きながら、常に根底に流れている「思考をシンプルにしたい」という願いが力強く、暮らし方について考えるきっかけを与えてくれる本でもあります。
筆子『書いて、捨てる! モノと心の"ガラクタ"を手放せる4つのノート』(大和出版)
物も、気持ちも、「手を動かして書く」ことで捨てられるという本書。物を捨てるだけではなく、心も整理しようといういう切り口が斬新です。例えば頭の中の不用なものを片づける方法として紹介されいてる「ブレインダンプ」。脳(ブレイン)からすべての情報を出し尽くし、不要なものを捨てる(ダンプ)手法を具体的に説明してくれています。準備するのはノートと筆記具だけ、手順も簡単でとにかくすぐにやりたくなること請け合いです!他にも不用な買い物を捨てる『管理ノート』、ネガティブな気持ちを捨てる「ストレスノート」など、書いて捨てるアイデアが満載です。
『心の中がグチャグチャで捨てられないあなたへ』
■ブルックス・パーマー『心の中がグチャグチャで捨てられないあなたへ』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)
“自分にとって本当に大切なものを残す”という趣旨の片づけ本が多い中、この本は処分するものにフォーカスし、「ガラクタ」「ガラクタ」のオンパレード!読むうちにむしろ清々しい気持ちになってきて、どんどん処分がはかどります。とはいえ、何でもかんでも捨てるよう乱暴に言っているわけではありません。捨てられない原因を心理的な面から分析し、物から解放されることを最終的な目的としています。そんな心の中のしがらみから根こそぎ捨てる方法はなんとも爽快!リバウンドの心配もありません。さて、あなたは読んだ後どれだけの物が「ガラクタ」に見えるでしょうか……。
PART2.穏やかな気持ちで家事に向き合える本
『自分の機嫌は「家事」でとる』
■『自分の機嫌は「家事」でとる』(主婦の友社)
「もの」で満たされることがあるのと同じように、「こと」で満たされた経験を誰しも持っていることでしょう。日々を満たす「こと」、その最たるものが“家事”ではないでしょうか。面倒、苦手、時短といった側面で捉えられることも多々あります。しかし、手間をかけて時間をかけて家事をすることで満足感を得られることもある、それはみなさまご存知の通りです。この本は、毎日の家仕事を楽しむ達人達の実例集です。家事上手さんの工夫や暮らし方はキラキラと軽やかで、自然と自分も手を動かしたくなりますよ!
『帰りたくなる家』
■山﨑美津江『帰りたくなる家』(婦人之友社)
元祖スーパー主婦・山﨑美津江さんが、長年の経験に裏打ちされた「片づく家の生活メソッド」を伝授します!山﨑さんの魅力は、地に足のついた堅実な暮らしぶりと、押し付けがましさがない誠実な語り口。そして時間をかけて掘り下げられた家事の深さにあります。「まずは『床見え』を目指す」、「しまいやすく、取り出しやすく」、そんな「えっ、基本中の基本では?」と思うような項目も、山﨑さんの手にかかれば驚くほど新鮮!考え方や心構えから、具体的に家を整える方法、便利な道具まで、長く真剣に家事に向き合ってきたからこその充実の内容です。
『お坊さんが教えるこころが整う掃除の本』
■松本圭介『お坊さんが教えるこころが整う掃除の本』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)
掃除を通して心を整えることの大切さを教えてくれる本です。お寺って本当に埃ひとつなく清潔ですよね!お坊さんにとって場を整えることは心を磨く修行なのだそうです。なぜ心が整うのか、仏教の教えをベースに分かりやすく親しみやすく書かれていて、“この内容を実践すれば心が穏やかになりそう”、“私もここに書かれているような気持ちを味わってみたい”きっとそう思うことでしょう。日々の簡単な掃除でも、ちゃんと意識を向けて丁寧にやるとより充実するんだ!そう気づくことで毎日の家事がより楽しいものへと変わっていく、家事が"身に付く”1冊です。
『毎日、無理なく、機嫌よく。』
■香菜子『毎日、無理なく、機嫌よく。』(すばる舎)
モデルにデザイナーと幅広く活躍している香菜子さん。さぞお洒落な生活をされているに違いない……、そう思って手に取ったら、いい意味で予想外でした。どこにでもいるような働くお母さんの日常に、おおいに共感!「丁寧な暮らし」にこだわりすぎず、無理がなく、それでいて心地よく過ごせる家事のバランスがお見事です。香菜子さんのとことん自然体な姿に、自分ももっとノビノビ自分らしく家事ができるんじゃないかしら、日々の家事で毎日をもっと楽しく過ごせるんじゃないかしら、そんな希望がむくむくと湧いてきます。
PART3.日々の家事にモチベーションが下がりがちなあなたに
『ずらり 料理上手の台所』
■お勝手探検隊『ずらり 料理上手の台所』(マガジンハウス)
よその家の台所って、気になりますよね。しかも料理上手さんのものとなると尚更です。この本では料理家やコーディネーターなど、料理好き21名の台所が多くの写真付きで紹介されています。料理が好きな人々に大切に使われているだけあって、どれも個性的で魅力的!便利な道具や工夫された配置、使い込まれながらも手入れの行き届いた空間は、見ているだけで片づけたい欲を刺激してくれます。今時のシステマティックな“キッチン”よりも、昔ながらの流しにコンロの“台所”が多く紹介されているのもポイントです。表紙の写真を素敵だなと思った方は、きっと中身も気に入っていただけるのではないかと思います。
『丁寧に暮らしている暇はないけれど。時間をかけずに日々を豊かに楽しむ知恵』
■一田憲子『『丁寧に暮らしている暇はないけれど。時間をかけずに日々を豊かに楽しむ知恵』』(SBクリエイティブ)
「きれい好きの人は気がついた時に掃除が出来るけれど、ズボラな人は『決め事』にしてしまわないと綺麗をキープ出来ない」。そう言われるとシュンとしてしまいそうですが、この本は「だからこそ、考えなくても続くようなルールを決めてしまいましょう!」という前向きで建設的な1冊です。ひとつずつのルールに写真とコラムを添えて、これなら私もやれそう、やってみたいと思うような提案が散りばめられています。タイトルの通り、“丁寧至上主義”ではない柔軟なスタイルが、気楽に楽しく家事ができそうな明るく清々しい気持ちを連れてきてくれることでしょう。
『直しながら住む家』
■小川奈緒『直しながら住む家』(パイインターナショナル)
築40年の和風住宅に暮らす文筆家・小川奈緒さんが、DIYとリノベーションで自宅をアップデートしながらの暮らしを写真と文章で綴ります。DIYは初心者、仕事も忙しい、そんな小川さんが自ら家に手を入れるのは、自分の手でより自分好みの家に変わっていくのが楽しいから!古家やリノベーションに興味がある人はもちろん、そうでない人にも“家を心地よくするために自分の手を動かしたい”、そう思わせてくれる1冊です。
『台所の工夫』
■『台所の工夫』(地球丸)
写真を見ているだけでうっとり!料理研究家の台所にお邪魔してじっくり見せてもらうような贅沢な本書は、モチベーションアップにぴったりです。ショールームのようなシンプルに整ったキッチンではなく、日々使い込まれた機能美に溢れた台所がバラエティ豊かに登場します。狭くても、古くても、工夫と愛着でこんなにも居心地よく素敵になるなんて!自分の台所にじっくり向き合ってみたくなる1冊です。
PART4.頭の中から整う片付け読本
『なかなか自分で決められない人のための「決める」技術』
■柳生雄寛『なかなか自分で決められない人のための「決める」技術』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)
片づけが億劫になる原因のうち意外と大部分を占めるのが、「決める」ことの大変さです。“これは要るか要らないか”、“要るならどこに収納するか”、“要らないなら何ゴミに分別するか”。片づけに限らず、家事は小さな決断の連続です。しかも、だれにでも当てはまる正答が無いから難しい!この本は、「決める」ことを精神論ではなくロジカルに解説してくれるテキストです。「『決める』と『思う』は違う。行動までできてはじめて『決めた』と言える」、著者の言葉です。直接片づけについて書かれた本ではありませんが、この本の目指すところは、日々の家事にも活きてくるに違いありません。
『お金を整える』
■市居愛『お金を整える』(サンマーク出版)
「お金は、冷蔵庫の中で腐る」!確かに時間にゆとりがないとき、心に余裕がないとき、ごちゃごちゃと荒れてくるのは冷蔵庫とお財布の中かもしれません。この本は、お金の流れを整えることで生活を整える方法を提案してくれる本です。読めば“カードを減らす”、“休眠口座を解約する”など、なんとなくモヤっとしていながらもそのままになっていた事を、今すぐ解決しよう!という気持ちになりますよ。そして、ここで身に付く「整える力」は、お金を整える以外のところでも威力を発揮するはずです。まずはお財布の中から、整える快感を味わってみませんか。
『あした死んでもいい身辺整理』
■ごんおばちゃま『あした死んでもいい身辺整理』(興陽館)
ごんおばちゃまの本2冊目のご紹介になります。『あした死んでもいい片づけ』では“物の整理”について書かれていましたが、本書では“形の無いもの”の整理について丁寧に書かれています。「人間関係の精算をする」、「お金の精算をする」、「WEBの精算をする」……。どうですか、気になりませんか?実は形が無いものの方が整えにくく、長い時間をかけて積もり積もった“目に見えない何か”が頭の片隅で常にモヤモヤと気に掛かるもの。しかし、そんなモヤモヤこそ1日でも早く整えて、頭の中の風通しを良くしたいものですね。
『片付け脳』
■加藤俊徳『片付け脳』(自由国民社)
片づけられないのは「脳」のせい、脳を鍛えることで自然と片づけられるようになる、という本書。この“根本的に改善できる”感じ、そそられますよね!希望の光が見えます。まずはあなたの「片づけられない脳」がどのタイプか、チェックリストで8つのタイプに分類します。そして鍛えるべき「脳番地」を割り出したら、具体的な脳のトレーニングへと続きます。トレーニングと言っても、「電車ではスマホではなく車窓を見る」など日常に簡単に取り入れられるものばかり。自分では分からない脳の弱点を見つけて鍛えるなんて、なんだかレベルアップの修行のようでワクワクしませんか?
PART5.何から手をつけていいかわからない人へ
『1日5分!お片付けノート』
■moca『1日5分!お片付けノート』(扶桑社)
1日5分×3週間、この本に書いてある通りにするだけで「片づけられる人」になれる!そんな夢のような話がここにあります。“片づけるとはこういうことか!”という感覚を実感することで、3週間過ぎた頃には新しい習慣が身についている自分に驚いてしまうことでしょう。すでに毎日の片づけに苦労していない人には物足りないかもしれませんが、まず何か始めたいけれど何をすればいいか分からない、そんな人のファーストステップに最適な1冊です。
『21日間で部屋がきれいになって人生が変わる! 実践式片づけノートBOOK』
■伊藤勇司『21日間で部屋がきれいになって人生が変わる! 実践式片づけノートBOOK』(宝島社)
ワークショップや自己啓発が好きな人に特におススメなのが、こちらの1冊です。書き込みワーク+実際の片づけをワンセットで、毎日1箇所取り組むと21日で終わるワークブック形式になっています。このワーク部分が案外骨太なのです!書く項目が多い日や、じっくり自分に向き合わないと答えられない設問に出会うことも。だからこそ、やり切った時の効果と満足感は絶大です。やる気もあるし片づけも嫌ではないけれど、やり方が分からない、もっといいやり方を身に付けたい、そんな人は是非このワークに取り組んでみてはいかがでしょうか。
『なかなか捨てられない人のための鬼速片づけ』
■吉川永里子『なかなか捨てられない人のための鬼速片づけ』(アスコム)
片づけ以前に物があふれて途方にくれている……そんな人には、この本を!すぐに始められて、書いてある通りに作業するだけでスピーディに物を減らすことができるはずです。著者自身が工夫して頑張って物を減らした様子が伝わって来て、励みになるのはもちろん、同じ片づけられない立場からの言葉には素直に従ってみようと思わせる説得力があります。シンプルな方法で目に見えて効果が出るので、何か始めたい時の最初の1冊にぴったりです。
『片づけのプロが教える心地いい暮らしの整え方』
■下村志保美『片づけのプロが教える心地いい暮らしの整え方』(三笠書房)
雑誌やブログに出てくる片づけ方法をそのまま真似してもどれもうまくいかない人に読んで欲しいのがこの1冊。“利き脳”の4つのタイプ別にそれぞれ合った整理・収納を提案してくれています。片づけられない原因がどこにあるのか探りながら、自分に合った楽に続く片づけを知ることができますよ。「捨てる物を決めるのではなく、残す物を選ぶ」など、同じ“物を減らす”目的でも捉え方を変えるだけでこんなに軽やかに!「理想の状態を作り出して『やらせ写真』を撮ろう」、ワクワクしますね!
■ごんおばちゃま『【普及版】あした死んでもいい片づけ 実践!』(興陽館)
カリスマお掃除ブロガー“ごんおばちゃま”が、自分自身の経験をもとに「人生最後の大掃除」をレクチャーします!何冊片づけ本を読んでもうまくいかなかったという人も、この本を読めば再度片づける力が湧いてくることでしょう。表紙には「生前整理」の言葉が添えられていますが、この本は決して死んだ後のための片づけの本ではありません。長年の生活で積もり積もった不要なものをすっかり手放して、明日から何倍も暮らしやすく穏やかな日々を送りましょう、というごんおばちゃまからの提案です。もちろん覚悟の片づけですから、今日明日で終わる内容ではありません。しかし、心構えから具体的な片づけ方法、さらには中途半端で投げ出してしまわないための工夫までぎっしり詰まったこの本が手元にあれば、必ずやり遂げられる気がします。ごんおばちゃまが実際に「こんなに暮らしやすくなったよ!」と教えてくれる喜びの声が何よりのカンフル剤です。