頭の中を言葉にするのは難しい
新しい企画を練る時、せっかく良いアイディアが浮かんだのにうまく言葉でまとめられない、入り口からアイディアが広がっていかない、という経験をしたことはありませんか?
また、迷いや悩みが生じた時、自分の気持ちがよくわからなくてモヤモヤすることもありますよね。頭の中を整理して、アイディアや本当の気持ちを正確に掴むというのは案外難しいものです。
頭の中を見える化する「マインドマップ」とは?
私たちの頭の中では何かのきっかけがあると、その「何か」から自然と連想を広げ始めます。ひとつの連想からまた違うことが連想されるという繰り返しによって、だんだんと考えががまとまっていきます。
小さなアイデアを広げていったり、悩みという入り口から本心を探っていくことも、連想と言えるでしょう。ですが頭の中だけで、目まぐるしく変化していく連想の一つひとつを覚えているのは至難の技です。せっかく浮かんだ初めのきっかけすら忘れてしまうこともあるでしょう。
そこで、「マインドマップ(R)」を使ってみましょう。マインドマップとはイギリスの著述家トニー・ブザン(Tony Buzan)が提唱した、頭の中を見える化したようなノート術のことです。
マインドマップがもたらすメリット
マインドマップに中心となるテーマから放射状に思い浮かんだ感情や連想をどんどん書き込んでいきます。ひとつのテーマに対して全体を俯瞰して見ることができるため、物事の関連性を掴みやすいというメリットがあります。また、結論に至るまでのプロセスが一目瞭然になります。
さらに、通常のメモやノートとは違い、色や絵、イメージ図も書きこむことによって記憶に残りやすく、ぱっと見ですぐに認識できるのが特徴です。
マインドマップのはじめ方・作り方
大きめの無地のノートを用意する
まずは大きめの無地のノートを用意しましょう。見開きの中心に主題となるテーマを書きます。テーマを書いたらそこから連想されることについてブランチ(枝)をのばし、思い浮かんだ言葉やイメージ図を書き込みます。
マインドマップ自体の出来栄えにこだわる必要はなく、頭に浮かんだ色や言葉を忠実に再現することを意識しましょう。そして、ブランチ(枝)からブランチ(枝)を伸ばす作業を繰り返します。
「思考のプロセスを書く」ことを意識する
マインドマップで大切なのは結論ではなくそこに至るまでの思考のプロセスです。何の関連性もないような言葉でも、ブランチ(枝)を増やして、素直な気持ちで書き出していきましょう。
色やイメージも忠実に書き出すこと
うまく言葉にできなくとも頭にイメージできた色や図、マークなどがあればそのまま書き出します。それらはより自由な連想を助け、記憶に残りやすくする効果があります。
連想を否定しないこと
マインドマップを書く際は、自由に連想していくことが大切です。「どうせできない」とか「現実的じゃない」などと否定してしまうと、そこで連想がストップしてしまいますよね。まずは否定せずに、自分の中に浮かんできた言葉やイメージをそのまま書き出すことを意識しましょう。
マインドマップで俯瞰してみよう
連想される言葉やイメージを全て書き出したあとは、全体を俯瞰して眺めてみましょう。すると、特に大事な部分が見えてくるでしょう。大事な部分には大きくマーカーを引き、目立たせることで見える化しましょう。
仕事であれば大事な部分を起点としてさらにアイディアを詰めていけば形にしやすいでしょう。自分の気持ちなら大事な部分というのは傷つけたり見て見ぬフリをしてはいけない所になります。
自分の気持ちや頭の中を俯瞰するのは難しいことですが、マインドマップであれば全体が俯瞰しやすくなります。全体を眺めることによって今の状態を正しく把握し、解決策や新たな考えを導きましょう。
自由で素直な連想から新しい道が見えてくる
自分の頭の中で考えたことなのに整理して言葉にするというのは案外難しいものですよね。それ以上に、常識や固定観念に囚われず自由に連想を膨らませること自体、大変難しいことなのかもしれません。
仕事でも自分についてでも、まずはマインドマップで自由に連想をつないでみましょう。何の関連性も無いようなところから、新しいアイデアを生み、新しい自分を見つけられたら素晴らしいことですね。