ぼうっと空を眺めて
空を眺めていたい。心理と効果
心の乱れからリラックスを求めて
空を見上げると、気分が穏やかになり明るくなる効果が期待できます。太陽の光が溢れる空、自然を眺めていると、脳内のセロトニン分泌量がアップ。心のバランスが安定して、ネガティブな感情を少し手放せるはずです。
イライラからクールダウンを求めて
心がイライラに支配されていると、自分で自分のことが嫌になりますよね。そんなイライラを大きな空へと放つように、人は空を見上げるのかもしれません。ちょっとした気分転換の時間になります。
美しい青空。青色には鎮静の効果があるとされ、気分を落ち着かせ興奮を抑える効果が期待できます。美しい空の風景は脳内のエンドルフィン分泌を促進。このエンドルフィンは鎮痛効果があり、体内のモルヒネとも表現されるんです。一緒に分泌されるドーパミンは、恐怖記憶を抑制する効果が。イライラの元の記憶を薄れさせてくれます。空はクールダウンにぴったりなんですね。
悩みごとからの解放を求めて
あれこれと思い悩んだときにも、思わず空を見上げてしまいますよね。空には答えなんて書いていないのに、ぼうっと空を眺めては、「自分の悩みは空の大きさに比べたらちっぽけだ」なんて思ってしまいます。でも不思議と、その考えこそが「大したことじゃない、頑張ろう」と思わせてくれるときもあります。
光や色から癒やしを与えてくれる空を見ていれば、心が休まる時間になりますね。あれこれと悩んだりさまざまな作業に向かうとき、わたしたちの脳では思考や計算を担う左脳がよく働いています。空を見てぼうっとすることで、普段の左脳優位もちょっと休憩。空を見てイメージを膨らませ、創造やひらめきを担う右脳を働かせましょう。悩み事も意外な解決策を思いつくかも。
ぼうっと空を眺めてしたいこと
雲の形や風のにおいを愛でる
空に浮かぶ雲がお菓子や動物の形に似ているのを探す遊びは、幼い頃はよくやりましたよね。視覚的な情報から別のものを思い描く、その先のストーリーを思い浮かべるのは、右脳を働かせるのにもいいですよ。刻一刻と形を変える空は、一瞬として同じ風景はありません。空の青さや雲の流れていく行方、風の音など、自然を思い切り感じましょう。
虹や鳥などの訪問者を待ってみる
空には予期せぬ訪問者が登場する場合も。虹が出たり鳥が親子で飛んでいったり、飛行機や飛行船が現れるかもしれない。ちょっとした空の表情の変化が趣を色濃くし、なんだか得した気分に。そんな小さな喜びが、セロトニンなどの幸せホルモンをたくさん出して満たされた時間になります。
自分を見つめる
瞑想する時間としてもおすすめ。難しいことは考えず、まずは呼吸に集中するところから始めましょう。いろいろと頭に考え事は浮かぶけれど深堀りはせず、悩み事は悩み事のまま受け入れ、また呼吸に意識を戻します。そうして、今ここにいる自分を強く感じましょう。自律神経の調子を整えるのにも効果がありますよ。
大切な人を思い出す
気持ちの良い青空を眺めて大切な人に感謝してみませんか?幸せホルモンのオキシトシンが最も出るとされるときが、人や動物とスキンシップしているとき。抱擁ホルモンや思いやりホルモンともいわれ、「ありがとう」という思いと一緒に相手を思い出すことでも分泌するそうです。脳への軽い刺激がきっかけになるので、空を眺め軽くストレッチなどをするとさらに良いですよ。
夕暮れや夜空も
真っ青な空だけでなく、どこか切ない夕暮れの空やロマンチックな夜空も、ぼうっと眺めて過ごすと自分を癒す時間になります。特に夕日のオレンジには、癒やしを与えて気分を穏やかにし、明日のやる気が湧いてくるプラスの力があるといわれますよ。夜空には心を鎮める効果が。時間帯としても副交感神経が優位にあり、静寂と暗闇の中で安らげる一時になります。
自分を責めるのはナシ
空を眺めてぼうっとする時間。その恩恵を最大限に受けるために守りたい約束事が、"自分を責めない"ことです。日々の出来事を思い出しても、答え合わせをしたり自分を責めたりする時間にしてしまっては、心はますます休まりません。あるがまま受け止め、いつもより少し気楽に捉えられることが理想ですよ。
空を見上げるとき、ストレスを感じて心が乱れているのかも。緊張で張り詰めていると空を見上げる余裕さえないけれど、そんなときに与えられた自由な時間は、張り詰めていた糸が一気に緩んでぼうっとしますよね。その落差さえ心が乱れる理由になる場合もあります。