昨今よく取りざたされるマウンティング、ご存じですか
さりげなく自分の優位性をアピールするワードが散りばめられた、こうしたマウンティングを取る発言は、巷で「マウントワード」と呼ばれています。
近年SNSなどでよく取りざたされるようになり、その「マウントワード」に傷ついている人が多いことが、顕著に感じられるようになってきています。
- 寒さに負けない体を目指す!ゆらぎがちな冬のご自愛ケアキナリノ編集部
日常で「マウントワード」を言わないよう、意識してみませんか
意図してないのに…どうして言ってしまう?
いつの時代でも、人は自分とだれかを比較したがる心理を持っています。特に自分に自信がない人は、好意を持てない相手に対して、自分のポジションが、相手より上にあるということを確認したがるものなのです。
「マウントワード」を言ってしまう人には、そのような特徴が見受けられます。
他人に自分を認めてもらう承認欲求を満たして、安心したい――。そういった気持ちが隠れていることが多いです。
する側は無意識、されていると感じる側は元々相手に好意的ではない場合も
ただ、言われた側が「マウンティングされている」と感じても、言った本人は自分にとって嬉しいことやときめくことの共有のために言ってしまったという無意識の場合も。悪気があるとは限りません。
また、「マウンティングされている」と感じた、言われた側においても、気にせずに、相手を「あなたってすごいね」「よかったね」と褒めることができれば楽ですよね。どうしてそう思えないのか・・・それは、元々相手を好意的に見れていないから、という可能性も。
お互いに、口調やそのときの雰囲気、そうしたいろいろな流れのなかで感じるものは“さまざま”だと気に留めておくことが、大切です。
本記事の最後に、【心の処方箋】として、マウンティングされた方へのアドバイスをお付けしました。あわせてご参照ください。
口に出しやすい、気を付けたい《マウントワード集》
「○○さんは、~~~なんだからいいよね。私なんて□□□だから」
マウントワードのなかでもよく見られるのが、こちらの自虐的な発言。
気にかけたいのは、とくに「私なんて□□□だから」の、“□□□”で、どんな言葉を言うかです。この「私なんて」の後に続く言葉では、シンプルに『相手>自分』を示すべき、会話の流れなのですが・・・
例えば、
「○○さんは専業主婦だからいいよね、私なんて仕事が忙しくて遊ぶ暇がない」
「○○さんの家は、掃除しやすそうでいいですね。私なんて家が広くて大変」
「○○さんは~~系な服も似合っていいよね。私なんて上質素材じゃないと肌に合わなくて、このブランドの服ばかり・・」など。
一番上の例では、一見羨ましがっているようで、「専業主婦なんて遊んでばかり。私はバリバリ働いていてすごい」というマウントが隠れている、と人によっては捉えられかねません。
「普通にやればできるはずだけど・・」
「普通にやればできるはずだけど・・・」も口にしやすい言葉。
しかし、「できるはずだけど・・・」の後に続く言葉としてイメージされやすいのは、どうしてあなたはできないの?というワード。
ここで重要なのは、「普通に」というところで、こうした発言ではあなたは「普通以下」と暗に言っているのと同じになってしまうのです。
「○○を知らない人っているんだね」
「○○を知らない人っているんだね」も、マウントワードにはありがち。“私はあなたと違う”ということをアピールする発言です。
驚いたように発言することが多いので、言われた側は不快な気持ちになりやすいんですよね。
「私は上司にまあまあ気に入られてるから・・」
この発言のポイントは「まあまあ」というところ。すごく気に入られていて、ひいきされているというわけではないということもさりげなくアピールしています。いわゆる“匂わせ”になります。
この発言、“あなたは気に入られてはいないですよね”という意味も隠されていると、受け取られがち。注意が必要です。
「忙しくて寝不足・・あなたは時間に余裕があってうらやましい」
男性にも多いのが、この寝ていない発言です。まるで、寝られないほど忙しい、ということがすごいことかのように言ってきます。
でも、これはよく考えれば・・・それは時間内に仕事を処理できないという能力不足をアピールしていることにつながりますよ。こうした発言が多いのは、とても不思議なことですね。
「現実的じゃないよね」
楽しい話や夢のある話を聞いた後に出ることが多いのが「現実的じゃないよね」という発言です。言われた側にとっては、素直に共感してほしかった・・と、悲しい心境になりますよね。
この余計な一言によって、そうした幸せも、やや見下した印象を与えてしまいます。マウンティングが癖になっている方は、無意識に、それを言わないと気が済まない心理に陥っているかもしれません。
「知り合いのプロにお友達価格でやってもらったの」
さりげない知り合い自慢も、マウンティングにはよくあることです。
自分は特別だから、また、特別価格の設定がある、というところもアピールしたいポイント。自分は周りの人たちよりもすごいコネクションを持っていると、優位性を示したい心理が働いています。
「○○のテスト、落ちた人いるの?」
こちらは、高学歴を良しとするママ友の間で、よく言われたり、言ってしまうワードです。
漢検や英検など、自分の学年よりも上のものを受験して合格するのが当然という雰囲気を醸し出してくるのが特徴。全員が同じように合格しているわけではないという、配慮が必要ですよね。
【心の処方箋】マウンティングされているなと感じたら
関わらない、聞き流す、適当に褒める
マウンティングされているなと感じたら、その話題について掘り下げず、聞き流しておきましょう。「すごいんだね」「大変なんだね」と適当に褒めておくと、相手も承認欲求が満たされて満足します。悪気がないこともあるので、マウンティングされていると過剰に反応しないように心がけることも大切です。
自分の事は言わない
また、マウンティングされたからといって、張り合うように自分のことを言い出すのはやめておきましょう。さらなるマウンティング合戦へと発展してしまいます。自分のプライベートな話は大勢と共有する必要はありません。
繊細な心の持ち主がいることを忘れずに
普段、自分でも悪気なく言ってしまっている言葉があるかもしれません。でも、相手にとってはマウンティングされていると感じていることもあるというわけです。繊細な心の持ち主がいるかもしれないということを気に留めて、大人の対応をしていくようにできるといいですね。
“マウント行為”とも呼ばれることも多い、「マウンティング」という言葉をご存じでしょうか。
これは、自分の方が優位であることを示すような行為、発言のことをいいます。
直接的に自慢したり、相手のことを見下したりするわけではなく、一見、普通の会話をしているように見受けられます。しかし、遠回しにそうしたことを匂わせる空気を作ってしまう・・・というのが、困ったところ。