・結果を他人のせいにする
・怒りの感情に自覚がない
・衝動的な言葉や行動をとる
・ストレスをためこみやすい
「アンガーマネジメント」って?
言わなくてもいいことを口走ったり、人に八つ当たりしたり。怒りを表に出してしまうと、「なんであんなことを……」と後悔したり、自己嫌悪に陥ったり、良くない結果がつきまといます。「アンガーマネジメント」は、そんな“後悔するようなこと”で怒りにとらわれないための、心のスキルなのです。
なぜ怒りが生まれるの?
わたしたちはいつ何時も怒っているわけではありません。同じ出来事でも、置かれている状況によっては怒りを感じたり、そうでなかったりするものです。つまり、出来事そのものが怒りの原因ではないということ。わたしたちが自ら、時と場合によって、怒ることを選択しているのです。
怒りの仕組み
怒りは自動的に発生するのではなく、段階を踏んで生まれるものです。
① 出来事に遭遇する
② 出来事に意味付けをする
③ 怒りが発生する
「こうあるべき」という「コアビリーフ」に基づいて、②の意味付けをします。ここを修正するのが、「アンガーマネジメント」の重要なポイントです。
どうしたら怒りをなくせる?
アンガーマネジメントのねらい
イライラしやすい、いつもカッカしているような心理状態では、些細なことで怒りが爆発しかねません。まずは心を整えて、怒りにくい仕組みを作るところから始めます。そして、衝動的な言動を最小限に抑えるための、怒りの制御方法を学んでいきましょう。
- 寒さに負けない体を目指す!ゆらぎがちな冬のご自愛ケアキナリノ編集部
怒りを予防する「アンガーマネジメント」
怒りに気付くところから
怒りをコントロールできない方は、自分の怒りに気付いていないことが多いものです。怒りにはレベルがあり、軽いイライラもあれば、文句を言いたくなるような苛立ちや、誰かを攻撃したくなるような強い怒りまでさまざまです。まずは自分の怒りに気付き、レベル付けをしてみるところから始めてみましょう。
レベル1:モヤモヤ、カチンとくる、イラっとする
レベル2:ムカムカ、イライラ、やや強めの怒り
レベル3:激怒、憤り、敵意、攻撃など
意識をそらす
怒りは反射神経のように表れるものではなく、段階を踏んで発生するものです。つまり、その段階を踏む間が、衝動をコントロールするチャンスということ。ムッとしたり、カチンときたりしたら、その出来事から意識をそらすのです。
・あらゆる思考を止めて、反応しない
・数を数えて深呼吸し、反応を遅らせる
・自分を落ち着かせる言葉を唱える
タイムアウトをとる
怒りのレベル付けや、意識をそらすことを試みても、どうしても怒りを抑えられない状況もあるかもしれません。そんなときは、その場を一定時間離れる「タイムアウト」が有効です。物理的に離れることで、頭を冷やし、冷静さを取り戻すのです。
・怒って出ていくのではなく、その場をいったん離れることを相手に伝える。
・タイムアウトの間は、あれこれ考えない。リラックスすることに努める。
・お茶を飲む、ストレッチをする、散歩をする、空を見上げて深呼吸するなど。
怒りをコントロールする「アンガーマネジメント」
コアビリーフを修正する
コアビリーフとは、自分が正しいと信じていることや、「○○するべき」といった考えのことです。このコアビリーフに基づいて、わたしたちは出来事に意味付けをしています。コアビリーフに正解や間違いはありませんが、自分や相手にとってマイナスになるのであれば、修正するのが望ましいでしょう。
① 出来事に対して思ったことを書き出す
② そこにどのようなコアビリーフがあったか(例:○○は△△するべきだ)
③ プラスに転じるコアビリーフを考えてみる
トリガー思考と向き合う
トリガー思考とは、怒りを大きくするきっかけとなる考え方のことです。過去に経験したつらい出来事が元となっており、コアビリーフと合わせて向き合うことで、怒りにくい仕組みを作っていくことができます。出来事は違えど、同じトリガー思考の“地雷”を踏んで、怒りを爆発させていることも多いものです。
・裏切られた
・思い通りにいかない
・ないがしろにされた
・無視された
・利用された
怒りのパターンを知る
いつも同じようなことでイライラムカムカしている、ということはありませんか? 満員電車でイライラする、コンビニの待ち時間にムカムカするというように、一定の条件で怒りを発生させているかもしれません。自分がどのような状況で怒りやすいのか把握し、そのパターンを知ること。そして、行動パターンを変えてみるのです。
・通勤時間をずらしてみる
・銀行やコンビニなど、混んでいる時間帯を避ける
・本を持ち歩き、待ち時間を読書時間に変える
いつも何かに怒っている人もいれば、小さなことは気にせずいつもにこやかな人もいるものです。あなたはどのくらい怒りをコントロールできているでしょうか。怒りっぽい人、つまり「アンガーマネジメント」ができていない人は、下記のような特徴があります。