「シンプルメモ術」のメリット
たった一つのルール「とにかく書く」だけで、本当にモヤモヤがスッキリするのか半信半疑かもしれませんね。「メモする=書く」ということのメリットは多岐にわたります。これを知るだけでも、メモを使わないなんてもったいない!と思えるはずです。
手で「書く」ことの意味
スマホやパソコンで「入力」することが多いなか、わざわざ手で「書く」ことの意味は何でしょうか。それは、脳に刺激を与え、活性化させることにあります。実際にペンを握り、紙に書く動作は、記憶力や理解力を高めることが分かっており、これはスマホやパソコンに「入力」する動作では得られない効果です。
思考が整理される
「書く」ことのいちばんのメリットは、思考が整理されることです。頭の中にあることは目では見えませんよね。それを紙に書き出して「見える化」することで、考えが整理できたり、問題が明確になったり、解決の糸口をつかめたりします。頭の中のモヤモヤをスッキリさせるには、まずは「書く」ことが大切なのです。
記憶が定着する
大事なことをすぐに忘れてしまうという方こそ、「書く」ことを習慣化するのがおすすめです。人間の記憶というものは、1日もすればその大半を忘れてしまうようにできています。自分で考えながら「書く」ことで、何度も目にする機会を増やし、記憶を定着させていくことができるのです。
ポジティブに転換できる
悩みや心配事があるとき、頭の中では同じことをぐるぐると考え続けてしまいますよね。そんなときも、「書く」ことでネガティブな考えと距離をおくことができます。客観視してみると、「○○できなかった」という出来事も、「△△ということがわかった」というように、ポジティブな面を見出すことができるのです。
HOW TO「シンプルメモ術」
「ジャーナリング」という言葉をご存知でしょうか? 「ジャーナリング」は「書くマインドフルネス」ともいわれ、一定時間、とにかく書き続ける方法です。ここでは「ジャーナリング」のメソッドをもとに、モヤモヤをスッキリさせる「シンプルメモ術」の方法をご紹介します。
始める前に知っておきたいこと
「ジャーナリング」を始める前に、知っておきたいことがあります。それは、「誰にも見られることはない」ということです。「誰かに見られるかも」という心配があると、自分の本当の気持ちを隠してしまい、「ジャーナリング」の効果を発揮できません。
また、キレイに書こうとしないことも大切です。誰にも見られませんから、殴り書きでもいいのです。「とにかく書く」ということを大切にします。
「ジャーナリング」のやり方
「ジャーナリング」のやり方は簡単です。メモとペンを用意して、次の手順で「とにかく書く」だけ。時間を1分、3分、5分というように自由に決めて始めましょう。
①テーマを一つ決める(キーワードでもOK)
②頭の中に浮かぶことを「とにかく書く」
③時間いっぱいまで書き続ける
書く手が止まってしまったら
頭の中はモヤモヤでいっぱいなのに、いざ書き始めると、途中で書く手が止まってしまうこともあるかもしれません。そんなときは、「言葉が出てこない」「書くことがない」でもかまいません。行き詰まったときの気持ちを描けばOKです。また、自分に対して「どうして?」「なぜそう思ったの?」などと質問してもよいでしょう。
「シンプルメモ術」応用編
「とにかく書く」メモ術は、モヤモヤをスッキリさせるだけでなく、仕事や家事、勉強にも応用できる方法です。タスク消化や問題解決、アイディア出しや理解度チェックなど、使える場面はさまざま。方法は「ジャーナリング」と同様、テーマを決め、時間内に考えうることをひたすら書くだけ! ここではさらに、プラスアルファとなる「シンプルメモ術」のヒントをご紹介します。
発想の転換をしたいとき
アイディア出しや何かを改善するとき、発想の転換が必要になることがあります。そんなときに試してみたいのが、「SCAMPER発想法」というもの。「代わりになるものは?」「ほかのことに応用できないか?」「逆の方法は?」というように、今あるものをさまざまな切り口から見直していく方法です。
視覚で理解したいとき
言葉を羅列していくだけの方法では、何と何に関係性があるのかが見えないことがあります。視覚的に理解したいときには、「相関図メモ」がおすすめ。一枚の紙の中央にテーマを書き、思いつくキーワードをその周りにどんどん書き込んでいきます。関連性のあるキーワード同士を線でつなぎ、グループ名を付けることで、テーマの全体像が把握できるというものです。
ものごとの見方を変えたいとき
ものごとの見方を変えたいときには、「シンプルメモ術」のメリットとしてもご紹介した、ポジティブに転換する方法が役立ちます。どんな出来事や結果も、見方を変えることでポジティブな面が見えてくるものです。「○○を考えるいい機会になった」「△△という考え方もアリかもしれない」というように、見方を変えるフレーズをいくつか用意しておくといいですね。
「シンプルメモ術」でモヤモヤがスッキリ!
モヤモヤがスッキリする「シンプルメモ術」をご紹介しました。たった一つの簡単ルール「とにかく書く」だけで、いつでもどこでも実践できるメモ術は、生活のあらゆる場面でも応用が利きます。まずはお手元にあるメモに「書く」ことから始めてみませんか?
メモ術というと、小難しいテクニックが必要なのでは?と心配されるかもしれませんが、ご安心を。今回ご紹介する「シンプルメモ術」では、難しいことはいっさいありません。ルールはたった一つ、「とにかく書く」ことだけです。ひとりでできて、いつでも、どんな場所でも、簡単にできるメモ術をご紹介します。