憧れはあるけれど…。 近い将来「田舎暮らし」を楽しむために知っておきたいこと

憧れはあるけれど…。 近い将来「田舎暮らし」を楽しむために知っておきたいこと

「田舎暮らし」と聞くと、どんなイメージを想像しますか?ゆっくりのんびり都会の喧騒から抜け出して…そんな優雅な暮らしを思い浮かべるかもしれません。あるいは「田舎の人間関係に疲れた」なんて体験談に幻滅している人もいるかもしれません。 田舎暮らしは“なんとなく”選ぶものではなく、能動的で、力強く、しなやかに生きる人が選ぶ暮らしです。今回は田舎暮らしを「自然」「人」「私らしさ」の3つの切り口で紹介します。「田舎暮らしに憧れはありつつも、決心するポイントが分からない」と感じている人は必見です。2018年10月29日作成

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自然と向き合い、自然に寄り添う

私らしく暮らすことへの憧れを鮮明に

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田舎暮らしをイメージした時、どんな風景を思い浮かべますか?
「木漏れ日の中でのんびり楽しむブランチ」や「暖炉を囲むくつろぎの夕べ」は、田舎暮らしの憧れの姿です。
「古民家の縁側に座って空を見上げる時間」も、都会では手に入らない温かい風景で魅力的です。
都会の雑踏の中で見失いがちな「私らしさ」を取り戻したい…。田舎暮らしへの憧れは、もしかしたらそんな思いの表れなのかもしれません。その心は、田舎暮らしを成功させるためには大切な要素。自然に育まれて暮らすイメージを鮮明にしましょう。

自然の厳しさに育ててもらう覚悟

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旅行の思い出や想像の世界にある田舎暮らしと現実は少し違います。つまり、都会で暮らしているよりもずっと「厳しい自然の中で生かされている」ことを感じる暮らしなのです。
それは例えるならば、登山のようなもの。
富士山の頂上から見る景色は、誰もが心奪われるものです。でも一度は行ってみたいと思いながらも、誰もが簡単にできるものではありません。一歩一歩登る覚悟と備えが必要です。

あなたが田舎暮らしを通して手に入れたいものは何ですか?
自然の厳しさに感謝しつつ、自分の内なる成長を楽しめる心は備わっていますか?

「今日」というせわしない時間「季節」という雄大な時間

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田舎暮らしで一番欲しいものは何ですか?
ゆっくりとした時間でしょうか?心のゆとりでしょうか?

田舎暮らしを紹介する情報を見ると、子どもが遊ぶ姿を眺めている写真や、町の人と収穫を楽しんでいる様子などが紹介されています。時間はゆっくり流れ、季節のうつろいを感じながら心豊かに暮らせる期待が膨らみます。
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一方で田舎には田舎の忙しさがあります。
まだ寒い季節から、春が来た時のために土づくりや種植えの準備をします。芽が出たら間引いたり雑草を取り除いたり…。広い庭には招かれざる客の「虫や動物」も来るのが当たり前。実りの前に食べられないように対策も必要です。楽しい秋の収穫を終えれば、冬に備えて保存食づくり。北国では雪への備えも必要です。

季節という雄大な時間の中で暮らしながらも、田舎暮らしにも日々のタスクが存在します。その一つ一つを味わいながら働くことこそが、田舎暮らしの豊かさです。

手と体を使う暮らしを愛おしむ

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「自分で育てた野菜を使って料理をしたい」
「住まいには環境にやさしい素材を使って暮らしたい」
…丁寧な暮らしを実践していたりすると、こんな夢を持つこともありますよね。

きっとそんな人には田舎暮らしは最適です。毎日庭で育つ野菜や果物は、環境にも配慮しつつオーガニックで育てられます。日本の古民家は「木・紙・土(漆喰)」で出来ていて、シックハウスとは無縁です。
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では「都会で実践できていれば、田舎でも十分暮らせる?」となると、話はちょっと違ってきます。都会で暮らしているときは、オーガニックな暮らしは“一つの選択肢”です。ちょっとうまくいかなくなったときには、違う選択肢もあります。でも田舎暮らしではそうはいきません。毎日手まめに、日々自然と向き合いながら取り組み続ける必要があります。

手を動かし、身体を使う。毎日その繰り返しに生きつつ、自然と命に感謝する生き方が問われます。

人を支える・人に支えられる

助け合いながら自立して生きる人たち

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田舎暮らしと考えた時、「人間関係が濃いのかな…?あまり近すぎる関係だと辛くなりそう…。」と想像するかもしれません。
この予想は「正解」でもあり「不正解」でもあります。
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人間関係が濃い理由は、田舎は人口が少なくお年寄りが多い現実があるからです。
田舎では、若者世代は都会へ引っ越し、お年寄りが家を守って住んでいるかたちがほとんど。新たに引っ越ししてくる人たちも少ないのが現状です。そんな中で、小さな町ほど古くからの知り合いや親戚同士という人間関係になり、おのずと近い関係になりやすいものです。
都会に住んでいる間は、「田舎は人口が減って厄介な人間関係が残った町」と感じるかもしれません。
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一方で、都会のように福祉サービスが充実していないこともあり、高齢でも元気に自立して畑仕事や家の手入れをこなしている人も多いのです。60代では若者、70代は働き盛りという感覚があるとも!?
畑の収穫を分け合ったり、ちょっとした手作りを手土産にしたりといった場面は、田舎ではよく見る風景です。地域で助け合える人間関係を築き、今自分にできることでお互いを支えあっている関係です。

こんな暮らしを「面倒な濃い人間関係」と感じますか?「人らしい尊厳と温かみのある関係」と感じますか?

世代の異なる人とつながる楽しみ

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田舎暮らしを始める人たちは、どのようなタイミングで移住を考えるのでしょうか?

【田舎に移住を考えるタイミング】
・就活期(Uターン)
・出産/育児期
・子どもの独立期
・定年退職期

職を求めたり、環境を求めたり、収入減に備えたり…と事情は様々。共通しているのは、どの世代にとっても「同じ世代とだけつながっているコミュニティ」から脱出することになるという現実です。学生、ママ友、会社の同僚…都会で暮らしている間は、同世代・同環境の人たちで出来たコミュニティに属していることが多いもの。「同じ」という安心感からの卒業は、大きなストレスかもしれません。
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田舎はお年寄りが中心の社会です。都会の環境で得られるような同じ世代や同じ職場の人は少なくなります。地域の集まりでは、孫やひ孫のような立場になりながら、話に耳を傾けることが多くなります。お祭りやイベントなどの行事が多いことから、世代の異なる人と一緒に小さな事業を進める困難もあります。
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異世代の人たちに囲まれて暮らすことには魅力もあります。お年寄りは知恵の泉です。「作物が病気になりづらい土づくりの方法は?」「味噌や梅干しの仕込みのタイミングっていつ?」「冬が来る前にやっておかなければならないことってなに?」…ウェブは応えてくれないことも、お年寄りは喜んで教えてくれます。

田舎では、異なる世代の人の話に耳を傾ける力や、その知恵に学ぶ好奇心が試されるのです。

「年輪」を重ねるように絆を育てる

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人間関係のつながりの強さや濃密さ、あるいは世代も文化も違う人たちとの付き合い方に不安を覚えますか?
確かに都会の人間関係をモノサシにすると、強いつながりの中で生きることは大変です。
都会の暮らしでは、環境の変化が速く長期間にわたる人間関係が少ないので、小さなトラブルが急展開で思わぬ方向に進みがち。特に子育てや学校とのかかわりなどが絡むと、住まいを変えてでも悪化した事態を解決したくなることも…。
もちろん田舎も人間関係のトラブルがないわけではありません。お年寄りが挨拶がわりにウワサ話をすることもあって、情報の伝わり方は都会に劣らぬ速さです。でもそれだけで関係が崩壊することはありません。お互いに支えあう仲間だという心があるからです。やがてウワサを聞き流すうちに、ゆっくりと信頼関係が築かれていきます。
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だから心配しないで下さい。
都会とは違い、田舎の人間関係は木が育つようにゆっくりと形作られるのです。むずかしい人間関係に気構えるよりも、少しの鈍感さやおおらかさがあるほうが生きやすい…。田舎暮らしは、そんな知恵を教えてくれるかもしれません。
そして、なによりも大切なことは「あなたらしくあること」なのです。

都会でつちかった「私らしさ」はプライスレス

「絆」をつくる専門性

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新しい環境に入っていくとき、「地域の人たちに歓迎してもらえるかな…?」と不安になりますよね。
何をきっかけに人間関係を築いていけばいいのかと考えると、すこし途方に暮れてしまうかもしれません。
でも何か特別なことをしなければならないなんて、考えなくてもいいのです。あなたができる小さなことが、田舎暮らしでは思いがけず喜ばれるはず!
例えば今までどんな仕事をしてきましたか?ちょっとこだわりがある趣味はありますか?
「タイピングと文書作成の技術はある」なら、集会で議事録を作成するお手伝いをしてはどうですか?営業経験があればコミュニケーション力を生かして、町内の運動会の企画運営のメンバーになるのもいいですね。ポートレートを撮るのが大好きなら、お祭りの写真を撮るお手伝いを申し出るのも喜ばれます。
どんな知識でも技術でも、小さなコミュニティでは支えあって生きていくことに役立ちます。あなたらしさを生かして「絆」を求めれば、それはどんな個性であってもウェルカムなはずです。

実は都会以上に問われるIT力

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今はネットでほとんどのものが手に入る時代。「ITを使えば都会も田舎もかわらない!」「クラウドソーシングを使えば、田舎にいながら仕事をすることも可能かも?」…そう思いませんか?

確かにそれは正解です。ネットショップやフリマアプリ等を使えば、配送の時間はかかりますが、どんなものでも全国から手に入ります。モバイル端末やクラウドを使って、田舎でも仕事は可能です。
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しかしITを暮らしのライフラインとして組み込むためには、移住前にちょっとITに詳しい人になっておいたほうがいいかもしれません。都会ではITサービスの消費者でしかなかったとしても、田舎に行くと「インターネットに詳しい人」としていろいろ聞かれる立場になります。ましてや「インターネットで仕事をしている人」となると、町の人が困ったときの駆け込み寺になるでしょう。ネット通信の業者さんが来るのもPCの修理が終わるのも、都会よりは時間がかかるのが田舎です。

都会の便利さを保証してくれるのは、自分自身のIT力でもあり、それは田舎の町では人に喜ばれる知識ともなるのです。

あなたらしさは、あなた自身で選びとるもの

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田舎暮らしは、自然と向き合い、人とつながり、その厳しさや優しさにふれて「私らしさ」を大切に生きる暮らしです。周囲の目を気にしながら流行を追う生き方を捨てて、どこかに置いてきてしまった「本当のワタシ」を取り戻す生き方でもあります。
でも、やはり都会の暮らしの中で手に入れたものも多いはず。同世代の友達との関係も、おしゃれなお店や便利なサービスも、田舎暮らしには持っていけないものです。都会の生活と田舎の暮らし、どちらを選ぶかは想像する以上に簡単なことではありません。

でも、まだ時間はたっぷりあります。だから、たくさん迷いましょう!どこにいても「あなたらしく」生きられることが、何よりも大切なことなのですから。

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