「価値観」とはなんだろう
物事を評価する際に基準とする、何にどういう価値を認めるかという判断。「価値観の相違」
「なにを良し」とするか、反対に「なにが悪い」か。人それぞれ違うのは、善悪をどう捉えるかという「ものさし=価値観」がみんな違うからですね。
「価値観」は、家庭環境や社会環境に大きく左右されるといわれています。どんな場所で育ってきたか、どんな時代に生まれたかによって、なにが良くてなにが悪いのかという基準は大きく異なるでしょう。
例えば戦時中と現代とでは、物事の考え方や物資の豊富さ、教育や経済の水準が異なることから、生活の根本が全く違います。そこから生まれる「価値観」が同じであるはずありませんね。
人の数だけ価値観がある
多くの人がそれぞれの家庭でいろんな道を辿りながら成長します。たとえ、同じ家庭で同じ年月を過ごしたとしても、価値観が同じとは限りません。その過程で作られる「価値観」は人の数だけ存在するといってもいいでしょう。
別々の「価値観」をもつ人が集まれば、その違いに戸惑うこともありますよね。「人はそれぞれの価値観を持っている」と頭では分かっていても、その違いが鮮明になるほど戸惑うのも事実です。
「価値観」の違う人と、どう付き合う?
いくら戸惑ったとしても、私たちが人と関わることなく生活することは……なかなかできませんよね。「価値観」の違う人に出会った時にどう付き合っていけば良いのかについて、考えてみましょう。
職場や仕事関係において
職場において「価値観」が違う人がいると、なんとなく仕事がやりにくいと感じることがあるかもしれません。でも、人が集まって仕事をする時というのは、なにか「目的」があるはず。
仕事によって目的はさまざまですが、その目的を達成するための方法や対策を検討し実行することが、多くのひとの「仕事」ではないでしょうか。その過程で、個人の価値観が影響することはあっても、仕事の「目的」が左右されてはいけませんよね。どんなに価値観が違っていたとしても、仕事においては根本に共通の「目的」があることを忘れないようにしましょう。
家族や友人、パートナーとの間において
仕事のような「目的」を持つわけではない友人やパートナー。ともに過ごしているはずの家族でさえも、社会人となって家を離れるだけで感じる「価値観」の違い。「価値観」とは、食事や買い物の仕方というような、生活の基本にまで及ぶものです。
ともに違いを楽しみながら過ごせるならば、それはとても素敵なこと。でも、お金の使い方や毎日の食事のこととなると「違いを楽しむ」のは、難しいもの。新しい生活においてのルール決めをするなど、しっかりと話し合い、「価値観」を育てる事が必要になりそうです。
「価値観」は人それぞれ。だから知っておきたいこと。
いつ、どんな人と出会い、ともに仕事をしたり友人やパートナーになるかわかりませんよね。どんな間柄だとしても、「価値観」に対して知っておきたいことがあります。
自分の「価値観」を押し付けない
「価値観」が違う人に、自分の意見を押し付けたり理解してもらおうと思うのは、かえって疲れを感じてしまいます。無理強いしないこと、"自分の考え"として持つこと、なにより、理解されないことをがっかりする必要はないこと、を心得ておきましょう。
相手の価値観を否定しない
自分の価値観の理解を求めないのと同じく、相手の価値観を否定しないことが大切です。私の考えと、あなたの考え。それぞれの考えを尊重しましょう。
「合わせる」のではなく「受け入れる」
それぞれの考えを尊重するというのは、どういうことでしょうか。もともと違うものを合わせようとすると、どちらかに我慢が生じます。ならば、ともに受け入れあいましょう。
「あ、そういう考え方もあるんだな」と一旦、自分の中で受け入れること。さらに、「この前は私の考えだったから、今度はあなたの考えでやってみよう」など、互いの考えを試しながら丁度良いポイントを見つけられたらいいですね。
「価値観」は変わるもの。もっと世界を広げよう。
価値観が似ていると話が合う、ともにいてラクなど、居心地が良いでしょう。一方、違う価値観というのは自分にとって"新しい考え方"ですよね。「価値観」が違う人との出会いは、新しいものの見方に気づくきっかけになると思いませんか?
自分の価値観だけに拘らず、思い切っていろんな「価値観」の人との出会いを増やしてみましょう。新しい刺激を受け、今までとは違うものに興味が出たり、違う考え方ができるなど、世界がきっと広がるでしょう。
おわりに
「価値観」は長い時間をかけて作られたもの。それを理解することもさせることも難しいですよね。価値観が違うのは当たり前、と受け止めることが大切。そして、価値観の違いをきっかけに新しい世界が開けたら、あなたの世界はもっともっと広がっていくはずです。
仕事やプライベートなど人と関わりながら毎日を過ごす中で、なにを大切にするか、どこにお金をかけるかといった「価値観」の違いにぶつかることはよくありますね。