グレーゾーンで人間関係の悩みが多いのはどうしてか
多くの人が集まれば悩みはつきものですが、特にグレーゾーンにおいて人間関係の悩みが多いとされるのはどうしてなのでしょうか。
深い付き合いがあれば、意見や干渉がある一方で全力で助け合います。でも、グレーゾーンというのはそこまで深く立ち入ることは出来ない、またはしないという絶妙な距離感がありますね。
グレーゾーンで悩むのは「善意を持つ人」
グレーゾーンにおいて悩むのは、せっかく出会ってともに過ごすのだからいい関係を持ちたい、と考えるような「善意を持つ人」です。そもそも絶妙な距離感があるのがグレーゾーン。
そこをなんとか埋めようと頑張っても、本当にいろんな考え方をする人がいますよね。全ての人といい関係を持つなんて、当然難しいものです。
でも善意を持つ人は「会社だけの付き合いだし」とか、「子どもが小さい今のうちだけ」というふうに割り切ることが苦手です。基本的にまじめで誠実ゆえに付き合いがうまくいかないと焦りやストレスをうみ、ひいては悩みにつながってしまいます。
グレーゾーンだからこそできる楽しみ方
どんなに人間関係の悩みが多くとも、グレーゾーンの人たちとともに過ごす時間というのは思いの外多いものです。ならば、誠実であるがゆえに親密な人達(白)と同じレベルで付き合おうと試みて疲弊するのではなく、グレーゾーンならではの楽しみを見つけたいですよね。
グレーゾーンの良いところは「その人の良い面だけを見る」または、「良い面だけで接点を持つ」ことができる、という事です。例えば仕事終わりに美味しいものを食べにいくならこの人と、休日に買い物するならこの人と、といった具合です。
全てのことを決まった相手とするのではなく、これならこの人と、というように分野によって好みの合う人と一緒に時間を過ごす。良い面だけを見ても許されるのは、距離感のあるグレーゾーン同士だからこそできることです。
グレーゾーンを楽しみたい理由
人間関係で悩むのは嫌だから、数は少なくても仲の良い人とだけ親密に付き合いたい、という人もいるでしょう。家族のように互いに入り込むからこそ感じる楽しさや安心感がありますよね。
でも、深く入り込みすぎて苦しくなったり仲違いする可能性も無くはありません。社会人なら転勤で自分の意思とは関係なく土地を離れることだってあるでしょう。それだけでなく病気や怪我・事故など、思わぬことで1人欠けてしまうことも考えに入れなくてはいけませんよね。
もともと少数で親密な付き合いというのは1人欠けただけでも雰囲気がガラリと変わります。30人から1人欠けるのと、3人から1人欠けるのとでは影響力が違いますよね。
少数だからこそ保てていた最高のバランスが1人欠けることによって大きく崩れてしまうこともあるかもしれません。それに比べると、グレーゾーンでの付き合いというのは気軽ですよね。
大人だからこそグレーゾーンは大切に
大人になると自分のことだけでなく家族のことやお金のこと、仕事のことや子どものことなど、多くのことに責任が生じ、誰もが何か抱えていると思います。
親密であればあるほど互いのものを共有してしまいがちです。でも、頭を切り替えたい時や全てを忘れてその時ばかりは楽しみたいということもありますよね。だからこそ大人になればなるほどグレーゾーンが大切なのです。
おわりに
親密(白)か全くかかわりがない(黒)か、そのどちらかにはっきりと区別できないのが人間関係です。頑張ってまでグレーを白のように変える必要はないし、黒のようにシャットアウトする必要も無く、グレーはグレーのままでいいのです。
グレーゾーンでの人間関係に悩んだら、考えを変えてみましょう。良いところだけ見て、良いところだけに接すればそれで充分。グレーゾーンだからこそできる人間関係を楽しみましょう。
親戚や家族のように深い付き合いのある人(白)、通りすがりの人のように全く関係のない人(黒)、会社の同僚やママ友などある程度は知っていてもそこまで深くは知らない人(グレー)と、人との関わり方にはそれぞれ深さに違いがあります。