また、大きく元気な声で「はい」と返事をすればやる気がある、ブスっとした顔で適当に「はい」と返事をしたなら不服があると感じるのではないでしょうか。
たった2文字、されど2文字。返事の仕方によっては上司に対して好感度を上げることもできるし下げる事にもつながるのです。返事は毎日のこと、「上手な返事の仕方」は押さえておきたいところですよね。
社会人の返事の基本は「はい+α」
そもそも、社会人の返事の基本とはなんでしょう。「はいはい」や「はーい」などはどんな相手であっても論外ですよね。やはり大きな声で「はい」が基本です。
ですが、それだけでは足りないのが社会人。声が大きく元気であれば良いのは学生まで、ですよね。社会人ならば「はい」の後に「承知しました」や「すぐに行います」など、+αが必要です。
例えば上司や取引先の方など目上の人から指示や依頼を受けた際、「はい、すぐにお調べします。」「はい、すぐに報告いたします。」など、その指示を受けて自分はどう動くかを+αに付け加えましょう。
+αが無いとどうなるか
指示や依頼を出した側とすれば、「はい」と返事が返ってきたもののそれだけではいつどのように返答をするつもりなのか全くわからず、不安感や不信感を持ってしまいます。
さらには自分の言ったことがきちんと伝わっているのかどうかさえ、よくわからないと感じるのではないでしょうか。これでは好感度は上がりませんよね。
「受け取って、返す」のが上手な返事の仕方
指示や依頼に対して「はい」でしっかり受け取ったことを表し、いつ、どのように返答するかをしっかり伝えるのが上手な返事の仕方です。
指示や依頼に対し、「納期はいつですか?」とか「お急ぎですか?」と聞くことは決して失礼にあたるものではありません。むしろ、自分が抱えているものがありながら優先順位と段取りを確認していると好意的に受け取るのではないでしょうか。
疑問点や分からないところは遠慮せずに質問しましょう。そうすることで、指示をしっかりと受け取った上で具体的な行動に移せる人、という評価につながります。
受けるより、断る時が難しい
取引先の方の依頼内容によっては、受け取るだけでなく断らなくてはならない場面もあると思います。「はい、承知しました」と言うよりも難しく、頭を悩ませてしまいますよね。
特に今後も付き合いを続けていきたい場合は心苦しいものです。それでも断る時には曖昧ではなくしっかりと理由を伝え、お断りします。もちろん「ご期待に添えず申し訳ありません」など、謝罪の言葉が必要です。
可能なら代案を
全ては無理でも一部分なら可能、ということもあるかもしれません。そんな時にはぜひ代案を提示してみましょう。断ったものの前向きに進めるような代案を提示することで今後の付き合いがスムーズになるでしょう。
おわりに
仕事における「上手な返事の仕方」というと難しく感じるかもしれませんが、基本は人と人とのコミュニケーションです。投げられたものを正面に投げ返す、本来コミュニケーションとはそういうものではないでしょうか。
言葉遣いなど礼儀をわきまえた上で、質問したり代案を出すことは決して失礼ではありません。相手が何を求めているのか、しっかりと掴んで真摯に対応することは好感度の上昇につながるでしょう。
指示や依頼を出す側は返ってくるものに期待をしているはずです。まずは「返事」でその期待に答えましょう。毎日の「返事」の意識を少しだけ変えてみませんか?
返事とは面白いもので、たったひと言「はい」というだけなのに多くのことが伝わります。例えば自分が何かを教えているとき、小さな声でぽつりと「…はい」と返事をされたなら「本当に分かったのかな、理解できたのかな」と不安になりませんか?