気候の変動が激しいこの頃、体調を崩しがち…
ぐっと冷え込んだかと思えば、ぽかぽか暖かい日があったり。
乾燥も感じますし、これだけ寒暖差の激しい日が続くと体調を崩す人が増えてきますよね。
乾燥も感じますし、これだけ寒暖差の激しい日が続くと体調を崩す人が増えてきますよね。
「漢方」はいかがですか?
「漢方」とは中国古来の自然哲学に基づいた医学。
人間も自然の一部と考え、心と体全体をみて、自然薬を用いるなどして不調の改善を試みるものです。漢方薬や鍼灸、薬膳なども「漢方」の一部になります。
人間も自然の一部と考え、心と体全体をみて、自然薬を用いるなどして不調の改善を試みるものです。漢方薬や鍼灸、薬膳なども「漢方」の一部になります。
- 寒さに負けない体を目指す!ゆらぎがちな冬のご自愛ケアキナリノ編集部
基本の「漢方(薬膳)」食材とは?
ここでは漢方(薬膳)でよく使う食材をご紹介します。
スーパーでも手に入り、普段から買って食べているものも、実は薬膳食材なんです!
スーパーでも手に入り、普段から買って食べているものも、実は薬膳食材なんです!
シナモン
出典:www.flickr.com(@trophygeek)
お菓子の香りづけなどにおなじみの「シナモン」。体を温めて、冷えをやわらげてくれる働きがあります。また、胃腸も温めてくれるので、消化不良にもいいと言われています。
黒豆
お正月によく食べる「黒豆」。黒い食材全般疲れやすい人におすすめです。また、黒豆は<水>や<血>の巡りもよくしてくれる食材でもあります。
小豆
「小豆(あずき)」は、胃腸の調子を整える作用が。<水>の循環もよくしてくれます。体から余計なものを出してくれるので、むくみが気になる人、吹き出物や肌荒れにもおすすめです。
しょうが
出典:www.flickr.com(@Scot Nelson)
体を温める食材としておなじみの「生姜(しょうが)」。薬膳でもよく使われています。内臓から温めることで、胃の調子がよくなり、食欲を増す働きもあるとか。
りんご
出典:www.flickr.com(@Don)
体を潤す作用がある「りんご」。体にこもった余計な熱も冷ましてくれます。消化を助け、便秘解消にも役立ちます。体を冷やす作用があるので、冷えを感じる人はシナモンやしょうがなど体を温める食材と一緒にとるとよいでしょう。
はちみつ
出典:www.flickr.com(@yves Tennevin)
健康食材として注目される「はちみつ」。咳やのどにいいと言われるのは、肺を潤す作用があるため。皮膚の乾燥にもいいんです。疲れやすい人、食欲がわかない人にも、とり入れてもらいたい食材です。
ゴジベリー(クコの実)
杏仁豆腐の上によくのっている赤い果実。あれが「クコの実」です。「ゴジベリー」とも言われ、最近ではスーパーフードとしても知られています。目の疲れによく用いられることが多いとともに、滋養をつけること、老化防止も期待される食材です。
なつめ
スーパーなどではあまり見かけない食材かもしれませんが、輸入食材店や大きいスーパーで見かけたときにはぜひ購入してもらいたい薬膳食材が「干しなつめ」です。気を補ってくれる働きがあるので、元気がないとき、気持ちが落ち込んだときにはぜひ食べたい食材です。貧血の予防にも有効といわれています。
※写真は生のなつめ
※写真は生のなつめ
まずは、自分の体質と体調を知ることが第一歩!
出典:stocksnap.io
「漢方」を取り入れるうえで大切なのは、まず自分のもともとの体質、現在の体調をよく見極め、それにあった対策をとること。
「もともとの体質」「現在の体調」をあわせたものを漢方では「証(しょう)」と呼びます。
「もともとの体質」「現在の体調」をあわせたものを漢方では「証(しょう)」と呼びます。
<気><血><水>から体質を考えてみましょう
出典:stocksnap.io
「証(しょう)」のとらえ方はさまざまありますが、ここでは<気><血><水>から考えるタイプ分けをご紹介してみます。
<気><血><水>は人間の体を構成する成分のこと。
この3つがバランスよく体の中に存在し、循環しているのが健康な状態であり、この中のどれかが、不足したり、体のどこかで滞ったりすると、不調が起こると言われています。
<気><血><水>は人間の体を構成する成分のこと。
この3つがバランスよく体の中に存在し、循環しているのが健康な状態であり、この中のどれかが、不足したり、体のどこかで滞ったりすると、不調が起こると言われています。
今のあなたにあてはまるものは?
誰もがどれかひとつのタイプにあてはまるのではなく、人によっては複数のタイプにあてはまることもあると思います。その場合は、あてはまるタイプすべての説明をチェックしてみてください。
「気虚」=<気>が足りていない状態
出典:stocksnap.io
【特徴】
●疲れやすい
●むくみやすい
●あまり食欲がない
●手足が冷たい
●下痢をしやすい
<気>が不足している人は五臓の中で<脾>=胃腸のパワー不足と言われています。
食べすぎると、胃腸に負担がかかってしまうので、消化のよいものを適量食べることを心がけるとよいようです。また、冷たい飲み物や生ものも胃腸の働きを妨げてしまいます。
●疲れやすい
●むくみやすい
●あまり食欲がない
●手足が冷たい
●下痢をしやすい
<気>が不足している人は五臓の中で<脾>=胃腸のパワー不足と言われています。
食べすぎると、胃腸に負担がかかってしまうので、消化のよいものを適量食べることを心がけるとよいようです。また、冷たい飲み物や生ものも胃腸の働きを妨げてしまいます。
「気滞」=<気>が滞っている状態
【特徴】
●イライラしやすい
●うつっぽくなりやすい
●お腹にガスがたまりやすくゲップやおならがよく出る
●生理前に胸が張る感じがする
●ストレスから食べすぎることがある
イライラしたり、落ちこんだり、気分が安定しにくいタイプです。
怒りを感じると五臓の中の<肝>に悪影響があるというのが漢方の考え方。気持ちがリラックスできるものを見つけて日常に積極的に取り入れること、甘酸っぱいものを食べることが、<肝>によい働きをするといわれています。
●イライラしやすい
●うつっぽくなりやすい
●お腹にガスがたまりやすくゲップやおならがよく出る
●生理前に胸が張る感じがする
●ストレスから食べすぎることがある
イライラしたり、落ちこんだり、気分が安定しにくいタイプです。
怒りを感じると五臓の中の<肝>に悪影響があるというのが漢方の考え方。気持ちがリラックスできるものを見つけて日常に積極的に取り入れること、甘酸っぱいものを食べることが、<肝>によい働きをするといわれています。
「血虚」=<血>が足りていない状態
出典:stocksnap.io
【特徴】
●やせ気味
●顔色が悪い
●足がつりやすい
●皮膚が荒れやすい
●眠りが浅いなど睡眠トラブルを感じる
貧血気味で顔が青白いことが多いタイプ。
体の中に<血>が足りていないために、さまざな不調が起こるとされています。毎月生理がある女性には起こりやすい不調といえるでしょう。血を増やすはたらきのある食べ物を積極的に摂取することが何より重要です。
●やせ気味
●顔色が悪い
●足がつりやすい
●皮膚が荒れやすい
●眠りが浅いなど睡眠トラブルを感じる
貧血気味で顔が青白いことが多いタイプ。
体の中に<血>が足りていないために、さまざな不調が起こるとされています。毎月生理がある女性には起こりやすい不調といえるでしょう。血を増やすはたらきのある食べ物を積極的に摂取することが何より重要です。
「瘀血(おけつ)」=<血>が滞っている状態
出典:stocksnap.io
【特徴】
●慢性的な肩こりがある
●よく頭痛が起こる
●生理痛がひどい
●肌がくすみがち
●日焼けや傷跡が治りにくい
<血>が体のどこかで滞ってしまうことが原因となって、体のあちこちで痛みが発生することが。
傷が治りにくかったり、目の下にクマがあったりするのも、血行が悪いためです。
●慢性的な肩こりがある
●よく頭痛が起こる
●生理痛がひどい
●肌がくすみがち
●日焼けや傷跡が治りにくい
<血>が体のどこかで滞ってしまうことが原因となって、体のあちこちで痛みが発生することが。
傷が治りにくかったり、目の下にクマがあったりするのも、血行が悪いためです。
「陰虚」=<水>が足りていない状態
【特徴】
●のどの渇きを感じる
●暑がりなほう
●暑さに弱いため夏が苦手
●皮膚がカサカサしている
●寝つきが悪い
体内の<水>が足らず乾燥しているのが「陰虚」です。
少しでも暑いところに行くと、あっという間にのぼせてしまいます。冬場も外はいいですが、暖房の利いたところは苦痛なはず。いつも気持ちがたかぶっており、すんなり寝つくことが難しいです。
●のどの渇きを感じる
●暑がりなほう
●暑さに弱いため夏が苦手
●皮膚がカサカサしている
●寝つきが悪い
体内の<水>が足らず乾燥しているのが「陰虚」です。
少しでも暑いところに行くと、あっという間にのぼせてしまいます。冬場も外はいいですが、暖房の利いたところは苦痛なはず。いつも気持ちがたかぶっており、すんなり寝つくことが難しいです。
「水滞」=<水>が滞っている状態
出典:stocksnap.io
【特徴)
●ぽっちゃり型
●むくんでいると感じることが多い
●甘いものや油っこいものが好き
●吹き出ものがよく起きる
●湿度の高いところにいるとしんどい
体内の<水>の循環が悪いため、むくみがちなのが「陰虚」。
ただむくんでいるだけでなく、肥満型なことも多いようです。甘いものや油っこいものを好んで食べることで、ますます体内の<水>が増えてしまい、どうにもならなくなってしまうことも。
●ぽっちゃり型
●むくんでいると感じることが多い
●甘いものや油っこいものが好き
●吹き出ものがよく起きる
●湿度の高いところにいるとしんどい
体内の<水>の循環が悪いため、むくみがちなのが「陰虚」。
ただむくんでいるだけでなく、肥満型なことも多いようです。甘いものや油っこいものを好んで食べることで、ますます体内の<水>が増えてしまい、どうにもならなくなってしまうことも。
「証」に合わせた「薬膳」をとりいれてみましょう
「薬膳」とは漢方の考え方に基づいて、体質や体調、症状、季節に合わせた食べ物を組み合わせて摂取するもの。といっても難しいことではありません。
「寒いから体があたたまるものを食べる」「旬のものを食べる」それも薬膳のひとつです。
「寒いから体があたたまるものを食べる」「旬のものを食べる」それも薬膳のひとつです。
薬膳を使ったドリンクなら、毎日の中で手軽に取り入れられます
出典:stocksnap.io
飲み物なら、日ごろあまり自炊をしない人でも、手軽に「薬膳」を体験することができるかもしれません。
今回は、「証(しょう)」ごとにおすすめの食材とドリンクをご紹介します。
今回は、「証(しょう)」ごとにおすすめの食材とドリンクをご紹介します。
「気虚」タイプには
「干しなつめとクコの実のはちみつ漬けのホットミルク」
出典:stocksnap.io
「気滞」タイプには
「ゆずとしょうがのはちみつ漬けの紅茶」
出典:stocksnap.io
「気帯」タイプにおすすめする薬膳ドリンクは、市販のゆず茶としょうがのはちみつ漬けを紅茶で割って飲む「ゆずしょうが紅茶」。ゆずには気を巡らせる作用が。しょうがは体を温めて、胃の調子を整えてくれます。ゆずとしょうがのはちみつ漬けは自作しておくのもいいですよね
※写真はイメージです
「血虚」タイプには
「プルーン紅茶」
「瘀血(おけつ)」タイプには
「黒豆ソイミルク」
「陰虚」タイプには
「カモミールのミントミルクティー」
「水滞」タイプには
「おろし生姜入りプーアール茶」
詳しい作り方はこちらのサイトをご覧ください。
「薬膳」を日常にとり入れてみましょう!
出典:www.flickr.com(@Amelia Crook)
「薬膳」を身近に感じていただけることができたでしょうか?
ごく当たり前に食べているものが、実は漢方・薬膳の考えとリンクしていることも。
「薬膳」が体調管理に役立てられるといいですね。
ごく当たり前に食べているものが、実は漢方・薬膳の考えとリンクしていることも。
「薬膳」が体調管理に役立てられるといいですね。
血を増やす干しなつめとクコの実のはちみつ漬けを作っておきましょう。飲みたいときにお湯で割るのもいいですし、潤いを増やしてくれる牛乳で割ると、ほんのりした甘味がたまりません♪ もちろん牛乳は温めておいてくださいね!