寒い冬は、あたたかい食卓を囲む時間がひときわ幸せに感じられます。お料理だけでなく食器も、冬のスタイルに合わせてみませんか？長く厳しい冬を過ごす北欧で生まれた美しいデザインの北欧食器や、手のひらにぬくもりが伝わる和食器を中心に、冬の食卓にふさわしい食器をご紹介します。

寒い日に、火を灯すように心をぽっと温めてくれるのは暖色のアクセント。グスタフスベリの「エヴァ」は、1959年から74年まで生産された名品の復刻版です。鮮やかな赤と白いドットのコントラストが愛らしく、懐かしさや上品さも感じられます。ネイビーを基調にした「アダム」シリーズとペアで楽しんでも素敵。

こちらは1枚で主役級の存在感、イッタラの「タイカ」。濃いネイビーと全面に書かれたイラストが、ステンドグラスのように幻想的な美しさ。たとえばパーティの日にはローストビーフなどの鮮やかな色合いのものを盛りつけて。

なんとも味のある表情のネコ（！）が印象的なカップ＆ソーサー。スウェーデンの陶芸家エレオノール・ボストロムによる、手作りならではのうねりのある形や、カップに対して小ぶりなソーサーなど、個性だらけの一品です。寒さも時間も忘れて、じっと見つめ合ってしまいそうです。

冬といえば鍋料理。ひとりひとりが取り分け皿として使うとんすいを、おしゃれなものに変えてみませんか？土鍋にもよく使われる萬古焼のとんすいは、しっかりとした質感と温かみが手に伝わります。どんな料理にも合うシンプルなスタイルで、一般的なとんすいより大ぶりなので、スープボウルにしたり、おかずを盛り付けたりと普段遣いにも役立ちそうです。

雪を連想させる白や、ハレの日をイメージする金色も日本の冬にふさわしいモチーフ。こちらは、加工された和紙をアクリルで包み込み、金箔を施したモダンな豆皿。洗練された見た目とはうらはらに、割れることもなく軽量なアクリル製なので、小さなお子さんのいる家庭でも気軽に使うことができます。

伝統的な伊賀焼の窯元「長谷園」で作られた、手のひらサイズのかわいい土鍋。直火はもちろん、電子レンジ、オーブン、トースターでの調理ができるので、少量のおかずの調理や、一人分のおかゆやスープを温めたりと大活躍。冬の食卓にあつあつのおいしさを運びます。

空間デザイナー・ 柳原照弘がプロデュースする「1616/arita japan」シリーズ。シャープでシンプルなフォルムと、白と淡いグレーの組み合わせ。影の差す滑らかな雪原をイメージさせる、清潔感たっぷりのシリーズです。

白い雪を輝かせる、晴れた日の澄んだ空。濁りのないブルーは、そんな清冽な冬の明るさを感じさせてくれます。食卓がパッと明るくなる爽やかなライトブルーのプレートには、赤やグリーンなど、鮮やかな食材がよく似合います。

少し濁ったブルーグレーは、ダークブラウンやウォルナットなど、香ばしさや深いぬくもりを感じる色が似合います。湯気の立つコーヒーでかじかんだ指を温めながら、チョコレートやクッキーをひとつまみ。

暖色の代表である「赤」は、無条件で暖かさを感じる色。特にこっくりと深みのある漆の赤は、食材の色を引き立てるだけでなく、指先や唇に触れた時も滑らかでほんのり暖かい質感が魅力。こちらは食器洗浄機にも対応した「普段着の漆」です。

ガラス質独自の艶感が魅力の琺瑯は、鮮やかな色が似合うマテリアルです。直火OKなので湯沸かしも可能。お好みのポットで、ホットコーヒーをゆっくりドリップする時間を楽しんでみて。

ブラウンは食材そのものにも近く、食べ物をおいしく見せてくれる色。こちらはスペイン発・レガスの耐熱皿。オーブン調理が可能なので、グラタンやグリル料理など、あつあつのできたてをそのままテーブルに運べます。

こちらはより深みがあり、高級感ただようメタリックなブラウンゴールド。料理だけでなくお酒のおともにもぴったりの色と質感です。ヨーロッパのアンティークのように見えますが、実は日本製。長野県・カタチ製作所の陶器です。

ブラウンよりも鮮やかで明るい印象のイエロー。長野県の陶芸家、阿部春弥さんが手がけるプレートは、黄磁の艶感とちょっぴりくすんだ黄土色が料理を引き立てます。カレーやパスタ、エスニックなご飯ものなど、熱いうちにいただきたいワンプレート料理にぴったり。

カトラリーといえば銀色の印象ですが、それをゴールドにしてみると、こんなに暖かで優しい雰囲気に。ポルトガル発・クチポールの「ムーン」は、真鍮に似た赤みのあるゴールドが美しく、極細の柄とボリューム感のある先端のバランスが絶妙です。

金属のような、陶器のような、石のような。独特の質感が魅力のカタチ製作所のプレート。長野の陶芸家・佐々木一樹さんが手がける陶器は、名前の通り、形や陰影の違いでいろいろな表情を見せてくれます。例えば花のようなリムのプレートは、黒なのに重たさはなく、どこか華やか。