トスカーナ地方とは?
シエナ旧市街
ヨーロッパの地方都市でよく見られる“赤茶色のレンガ屋根とパステルカラーの壁をした建物”ではなく、シエナ旧市街の民家や歴史的建造物といった建物は、屋根から壁まで全て淡いセピア色をしています。
カンポ広場
広場の端からプッブリコ宮殿を眺めてみましょう。壮麗なプッブリコ宮殿が、緩やか傾斜した広場の洗練された優美さを引き立てています。
プッブリコ宮殿
マンジャの塔
プッブリコ宮殿からマンジャの塔へ向かう途中にあるポデスタの中庭からマンジャの塔を見上げてみましょう。中庭を取り囲む飾り気の無い高い壁、長方形の枠から空とマンジャの塔が見えるだけの閉塞感は、厳しい思想が一般的であった中世特有の精神を静かに物語っています。
高さ102メートルを誇るマンジャの塔にはエレベーターはなく、中世に造られた狭い階段を数百段も登ってゆくことになります。しかし、塔の展望台から待っている絶景は、階段を登った疲れを忘れさせてくれる程の素晴らしさなので、シエナを訪れたら、ぜひマンジャの塔へ登ってみることをおすすめします。
シエナ大聖堂
イタリアで最も美しいと称されるファサード(正面デザイン)と大理石の横縞模様が特徴的なシエナ大聖堂は、12世紀中頃からの約200年の歳月をかけて造られたゴシック様式の大聖堂で、プッブリコ宮殿、マンジャの塔と並ぶシエナを代表する建造物です。
夜になると、シエナ大聖堂は、ライトアップが施されます。漆黒の世闇に、美しいイタリアンゴシック様式の建築物が浮かび上がる様は、幻想的でいつまで眺めていても飽きることはありません。
ガイアの泉
カンポ広場中央部分には、1343年から5年の歳月をかけて造れたガイアの泉があります。地下水道が完成した人々の喜びから「ガイア(喜び)」の泉と名付けられたと伝えられるこの泉には、ヤコポ・デッラ・クエルチャの手によって美しい彫刻が施され、15世紀に現在の姿となりました。
フィレンツェ、シエナ、ピサをはじめとする多くの観光都市を持つトスカーナ地方は、イタリア半島のほぼ中央部に位置しています。トスカーナ地方には、世界遺産となっている古都がたくさんあるほか、少し郊外に足を延ばすと、緑豊かな丘陵地帯が広がっています。