モネってどんな人?
そんなモネが43歳頃から住まい、終の住処にした庭園と住居がフランスのジヴェルニーにあります。モネの作品のモチーフにも多く残る花々やモネの暮らしぶりを見られるとあって、フランスでも人気の観光地です。
- 寒さに負けない体を目指す!ゆらぎがちな冬のご自愛ケアキナリノ編集部
パリからジヴェルニーへ
パリからジヴェルニーへの旅路のうち、電車での行き方をご紹介します。
国鉄SNCFに約1時間乗車(サン・ラザール駅~ヴェルノン駅)、その後バスに乗り換え約10分で到着(ヴェルノン駅~ジヴェルニー)で到着!
写真は、サン・ラザール駅を描いたモネの作品。現在は、近代化されている部分も多いですが、大きなプラットフォームに立つと旅情がかきたてられます。
モネの庭へ
睡蓮の池
モネと言えば睡蓮。睡蓮をモチーフにした作品は多く、その中でもオランジュリー美術館の壁をぐるっと囲んでいる絵画「睡蓮の間」は、モネの絵画世界の粋を凝縮した名作と言えるでしょう。このジヴェルニーの睡蓮の池は、モネが造園した人工の池です。
湖面の揺らぐ動き、その中に睡蓮が浮かび上がる様が生き生きと描かれています。近くに寄って見ると鮮やかな絵の具の混ざり合う様子、今描いたばかりかのような瑞々しい筆運びをじっくりと観察できます。
日本橋 Le pont japonais
浮世絵に出てくるような日本風の太鼓橋はモネの庭でも人気のスポット。家と同じ緑色が庭の雰囲気にぴったり。橋の上には藤棚が配されています。フランスでは“日本橋”と呼ばれているそうですよ。
当時ヨーロッパには異国風のもの、特にジャポニスムと呼ばれる日本の風物のブームが起こっていました。モネは浮世絵のコレクターでもあり、こちらの太鼓橋(日本橋)だけでなく、構図やモチーフにもその影響を見ることができます。邸宅内では浮世絵が飾られた居間も見られます。
1900年頃(モネ60歳頃)の日本橋を描いた作品。手前と奥行きのコントラスト、透明感のある水の色。ジヴェルニーではこうした光の美しさを実際に感じられますよ。
晩年に日本橋を描いた作品。亡くなる3年前から白内障を患ったモネは、失明の不安にかられながらも絵を描き続けました。以前の作品と比較すると、色の変わり方に驚くかもしれません。しかし少し目をすがめて光量を落として眺めると、その奥行きの捉え方は以前と遜色ないものだと気づかされます。
モネの庭の花々
アガパンサス(ムラサキクンシラン)
睡蓮の池の前のアガパンサスを描いた作品(1914-1917)
白い部分は白い絵の具ではなく、キャンバスの地が見えています。素描のようなスピード感のある筆致で花の前で筆をとっていたのではないかと想像も膨らみます。
チューリップ
こちらは1886年のオランダ滞在時のものとされているチューリップと風車を描いた作品。こうした旅先での花との出会いもモネにインスピレーションを与えるものだったのでしょうね。
アイリス
アイリスの小道。爽やかなグリーンは涼しげでアイリスの葉が揺れる様子がこちらまで伝わってくるよう。
写真集でいつでも楽しんでも
いかがでしたか?
いかがでしたか?モネの愛した庭には、今でも花が咲き溢れ、多くの人々に愛されています。モネの作品が好きな方はもちろん、これまでモネを知らなかった方もきっと素敵な体験ができるはず。
印象派の画家として日本でも度々大規模な企画展が開催されるモネ。『睡蓮』や『積み藁』など、屋外の光をつぶさにとらえ色彩豊かに、現実を再構成した作品たちは今日でも私たちの心を惹きつけてやみません。
こちらの作品はモネの友人でもあるルノワールが描いたモネの肖像画。[絵筆を持つクロード・モネ 1875年 オルセー美術館蔵]