「絵本」は親子の心をつなぐコミュニケーションツール
絵本時間がより豊かになる「おすすめ絵本」をご紹介
笑顔がこぼれて温かい気持ちになる絵本
いないいないばあ
文:松谷 みよ子/絵:瀬川 康男/出版社:童心社
発売から半世紀以上、世代を超えて愛され続けているこちらの絵本。赤ちゃんに語り掛けるような優しい語り口と、画家でもある「瀬川康男(せがわやすお)」さんの味わいのあるイラストに心が和みます。
にゃあにゃが ほらほら いない いない・・・
「ばあ!」で愛嬌たっぷりの顔を見せてくれる動物たち。赤ちゃんが喜んでくれるたび嬉しくなる!パパ・ママにとっても、赤ちゃんにとっても、"はじめての絵本"に最適な愛情たっぷりの一冊です。
おひさま あはは
作:前川かずお/出版社:こぐま社
育児は思い通りにいかないことも多く、心が疲れてしまうことも・・・。でも、この絵本には笑顔が溢れています。おひさまが、ことりが、こいぬが、、、みんな満面の笑みで「あはは」。絵本を読み聞かせるうち、自然とパパ・ママも赤ちゃんも笑顔に。心をあたため元気をくれる一冊です。
だるまさんが
作:かがくい ひろし/出版社:ブロンズ新社
読んであげると、赤ちゃんがケラケラと声をあげて笑うと話題の絵本です。グズッていた子もこの絵本を読むとすっかりご機嫌になるんだとか。
ころころした「だるまさん」が体を大きく揺さぶって、表情で、うごきで、音で・・・。豊かな表現で赤ちゃんを笑わせます。赤ちゃんの笑い声に誘われて、パパ・ママも笑ってしまう。幸せな連鎖をぜひ味わって。
ぎゅっ
作:ジェズ・オールバラ/出版社:徳間書店
絵本を読んだあと、必ず親子で「ぎゅっ」としたくなる。そんな愛にあふれる絵本です。おさんぽしている子ザルのジョジョ。動物たちが「ぎゅっ」っとハグしているのを見て、すっかりママが恋しくなってしまいます。ジョジョはママに会えるかな?出てくる言葉は「ぎゅっ」だけ。ジョジョや動物たちの「表情」による豊かな感情表現がとってもキュートに描かれていますよ。
美しい絵に惹き込まれる絵本
くだもの
作:平山 和子/出版社:福音館書店
スイカ、もも、ぶどう、なし・・・。東京芸術大学美術学部図案科を卒業されたという「平山和子(ひらやまかずこ)」さんによって描かれる「くだもの」がとにかく、みずみずしい。眺めていると吸い込まれそうになる絵本です。
はじめのうちは見ているだけの赤ちゃんも、「さあ どうぞ。」でいっしょに食べる真似をしたり、おしゃべりをはじめたら「いただきます」や「おいしいね」の言葉を覚えたり。親子の幸せなコミュニケーションが広がっていきます。
こりゃ まてまて
作:中脇 初枝/絵:酒井 駒子/出版社:福音館書店
よちよち歩きの赤ちゃんがおさんぽにでかけます。出会ったチョウチョやトカゲを「こりゃ まてまて」と追いかけますが・・・。赤ちゃんを通して見ると、身近な自然も"きらきら"の宝庫。日常が愛おしくなる一冊です。
海外でも評価の高い絵本作家「酒井駒子(さかいこまこ)」さんの描く繊細なタッチの赤ちゃんの描写があまりにも可愛らしく、心掴まれます。鑑賞用にも持っていたくなる一冊です。
きんぎょがにげた
作:五味 太郎/出版社:福音館書店
世界的な絵本作家、「五味太郎(ごみたろう)」さんの代表作の一つ。金魚鉢から逃げた「きんぎょ」がページのどこかに隠れています。どこに隠れているのかな?赤ちゃんといっしょに探してみましょう。
小さな子どもの大好きな"探し遊び"の絵本ですが、ページをめくるたびに展開される味わいのあるカラフルな絵は、眺めているだけでも癒される美しさ。大人にとっても特別な絵本になりそうです。
不思議な魅力がクセになる絵本
がたん ごとん がたん ごとん
作:安西 水丸/出版社:福音館書店
一度読み聞かせると赤ちゃんからのリクエストが止まらなくなる、という一冊。「がたん ごとん がたん ごとん」「のせてくださーい」。それだけなのに、きかんしゃくんや乗客のなんとも言えない表情、小気味いいリズムに大人もハマってしまいます。イラストレーター・漫画家でもある「安西水丸(あんざい みずまる)」さんの絵がとっても新鮮ですが、発売から20年以上も経っていて、今なお売れ続けている人気の絵本なんです。
赤ちゃんの頃から読み始めて、その後何年も読み続ける子が多いようです。子どもの成長とともに増えていくアドリブを聞くのも楽しみのひとつ。シンプルな中にも大きな可能性を秘めている余白のある絵本なんですね。
もこ もこもこ
作:谷川 俊太郎/絵:元永 定正/出版社:文研出版
「もこ」「にょきにょき」「ぽろり」・・・。不思議な絵と言葉に、はじめは「絵本?」と戸惑うかもしれません。でも赤ちゃんは大喜び。読めば読むほどに、大人もその不思議な魅力に惹き込まれていく、ほんとうに不思議な力を持つアートのような絵本です。
ワクワクするストーリーを楽しむ絵本
ねないこ だれだ
作:せな けいこ/出版社:福音館書店
「せな けいこ」さんの愛らしい「はり絵」とともに展開されるシンプルなストーリー。でも、そこに登場するのは・・・おばけ!小さな子は怖がらないかなぁ、とちょっと心配になってしまいますが、この「おばけ」が子ども達は大好き。「怖いもの見たさ」の真理をついて、発売から50年以上愛されている「おばけ絵本」の傑作です。
この絵本で「おばけ」が大好きになった子からは、毎日のように読み聞かせリクエストが入るかもしれません。「しつけ」のためというより、おやすみ前の親子のスキンシップが思い出に残る一冊です。
しろくまちゃんのほっとけーき
作:わかやま けん/出版社:こぐま社
発売から40年以上経つロングセラー絵本。みんな大好き「ほっとけーき」を、しろくまちゃんがお母さんといっしょに作る工程が、とってもかわいい絵でていねいに描かれます。卵を割って、小麦粉とまぜて・・・。ワクワクが止まりません。赤ちゃんの頃からいっしょに読んで、もう少し大きくなったらこの絵本みたいに、いっしょに「ほっとけーき」を焼こうね、と夢も膨らみます。
赤ちゃん絵本を通して親子で「幸せな時間」を楽しみましょう

あっという間に過ぎていく日々の中で、いっしょに「絵本」を読むことで親子の絆を育む貴重な時間。せっかくなら、赤ちゃんに喜んでもらうのはもちろん、パパ・ママの心も満たしてくれるような素敵な絵本を選んでみましょう。今回は、絵本が持つ特徴・魅力別におすすめの「赤ちゃん絵本」をご紹介します。絵本を通して感じることのできる親子の「幸せな時間」が、より特別な時間になるでしょう。