「禅のことば」は生きるヒントを与えてくれる
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よりよく生きていきたいのに、理想と現実がうまくかみあわない。より豊かに、心穏やかにすごしたい。そのためにはどうすればよいのでしょうか。
それは目の前の問題だけにとらわれず、長い時間軸で物事を見ること。そのヒントを与えてくれるのが、「禅のことば」なのです。
それは目の前の問題だけにとらわれず、長い時間軸で物事を見ること。そのヒントを与えてくれるのが、「禅のことば」なのです。
人付き合いで、苦しいとき
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わたしたちの感情は、人との付き合いのなかで生まれると言っても、過言ではないほどです。妬みや嫉み、怒りや悲しみ、劣等感や恨み……。そんな苦しみの渦中にいるとき、救いとなるような「禅のことば」をご紹介します。
怒りが収まらない――「動中静(どうちゅうのじょう)」
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いつでもどこでも、心静かにいること。いつも穏やかな心でいれば、余計なストレスを受け取らずにすみます。
とはいえ、怒りや焦りに駆られることもあるでしょう。そんなときは、おへその下にある「丹田」を意識して、ゆっくりと呼吸をすること。いつでもどこでもできる呼吸法こそ、心を静めるもっともいい方法なのです。
とはいえ、怒りや焦りに駆られることもあるでしょう。そんなときは、おへその下にある「丹田」を意識して、ゆっくりと呼吸をすること。いつでもどこでもできる呼吸法こそ、心を静めるもっともいい方法なのです。
コミュニケーションが苦手――「和敬清寂(わけいせいじゃく)」
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人間関係で大切なのは、相手を敬う心です。コミュニケーション術や会話のテクニック如何ではありません。
お互いが敬意をもって接すること、それがなければ温かな関係は生まれないのです。まずは相手の存在を敬う、生きていることに敬意をもつ。そこから始めてみませんか。
お互いが敬意をもって接すること、それがなければ温かな関係は生まれないのです。まずは相手の存在を敬う、生きていることに敬意をもつ。そこから始めてみませんか。
孤独をみじめに思う――「白雲抱幽石(はくうんゆうせきをいだく)」
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人間はひとりになる時間が必要だ、という教えです。孤独でいることは悪いことではありません。その時間の中にこそ、真の自分と出会える瞬間があるからです。
みんなと同じでなければいけない理由などありません。孤独という状況を楽しめるのなら、問題ないのです。
みんなと同じでなければいけない理由などありません。孤独という状況を楽しめるのなら、問題ないのです。
仕事や日々の生活で、しんどいとき
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仕事や家事、育児や介護など、多くの役割をかけもちしている方も多いでしょう。自分さえ我慢すれば、完璧にしなければ、などと自分を追い詰める。努力が報われない、何も結果を出せていない、というようにむなしくなる。そんなときは、「禅のことば」で張りつめた心を解きましょう。
やることが多く忙殺されそう――「放下着(ほうげじゃく)」
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いっさいの執着や自負心を捨てなさい、ということばです。忙しすぎて手一杯になっていたら、心の荷物をおろしてみてはいかがでしょう。
完璧にしようというこだわりを捨て、人に任せてみる。やらなくていいことは、手放してしまう。何もかもをあなたひとりで背負い込む必要なないのです。
完璧にしようというこだわりを捨て、人に任せてみる。やらなくていいことは、手放してしまう。何もかもをあなたひとりで背負い込む必要なないのです。
何をやっても満たされない――「知足(ちそく)」
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何をやっても満たされず、心が飢えている感じがする。それは、もっと上があるはず、もっと手に入れられるはずだと、他者や自分自身に期待しているからです。
「知足」は、求めないこと、もう十分だと知ることを説いています。自分の身の丈を知り、もう十分に満たされていることに気付く。そうすれば、心が安らぎ、満足感が得られるのです。
「知足」は、求めないこと、もう十分だと知ることを説いています。自分の身の丈を知り、もう十分に満たされていることに気付く。そうすれば、心が安らぎ、満足感が得られるのです。
自分には何もない――「本来無一物(ほんらいむいちもつ)」
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持って生まれたものなど何もない、という意味です。人間は誰もが何も持たず、何の執着心もなく生まれてきます。この世を去るときも同じです。
学歴や地位、財産など、自分には何もないと嘆くことはありません。いかに幸せに生きたか、ということだけが、唯一あの世に持っていけるものだからです。
学歴や地位、財産など、自分には何もないと嘆くことはありません。いかに幸せに生きたか、ということだけが、唯一あの世に持っていけるものだからです。
心にゆとりがない――「融通無碍(ゆうずうむげ)」
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何の妨げもない、とらわれのない心のことです。こうあるべき、こうしなければならない、といった考えに縛られていませんか。あるいは、不安や心配ごとで頭がいっぱいになっていないでしょうか。
それらは全て、自分自身が心のなかで作り出したもの。ひとつの考え方やものの見方に固執せず、新しい考え方や違う見方を、状況ごとに使い分けてみるのです。
それらは全て、自分自身が心のなかで作り出したもの。ひとつの考え方やものの見方に固執せず、新しい考え方や違う見方を、状況ごとに使い分けてみるのです。
人生そのものが、つらいとき
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何も楽しくない、自分には価値がない、生きる意味がわからない……。こんなふうに、人生そのものがつらく感じてしまうとき。深く悩み、考え、抜け道が見えなくなってしまったら、「禅のことば」の力を借りましょう。狭くなった視界が、すっと開けてくるかもしれませんよ。
いつも考えすぎてしまう――「非思量(ひしりょう)」
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座禅中の「何も考えない」という心得を指すことばです。何も考えないようにしようとすればするほど、逆にそのことにとらわれてしまいます。
浮かんでは消え、消えては浮かぶ考えを、そのままにしておくのです。抗ったり、どうにかしようとしたりせず、ただあるがままに、自然に消えていくのを静かに待ちます。
浮かんでは消え、消えては浮かぶ考えを、そのままにしておくのです。抗ったり、どうにかしようとしたりせず、ただあるがままに、自然に消えていくのを静かに待ちます。
不安に押しつぶされそう――「行雲流水(こううんりゅうすい)」
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雲のごとく、水のごとく、何の妨げもない悠々とある存在のように、何の執着もない自由な心を表したことばです。
不安も同じで、常に流れていくもの。一生つきまとう不安などありません。今は不安に押しつぶされそうになっていても、いずれは心から流れ出て消えていきます。
不安も同じで、常に流れていくもの。一生つきまとう不安などありません。今は不安に押しつぶされそうになっていても、いずれは心から流れ出て消えていきます。
自分は不幸だ――「松樹千年翠(しょうじゅせんねんのみどり)」
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松の木は何年も何十年も変わらず、その美しい緑を保ち続けている。大切なものはいつも自分の眼の前にある、ということを示しています。
時代や世の中が変わっても、変わらずあなたのそばにある大切なもの、こと、ひとは何でしょうか。それに気づこうとすることが、あなたを幸せにするのです。
時代や世の中が変わっても、変わらずあなたのそばにある大切なもの、こと、ひとは何でしょうか。それに気づこうとすることが、あなたを幸せにするのです。
「禅のことば」をあなたのそばに
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つらいとき、苦しいとき、心が折れそうなとき。そっと寄り添ってくれる「禅のことば」をご紹介しました。
「禅のことば」は、よりよく生きるヒントをわたしたちに与えてくれます。生きていればいろんなことがありますが、「禅のことば」をそばに、あなたも心穏やかにおすごしくださいね。
「禅のことば」は、よりよく生きるヒントをわたしたちに与えてくれます。生きていればいろんなことがありますが、「禅のことば」をそばに、あなたも心穏やかにおすごしくださいね。